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2015年01月30日

『赤毛のアン』で英語づけ〜英語を学ぶ最大の喜びとは?│~その③│茂木健一郎

★いかがでしょう? 

こうして、アンは、グリーン・ゲイブルズにいられるかもしれない、という希望を持ち始めます。読者にとっても、アンの運命を思ってどきどきする、全編でも忘れがたい場面です。

私は、なぜ、『赤毛のアン』に惹かれたのでしょうか。今考えると、そこに流れているヒューマニズムのようなものに、心を打たれたのだと思います。

手違いで、孤児院から男の子ではなく、女の子が送られてきてしまった。そのことで当惑するマリラですが、最後は、アンをグリーン・ゲイブルズにおいておくことに決めます。その過程で、自らにやってきた運命を受け入れ、そして見ず知らずの女の子を育てることを決意する、その背景となる哲学、考え方に心を惹かれたのです。

もちろん、日本にもヒューマニズムはある。しかし、英語圏でのその表れ方は、日本とは少し違います。キリスト教の影響もあるだろうし、北米の場合、開拓者精神のようなものもあるかもしれない。そのような心の深層に触れることができるということが、英語を学ぶ最大の喜びだと私は考えます。英語の検定試験における点数とは異なる、深く全人格的なメッセージを、本来受け止めることができるはずなのです。

日本の英語教育では、伝統的に英文和訳、和文英訳が重視されてきました。しかし、今では、英語を直接やりとりする時代です。この解説でつけている日本語も、あくまでも参考程度として、是非、英語を読んでそのまま英語として理解することを試みていただきたいと思います。

とりわけ、今回取り上げた部分には、「a sunrise had been dawning on Anne’s face」「her eyes grew deep and bright as morning stars」というような、素敵な表現があります。まずはこのような表現を覚えて、自分で使ってみるというのは、すぐれた英語の学習法です。

この名文!

First the look of despair faded out; then came a faint flush of hope; her eyes grew deep and bright as morning stars.

まずは、絶望の表情が消えた。それから、かすかな希望の光がうまれた。朝の星のように、目が輝き始めた。
  
企画:プレタポルテby夜間飛行

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『赤毛のアン』で英語づけ〜英語を学ぶ最大の喜びとは?~その②│茂木健一郎
『赤毛のアン』で英語づけ〜英語を学ぶ最大の喜びとは?~その①│茂木健一郎

『「赤毛のアン」で英語づけ』茂木健一郎 著赤毛のアンで英語づけ
高校一年のときに「赤毛のアン」を原書で読むことによって英語力が飛躍的に高まったという茂木さん。「とにかく最初から最後まで読み通す」ことで、自信をつけて「英語脳」を身につけることが英語力向上の秘訣。本書を一冊読めば英語力も自然とアップし、「赤毛のアン」という物語が持つ魅力にも触れることができます。 名文で「英語脳」を強化する! !
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脳科学者・茂木健一郎茂木健一郎
脳科学者。1962年東京生まれ。東京大学理学部、法学部卒業後、同大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。『脳と仮想』(小林秀雄賞)、『今、ここからすべての場所へ』(桑原武夫学芸賞)、『「赤毛のアン」で英語づけ』など著書多数。