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2017年02月14日

「子どもが小学生になったら、私、また働けるかな?」〜ママたちの不安“夫の協力が得られるか”について考える〜

「子どもが小学生になったら、私、また働けるかな?」〜ママたちの不安“夫の協力が得られるか”について考える〜

イラスト:kobeni

こんにちは。ブロガーで2児の母、現役ワーキングマザーのkobeniです。ママの「はたらこっかな」を応援するこの連載。ママたちが再就職をする際に抱く、3つの不安「自分のブランク・スキル」「小学校・職場・学童など子育てしながら働く周囲の環境」「夫の協力を得られるか」をシリーズで考えます。今回は、いよいよ最後、「夫の協力が得られるか」編です。

いや〜…、これが一番むずかしいですね。書く方の私もちょっと気が重いです。なぜかというと、「夫婦」には本当にいろんな形があり、「これが正解」というものはないからです。ある意味、よそ様の夫にダメ出しをするようなことに…と気が引けます。でも、私個人が、男女問わず後輩から相談を持ちかけられるのも、配偶者についての悩みはけっこう多いように思います。正解はないからこそ、みんなひとりで悩んでいるのかもしれません。

そこで今回は、夫についての「架空の悩み相談」を受けている形式で、よくある疑問や不安に「私なりの返事」をしてみようかと思いました。自作自演感がすごいですが、しばしお付き合いください。

お悩み1:「夫が外で稼いで妻が家を守るのが合理的」と言われたけど…

【相談内容】
kobeniさんこんにちは。
私は現在、二人の子育て中で専業主婦をしています。下の子が小学校に入るタイミングで、また仕事を始めたいと思いました。ですが、夫はあまり乗り気ではありません。

夫は中堅企業の正社員として働いています。帰宅は毎晩遅く、たまに休日に子どもを預けても、すぐに電話がかかってきて「早く帰ってきて」と言われてしまいます。いちど再就職について相談したことがありましたが、「なんで働く必要があるの? 別にお金に困ってないし、僕が仕事をして君が家庭のことをきっちりやる方がスムーズだし合理的じゃない?」と言われてしまいました。

私はあまり弁が立つ方ではなく、こう言われると黙ってしまいます。夫を説得する方法はあるんでしょうか。(ペンネーム みかんつめつめゼリー)

夫婦が一緒にいる目的は「二人が幸せでいること」

みかんつめつめゼリーさんこんにちは。夫さんに相談されたのに、「なんで働くの?」と言われてしまったのですね。心中お察しします。
確かに、今のままの家庭運営の形、つまり「夫が外で稼いで妻が家を守る」のままの方が、大きな変化がなくてスムーズだ。という夫さんの意見も、一理あります。でも、そもそも「夫婦」ってなんでしょうか? 夫婦は「利益達成目標」のある企業とは違います。お金を稼ぐために夫婦でいるわけではないし、子どもを育てるためだけに夫婦でいるわけでもない。一人より、二人の方が、二人の人生がより幸福になる、だから一緒にいる。それが夫婦じゃないでしょうか。しいていえば「構成員の幸福」という「状態が目的」なのかもしれません。
夫が大黒柱となり、それによって家庭内が「経済的に合理的」であったとしても、妻が不幸だった場合、ダメですよね。あなたが、「また働きたい」という気持ちを抑えて、モヤモヤしながら生きていくのが辛いなら。

自分にとって「働く理由」をキチンと考える

ただ、ここで大切なのは、あなたが「なぜ働きたいのか、なぜ働く方が自分にとって幸せなのか」を、しっかり答えられるかどうかです。「だって家計の足しになるし」としか答えられない場合、「働きに出ると疲れるし、その結果、家事がおろそかになり、外食が増えたりしたら意味ないのでは?」とか、説得されてしまったら終了です。夫にも家事や育児を分担してもらうことになるので、そのために納得できる説明はあった方がいいですよね。
あなたにとって、「働きに出る」は、なんですか? 好きにお金を使うための余剰金? 生活のうるおい? 昔の夢のつづき? 子育てのストレス解消? 自分の自信を取り戻すための手段?
「家計の足し」だけではないのなら、それらをキチンと話すことが大事だと思います。自分はこういう理由で働きたい、なので家庭運営の形をこれまでとは変えたいのだ、それには夫のあなたの協力や、努力が必要だ。

