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2015年12月17日

恋愛も就職も同じ? 付き合う前に「別れ」をイメージしてしまうあなたへ│石田衣良

Couple holding broken heart against grey background

「男の人とつきあう前に、別れるときのことを想像してしまって、恋愛を楽しめない…」そんなお悩みに、作家の石田衣良さん(@ishida_ira)が答えてくれました。
※この記事は公式メルマガ「小説家と過ごす日曜日」よりお届けします。

過程にある豊かさをもっと考えよう

たぶん、あなたは過去に手ひどい別れ方をしたことがあるんでしょうね。なので、怖くて自分の中で予防線を張っているんだと思います。ただ、終わりが嫌になるというなら、恋愛だけじゃなくて生きることそのものも同じじゃないですか。「最後に死ぬことが分かっている人生をなぜ生きているのか?」と言われたら、確かにその通りなんですよ。でもその過程でいろいろありますよね。自分が変わることもあるし、成長することもあるから生きているわけじゃないですか。なので、恋愛に結果だけを求めるのは意味が無いと思いますね。

たとえば「結婚に至らない恋愛はすべてムダ」とか「子どもが生まれない結婚はすべてムダ」という考え方になったら、それはそれでつまらないでしょう。人はロジックだけで生きているわけではないので。

もちろん、自分の性格や彼の性格を当てはめれば、別れの方程式はできると思うけど、それを1回やめてみませんか? もったいないと思うなあ。そんなことで生きることすべてを空虚にしてしまうのは。

それに関しては、就職も同じだと思います。会社に入る前に、「生涯賃金がいくら」と計算して決める人がいるじゃないですか。でも、人間は金を得るためだけに働いているわけではないでしょう。それと同じで、結婚のためだけに恋愛するわけではない。あなたは「過程にある豊かさ」をもっと考えたほうがいいと思います。つきあい始めの胸がおどるようなワクワクする感じ。そういうことをもっと評価してあげないと。別れることなんてそれに比べたら最後の最後の一コマですから。「別れるときと、死ぬときは別」って考えて生きていくほうがいいんじゃないですかね。

企画:夜間飛行

ira_ishida のコピー石田衣良(いしだいら)
1960年、東京都生まれ。‘84年成蹊大学卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターとして活躍。‘97年「池袋ウエストゲートパーク」で、第36回オール読物推理小説新人賞を受賞し作家デビュー。‘03年「4TEENフォーティーン」で第129回直木賞受賞。 ‘06年「眠れぬ真珠」で第13回島清恋愛文学賞受賞。 ‘13年「北斗 ある殺人者の回心」で第8回中央公論文芸賞受賞。 「アキハバラ@DEEP」「美丘」など著書多数。 最新刊「オネスティ」(集英社) 公式サイト http://ishidaira.com/