リラクゼーション・もみほぐしが60分2980円という低価格を実現し、2010年の設立から3年間で全国に310店舗ものリラクゼーションサロンを展開するまで急成長を遂げた株式会社りらく。マッサージやリラクゼーションは高額という既成概念を打ち破ったことで、主婦からサラリーマンまで、幅広い層から支持を集めています。
リラクゼーションスタッフは全て業務委託契約。スタッフ各個人が店舗のスペースを借りて営業しているというスタイルのため、指揮命令という形での指導は行わないそう。
「全員が業務委託契約を結んでいる個人事業主になるので、それぞれを尊重する必要があります。ただし、スタッフの7割程度が未経験からの採用になるので、技術面の担保ができるよう、全国にトレーナーを配し、教育する体制を整えています。また、私自身、技術には強いこだわりがあるので、施術を受けに行き、サービスレベルを常に確認するようにしています。体感してみることが一番早いですし、問題があれば、すぐに対処することができますからね」
実際に店舗へ足を運ぶと、売り上げの高い店舗はやはり違うと感じることがあるといいます。
「サロンではお客様の体調管理が仕事になりますが、リラクゼーションは医療とは違います。例えるなら、薬ではなく、サプリメントなんです。もみほぐしで肉体的にラクになって頂くのはもちろんですが、体の不調の原因をしっかりと考えて、アドバイスやお声掛けによって、精神的にもリラックスしてもらうことが大事なんです。お客様がどうしたら喜ぶか、どうしたら感動してくれるか、そこをしっかりと考えて、行動に移せるかどうかが重要になってきます。ですから、人気店舗のスタッフは、第一に挨拶と笑顔が違いますね。コミュニケーション能力が高いですし、活気があります。こちらからは売り上げ目標などの提示はしていないのに、自主的に目標を決めて、前向きに働いている姿を見たときには驚かされました」
自身の仕事はリラクゼーションというサービスの提供ではなく、お客様と施術者とのマッチングだと話す竹之内会長。お客様とリラクゼーションスタッフと会社、この三方が常にウィンウィンウィンであることを追求するのが自身の役目だと語ります。
「対価がないからやらない、という考え方ではいつまでも望む対価を得ることはできないと考えています。例えばリラクゼーションスタッフの場合、90分コースと15分コースのお客様を区別して考え、当たり外れという感覚を持つようなことはあってはなりません。例え15分であっても、その時間の中でお客様の感動を追求することが、後の指名に繋がるなど、お客様とスタッフ両者にとってウィンウィンの状態を創出するわけです」
対価は後からついてくるという考え方は、社員に対して掲げているヴィジョンでもあるそうです。
「目標と結果がすべてだと言い聞かせています。自分の頭でしっかりと論理的に考えられることがとても重要ですね。対価をもたらす対象から、自分は何を求められているのか、それをきちんと自分で考えて行動に移せるかどうかということが、大事なことではないかなと思います」
今後は海外への展開も予定しており、リラクゼーション業界で世界一の企業になると抱負を話してくれました。
「今日できることを明日やる人間がいる一方で、今日できることを今日やる人間もいます。その差は1年後にはとても大きな差になっていくんです。同じ事をして、同じ結果なのであれば、1日でも早いものに評価は高く付けられます。だから、私はスピード感をとても大事にしています。海外への展開も、思い立った翌週には視察に行っていました(笑)。どのような仕事でも、スピード感と論理的思考を持ってあたれば、お金だけでない、充実感や成長なども含めた対価が得られると信じています」
25, March, 2014