「子供の幸せ」については、いったん置いておく

また、ここで「子どもの幸せは」みたいな話になる可能性も、もちろんあります。ですが子どもの幸せを担保する責任は、夫と妻の双方にあります。夫が一方的に、それについて妻を責めることはできません。
「子ども」という他人の気持ちを主語にすると、自分の気持ちが置いてけぼりになります。ここはいったん、「子どもの幸せは損なわれないという前提」で話をしましょう。事実、「母親が働いたから子どもが不幸になる」ということはありません。

家族のあり方というのは、その構成員の「幸福な状態」を目指し、ライフステージと共に役割や関係性が移り変わって当たり前です。柔軟に、粘り強く、対話を試みてください。あなたの夫ですから、きっとわかってもらえます。



はい、いかがでしょうか。たいへん小賢しい回答(by「逃げ恥」)ですね… でも、夫婦で大切なことは、「言葉にして」「よく話そう」これに尽きると思うんだよね。その手助けになれば幸いです。

さて、次のお悩みにまいりましょう。

お悩み2:「家事・育児に支障のない範囲で」と言われたけど…

【相談内容】
kobeniさんこんにちは。
私は以前、パートで週3ほど働いていましたが、子どもが喘息持ちで、通院が大変だったため退職してしまいました。最近は症状も落ち着いてきたので、また働きたいのですが、夫が「働くなら家事育児に支障のない範囲でね」と言います。

確かに、パートのお給料は決して良くはないですが、それでもとても忙しいし、正社員とほぼ同じ内容の仕事をすることもあります。その上で帰宅してから家事も育児も全部やるのは大変です。今は夕方から夜までの家事育児は、ほぼ全て私がやっています。前の職場の方が、「戻ってきなよ」と言ってくれ、ぜひ復職したいのです。難しいでしょうか。(ペンネーム マッカチン)

収入の差を家事・育児の分担に反映する必要はない

マッカチンさんこんにちは。家事に育児、大変ですよね。
「働くなら家事育児に支障ない範囲でね」よく聞くワードですが、支障ない範囲にすると、仕事でできることもいろいろ限られてしまいますよね。そもそも、長時間、仕事をするのと、短時間の仕事+家事・育児だと、どちらも体験したことのある私は、後者の方が大変だと思ってるんですけどねぇ。
「夫の方が給料が高いので、それ相応に家事育児の負担は妻が多く持っている(妻も働いている)」という話、よく聞くんですけど、それってけっこう酷だよなあって思うんです。
これは私の考えですが、そこまで家庭内で厳密に、「収入の差を家庭内の労働の重みに反映する」必要ってあるのかなあ? 最近、「家事育児分担リスト100」みたいなのが人気ですが、あれっていちばん最初に「やってみたら意外と妻の方が多かった、ぜんぜんイーブンじゃなかった」みたいな「発見」には役立つけれど、そのあと「私が54タスク持って、あなたが46ね。先週、30しかできてないでしょ?」とか厳密に運用しだすと、家庭内がギスギスしないだろうか…とか思います。

