今話題の「マツコロイドにメイクをするバイト」が気になりすぎたので応募前に模擬練習した結果……

撮影:深澤宏太
こんにちは! フリーライターという名の無職、シマヅです!
フリーライター(無職)は収入が不安定なので、「来月は家賃払ったら口座残高が0円だ……」なんてこともしばしば。
突然お仕事の依頼をいただくことも多いので、長期バイトは続けるのが難しい。というわけで、単発バイトは大変ありがたい存在です。
そんな、単発バイトが大好きな私の目をくぎ付けにしたのが「【激レアバイト】マツコロイドを美しく!アンドロイドのヘア・メイクをサポートする未来バイト」!!!!
内容を簡単に説明すると、アンドロイドヘア・メイクアーティストさんのアシスタントとして、実際にメイクを施したり、メイクしたマツコロイドが正常に動くかどうかテストしたり、要は、撮影に臨むマツコロイドのメイクやヘアセット全般をサポートするお仕事です。
ちなみに、日給は3万円です。
アンドロイドにメイクを施せる機会なんて、普通は一生訪れないだろうし、あのある意味ビッグなキャンバス(アンドロイドの顔)に色をのせる(メイクする)ことができるなんて、最高に楽しそう! あと、日給3万円てメッチャ魅力的!! これは応募する以外の選択肢なし!
ということで、応募前の予行練習として、マツコロイドっぽいというかテレビでよく見る豊満なボディで軽やかな毒舌を吐かれるあの人っぽいマスク(市販品)に、メイクを施してみました!
結論からいうと……意味なかったけど意味あったという謎な数時間を過ごしました。
「実物は絶対これじゃない」感がスゴイ
それでは早速、あの人っぽいマスクにメイクを施していきましょう!
(その前に、お前の汗と皮脂でテッカテカになったメイクを直せ、というツッコミはお控えください)
ちなみに、あの人っぽいマスクは被ることができます。
被るとこんな感じです。
ゴム製なので、数分経つと中が蒸れてきます。
そもそも、バイトの内容は「アンドロイドにメイクを施す」なので、自身がマスクを被ったままメイクをする必要はありません。
なので、マスクの中にクッションを詰めて膨らませる作戦にでたのですが、購入したクッションがかなり大きく、「これ絶対入らないだろう」と思いつつギュギュッと押し込めたところ――
さすが、あの人っぽいマスク。ビッグなクッションも難なく入る、驚異の収納スペース。大きさに関しては、たぶん「アンドロイドにメイクを施す」際と遜色ないでしょう。
ただ、今回使用したあの人っぽいマスクには最初からメイクが施されていますが、実際のアンドロイドはスッピンの状態ということだと思うので、予行練習として意味があるのかどうかちょっと疑問です。
小学校の図工の授業を思いだす
ファンデーションを塗るところから始めます。いつも自分に施しているのと同じ手順で進めたのですが――
マスクがゴム製のせいか、めっちゃノリが悪い。肌年齢が高い私でも経験したことのないノリの悪さ。ファンデを塗っているはずなのに、絵具を塗っているような感覚と色ムラ。
実際のアンドロイドの表面は、人間の皮膚に限りなく近いそうなので、こんな工作感は皆無なはず。
とはいえ、一応きれいに仕上がりました。
次はアイラインを引きます。
ちなみに、今回のメイクのテーマは「ツィギー」です。華奢な体型から「ツィギー」(小枝)の愛称で親しまれ、世界的な知名度と人気を得たイギリスの大女優でモデルの「ツィギー」です。
ツィギーのようなデカ目にするため、大げさなくらいガッツリ引いたところ――
ファンデと同じく色ムラがハンパないのですが、印象は劇的に変化! 怖さが増している! 成功なのか失敗なのか分からない……!!
ここからが本番。アイシャドウとつけまつげの出番です。アンドロイドもあの人も、私が知る限りでは、まぶたのメイクはいつもナチュラル系なので、今回はガッツリとモード系でいきます。
つけまつげはア○ンア○ファでくっつけます。
なぜ、つけまつげ用の接着剤を使わなかったかというと、まつげ部分にはエナメルっぽいツルツル加工が施されており、つけまつげ用接着剤だと全然くっつかないから。
ア○ンア○ファを使うとか、もう完全に工作の域です。
「本物のアンドロイドじゃないもん。偽物のマスクだもん」と開き直って、工作……じゃなかった、メイクを続行します。
おっ、なかなかモード系になってきた! 成功だ! と思った矢先にハプニングが!
アイラインが消えかかっている……! ウォータープルーフのアイラインなのに、乾いた絵具がごとくボロボロと落ちてくる。
「本物のアンドロイドだったら……ゴム製じゃなく人間の皮膚と限りなく近い素材の、本物のアンドロイドだったら……こんなことには……」と、なんだか悔しくてあふれてきた涙をぬぐいつつ、アイラインを引き直しメイクを続行。
続けた甲斐がありました。完全にモード系な目元の完成です。まつげだけは、今回のテーマの「ツィギー」(に近い)です。
やっと終盤。眉毛とリップのメイクです。
眉毛、ペンシルだと色が乗りません。リップ、あぶらが浮くだけで手の施しようがありません。
それでも、眉毛だけは、リキッドアイライナーを使うことで、なんとかモード系の太眉に。とはいっても、普通、眉毛メイクにリキッドアイライナーは使わないでしょう。
アンドロイドのメイクバイトの予行練習じゃなく、やっぱりただの図画工作になってしまいました。
とりあえず、チークを乗せて、図画工作は終了。
あ、でも、こういう人いる。
バイト内容の「アンドロイドにメイクを施す」には「ヘアメイク」も含まれるとのこと。
アンドロイドもあの人も、ロングヘアを活かしたヘアメイクの印象が強いので、せっかくだからボブカットのウィッグを被せてみました。
完全にあの人じゃなくなってしまいましたが、「こういう人、見たことないけど見たことある」という、謎なリアリティが。
せっかくなのでかぶってみたところ、違和感はないけれど、全然あの人じゃない。
というか、怖い。
まとめ
「アンドロイドにメイクを施す」バイトの予行練習は、楽しかったといえば楽しかったのですが、それは図画工作的な楽しさであって「アンドロイドにメイクを施す激レアなバイト」の楽しさとは(当たり前ですが)全くの別物でした。
現在募集中の「アンドロイドにメイクを施す」バイトは、何かで代用できる代物(しろもの)ではありません。偽物で予行練習をしても意味ないんです! だって、実際のバイトではプロのヘアメイクアーティストがどんな風にメイクをするか間近で見て勉強できるんですよ! ……あ、でも「偽物メイク」と「実際のメイク」の答え合わせができるから、今回の予行練習は一応意味あったかも。
とにかく! この機会を逃したら、一生に一度あるかないかのチャンスを手放すのと同然です! 私も応募するので、気になった方は迷わず応募しちゃいましょう! 日給3万円ですし!
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おまけ。
ティアラを乗せるとカワイイ。

1988年生まれ。フリーライター。武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科を卒業後、2年ほど美術業界を転々としていたが現在は主にWEB上で文章を書き生計を立てている。女性向けコラム、インタビュー記事、グルメレポート、体験記事など、幅広い分野で執筆活動を行う。
