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2021年08月06日

自動車整備士になるには?仕事内容から資格の種類、目指す方法、魅力、給与まで

自動車整備士 タウンワークマガジン townwork自動車整備士は自動車の安全を守るのが仕事です。整備不良で問題がある状態のまま自動車が走行すると、ドライバーだけでなく、同乗者や歩行者など多くの人の命を奪うおそれがあります。そのため、自動車整備士の仕事は極めて重要で、国家資格となっています。では、自動車整備士になるにはどのような手順を踏めば良いのでしょうか。
この記事では、自動車整備士の仕事内容や資格の種類、取得方法、給与などについてご紹介します。

自動車整備士の仕事内容

自動車整備士は、自動車に不具合がないかを確認し、必要に応じて整備や分解、組み立てなどを行い、調整・修理をするのが仕事です。仕事内容は、点検整備・緊急整備・分解整備の3つに大きく分けられます。最大の目的は、自動車の故障や事故の防止です。

点検整備

自動車の所有者が安全に運転できるよう、整備士は点検整備を行います。事故を防ぐためにも欠かせない仕事で、検査項目はさまざまです。項目には、ハンドルの操作やブレーキの利き具合、サスペンションやドライブシャフトの緩みなどの点検が挙げられます。

緊急整備

緊急整備とは、運転中にブレーキが利かなくなったり、エンジンが止まったり、事故に遭ったりした自動車を整備・修理することです。自動車が安全に走行できるようにエンジンや電気系統などを点検し、修理が必要であれば部品の分解・交換を行います。

分解整備

分解整備とは、自動車の中でも特に重要なエンジンやミッションなどの部品を分解して不良な状態を改善・修理することです。高度な技術が必要とされるため、分解整備は国の認可を受けた認証工場や指定工場でのみ行うことができます。

自動車整備士の資格の種類

自動車整備士には、一級・二級・三級と特殊整備士の計4種類があります。自動車整備士は国家資格のため、スキル別に行われる自動車整備士技能検定試験に合格する必要があり、それぞれの試験には受験資格が設けられています。資格を取得すると、主に自動車整備工場、カーディーラーや用品店、ガソリンスタンドなどが主な就職先となります。上位の資格を目指すことでスキルアップにもつながります。

一級自動車整備士

1級自動車整備士の資格は、自動車整備士の資格の中でも最上位の知識と技能が求められます。
自動車整備士として働く場合、最低でも二級の資格があれば自動車の整備のほとんどに関わることができます。一級自動車整備士の資格を取得すると、ほかの整備士や作業員を指導する立場に就くことができ、企業によっては資格手当が付きます。

一級自動車整備士の資格には、一級大型自動車整備士・一級小型自動車整備士・一級二輪自動車整備士の3種類があります。しかし、令和3年度時点では、一級小型自動車整備士の資格試験以外は実施されていません。

二級自動車整備士

二級自動車整備士の資格を持っていると、ほとんどの自動車の整備に携わることができます。三級の資格ではできない整備が多くあるため、自動車整備士として働くなら、ぜひ取得しておきたい資格です。
二級自動車整備士は、二級自動車シャシ整備士・二級ガソリン自動車整備士・二級ジーゼル自動車整備士・二級二輪自動車整備士の4種類に分かれます。

【二級自動車シャシ整備士】
「シャシ」とは、自動車の車体やエンジンなどを除いた機構の総称です。二級自動車シャシ整備士になると、シャシ部分のほとんどを整備できます。

【二級ガソリン自動車整備士】
二級ガソリン自動車整備士は、ガソリンエンジン自動車の一般的な整備ができる資格です。ガソリンエンジン自動車には、普通自動車、四輪または三輪の小型自動車と軽自動車が含まれます。

【二級ジーゼル自動車整備士】
二級ジーゼル自動車整備士は、ジーゼルエンジン自動車の一般的な整備ができる資格です。ジーゼルエンジン自動車の対象は、普通自動車や四輪または三輪の小型自動車と軽自動車が含まれます。

【二級二輪自動車整備士】
二級二輪自動車整備士は、二輪自動車(オートバイ)や原動機付自転車の整備ができる資格です。上位資格に一級二輪自動車整備士の資格がありますが、試験が実施されていないため、二級二輪自動車整備士が最上位資格と言えます。

三級自動車整備士

三級自動車整備士は、二級自動車整備士と同様に、三級自動車シャシ整備士、三級自動車ガソリン・エンジン整備士、三級自動車ジーゼル・エンジン整備士、三級2輪自動車整備士に分かれています。

