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2015年02月12日

『赤毛のアン』で英語づけ〜誰にでも〝痛い記憶〟がある~その③│茂木健一郎

★いかがでしょう? 

アンの涙の訴えで、マリラも、古傷がよみがえる。このような心の機微に、人生を感じますね。

当たり前のことですが、どんな言語圏でも、言葉というものは、人生のさまざまを託すことができる、豊饒さを持っています。英語にアプローチする時に、ビジネスの側面を強調したり、あるいはテクニカル・タームばかり覚えるのは時には必要なことですが、本当は、一つの言語は人生のすべてがそこに注ぎ込まれる坩堝のようなものだということを忘れてはいけない。

アンとマリラのこのやりとりのように、心がひりひりとするような英文に接して、初めて英語のスペクトラムを広げることができるように思うのです。
「An old remembrance suddenly rose up before Marilla」という言い方、印象的ですね。確かに、記憶というものは、自分の前に立ち現れるように感じられるものかもしれません。

幼いマリラの胸をえぐった、「What a pity she is such a dark, homely little thing」という表現。イヤですね。でも、それを言ったおばさんは、その後すっかり忘れてしまったことでしょう。人前で何かを言うときには、気をつけたいものです。

「Marilla was every day of fifty before」という表現も面白い。このように書くと、50歳という年月の積み重ねが、強調されます。

この名文!

An old remembrance suddenly rose up before Marilla.

マリラの胸に、古い記憶が突然よみがえってきた。

  
企画:プレタポルテby夜間飛行

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『赤毛のアン』で英語づけ〜誰にでも〝痛い記憶〟がある~その②│茂木健一郎
『赤毛のアン』で英語づけ〜誰にでも〝痛い記憶〟がある~その①│茂木健一郎

『「赤毛のアン」で英語づけ』茂木健一郎 著赤毛のアンで英語づけ
高校一年のときに「赤毛のアン」を原書で読むことによって英語力が飛躍的に高まったという茂木さん。「とにかく最初から最後まで読み通す」ことで、自信をつけて「英語脳」を身につけることが英語力向上の秘訣。本書を一冊読めば英語力も自然とアップし、「赤毛のアン」という物語が持つ魅力にも触れることができます。 名文で「英語脳」を強化する! !
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脳科学者・茂木健一郎茂木健一郎
脳科学者。1962年東京生まれ。東京大学理学部、法学部卒業後、同大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。『脳と仮想』(小林秀雄賞)、『今、ここからすべての場所へ』(桑原武夫学芸賞)、『「赤毛のアン」で英語づけ』など著書多数。