長時間勤務が、短時間勤務+家事育児より大変とは限らない

我が家は、私は正社員で夫はフリーランスですけど、正社員だから自分の方が大変とは思わないですよ。同業なのでお互いの仕事の中身がよく分かっていることもありますし、私が正社員なのは「たまたま」だと思っています。同じ職場に別の雇用形態の方もいますが、仕事内容によっては、正社員と同じくらい大変な方もいますしね。夫に家事・育児を任せて一日中会社にいる日なんか、残業できるから自分のペースで時間が使えて(子どもに中断されたり、お迎えで早く会社を出なきゃいけなくて焦る、等がない)飲み会に行ってリフレッシュもできて、こりゃいいわーって思います。まあ、何が言いたいかというと、「正社員で残業あるんだから、俺の方が大変に決まってんだろ」と言う夫がいたら「そうかあ?ほんとにぃ?」って思ってもいいですよ、心の中で。ってことでしょうか。
あなたがパートなのだって、永遠にそのままとも限らない。強い気持ちで復職したいと願っていて、職場も歓迎してくれるんだから、ゆくゆくはもっと責任ある立場に置かれる可能性だってあります。そうなったら、「家事育児をあなた一人でがんばる」なんて、もっともっと大変です。「そういう未来を見越して、あなた(夫)にも、今から家事や育児をできるようになってほしいのだ」と相談することはできないでしょうか。
「自分の方が収入が低いから、発言権が弱いのだ」と思っていないでしょうか?

夫婦は対等。収入に関わらず、思っていることを言おう

そもそも、夫婦の関係は対等なものです。なぜ収入が多い方が強い発言権を持つのでしょうか。単に家庭内の役割を分担しているだけなのに、その天秤をお金の量が左右するとはどういったことでしょう。
どうして「夫はけして働き方を変えられない」と思うのでしょうか? 対等な夫婦が、お互いの幸福のために共に努力するのは当たり前です。会社に申し出るとか、そのくらいトライしてもらってもいいんじゃないでしょうか。結果的に「当たって砕けた」としても、それをやるとやらないとは大きな違いがあります。
時代は徐々に移り変わっています。家族のあり方も多様になってきています。あなたの夫の会社も、男性育休取得率UPとかノー残業とか、既に取り組みはじめているかもしれませんよ。



いかがでしたでしょうか。長くなってしまいました。本当に私にこのような相談があったら、きっとこう答えるだろうな。という正直な文章にしてみました。悩みがあったら、直接ご連絡いただいてもかまいませんよw 私でよければお返事します。

おまけ:ママたちの悩みと不安【番外編】

さて、シリーズの初回にも書きましたが、その他の「悩み・不安」として、

【その他】
①ずっと働いてきたママたちは、(後から入ってくる)自分のこと、どう思うんだろう
②「若い頃のように、思うように働けない・仕事が選べない」ことがストレスになりそう

というのがありました。

まず①ですね。そんなの、「ようこそ!!」って思うに決まってるじゃないですか。なんですか、悪く思う人がいるんですか? だとしたらその人は自分の仕事に自信がないんじゃないでしょうか。
そりゃ、ずっとその職場で働いていた自分の方が先輩なんだから、「先輩だぞ」といった自負はあるかもしれません。でも、働くママとしては同じ仲間ですよね。仕事の面でも、両立のやりくりについても、お互い情報交換すればいいと思うし、いろいろと教わったらいいと思います。
私は、働くママはまだまだ職場で少数派だと感じているので、一人でも増えることは大変嬉しいことだと思っていますよ。

それから②ですが、これは、保育園ママたちが既に通ってきた道です。良くも悪くも、復職から1年ぐらいは、「折り合いをつけるための期間」が続くと思います。でも、それは妥協といった悪いニュアンスではありません。新しい自分に変わると考えた方がいいです。
「子どもがいなかった頃の自分と比べない」というのは鉄則です。今も前向きに両立できている先輩ママたちに聞いてみると良いと思います。「それでも、まったく働かないよりは良かった」という答えが返ってくると思いますよ。

自分なりの答えを見つけてほしい

長くなってしまいましたが、これで「子どもが小学生になったら、私、また働けるかな?」のシリーズを終わりたいと思います。読んで頂いて、「私は仕事はいいや」という方も、「やっぱり働きたい」という方も、少しでもスッキリした気持ちになってくれていると嬉しいです。次回もまた、ママの「はたらく」について、あれこれと考えていきますね。ではまた!

kobeniさんプロフィール著者:kobeni (id:kobeni_08)
8歳と3歳の男児を子育て中のワーキングマザーです。はてなで「kobeniの日記」というブログを書いています。仕事はインターネット広告など。今年はPTA役員にも挑戦中。ベルマークにかなり詳しい人になりつつあります。

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