二級と三級の違いは、二級が一般的な整備をほぼ行えるのに対して、三級は基本的な整備しかできないことです。
例えば、三級の資格では、エンジンの分解修理や足回りの大掛かりな整備などはできません。また、二級を持っていると自動車整備主任者になれますが、三級にはその資格がありません。

特殊整備士

特殊整備士とは、電気装置・車体・タイヤに関する詳しい知識を持ったスペシャリストの資格です。自動車電気装置整備士・自動車車体整備士・自動車タイヤ整備士に分かれています。特殊整備士の資格は、自動車整備の仕事に必須ではありません。ただ、保有していると整備士として就職するのに有利になる場合があります。

【自動車電気装置整備士】
自動車電気装置整備士は、自動車の電気装置に関する専門的な知識と技術を持ち、点検や修理、整備を行える資格です。
二級自動車整備士の資格を持っていても、電気装置の整備は行えます。しかし、近年の自動車の多くは電子制御されていることと、ハイブリッド車や電気自動車など電気装置が重要な自動車の比率が増加していることから、資格を取得しておくと役に立つでしょう。

【自動車車体整備士】
自動車車体整備士は、自動車の車体に関する専門的な知識と技術を持ち、車体(フレームやボディ部分)の点検や修理、整備が行える資格です。特に、板金塗装の仕事をする際に役に立ちます。

【自動車タイヤ整備士】
自動車タイヤ整備士は、タイヤに関する専門的な知識と技術を持ち、タイヤの点検や修理、整備ができる資格です。なお、2018年2月現在は、国家試験は行われていません。

自動車整備士になるには

自動車整備士になるには、大きく分けて2つの方法があります。専門学校に入学して講習を受けながら二級の資格取得を目指すか、実務経験を積んで三級または二級の資格取得を目指します。

専門学校から目指す

高校卒業後に国が指定する自動車整備の専門施設・養成学校を卒業すると、二級自動車整備士の受験資格が得られます。さらに、二級自動車シャシ整備士以外の二級の資格を取得し、その後3年間の実務経験を積むと、一級の受験資格を満たすことができます。
または、4年制の専門学校や大学校の一級自動車整備士の課程を修了すると、卒業と同時に一級の受験資格が得られます。一級の試験には実技と学科がありますが、実技試験は免除されます。

実務経験を積んで目指す

高等学校を卒業していても、自動車や機械などに関する課程を修了していないと、三級の受験資格はありません。受験資格を得る条件は、認証工場や指定工場で1年以上の実務経験を積むことです。また、二級の受験資格を得るには、3年以上の実務経験が必要となります。見習いとして採用している整備工場もありますが、認証工場や指定工場でなければ受験資格が得られないので注意しましょう。

自動車整備士の魅力

自動車整備士を目指す人の多くは車好きです。好きなものに携わることができる自動車整備士にはどのような魅力があるのでしょうか。平均給与と併せてご紹介します。

専門的な技術を身に付けられる

自動車整備士は経験を積むごとに、専門知識や技術が身に付く魅力的な職業です。上位資格を目指し、スキルアップを図ることもできます。人々の安全を守るために必要不可欠な仕事であることと、手に職が付くことから、需要は常にあると言えるでしょう。

乗車する人の命を守るという使命感を感じられる

自動車が整備不良の状態では、大事故を招く危険性があります。乗車する人たちの命にも関わるため、「いい加減な仕事はできない」という使命感を感じられます。また、自身の整備によって事故を未然に防いだり、お客様に感謝されたりすることで、やりがいも感じられるでしょう。

最先端の技術に触れられる

自動車は、常に革新的な技術を取り入れて進歩しています。ひと口に整備と言っても、同じ仕事を繰り返す単調さはなく、最先端の技術に触れられる喜びがあります。

自動車整備士の給与

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、自動車整備士(企業規模10人以上)の給与は平均月給が約27万円で、ボーナスなど年間の特別給与額は約83万円です。

車好きにはたまらない、自動車整備士という国家資格の魅力

手に職を付けられる自動車整備士は、安定した国家資格と言えます。取得すると、自動車の最新技術に触れながら働けるため、車好きな人にはおすすめです。人々の安全を守り、多種多様な自動車に出合える自動車整備士の仕事を、検討してみてはいかがでしょうか。

※2018年2月27日公開の記事を更新しました。

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