【激レア 体験レポ】気象衛星『ひまわり8号・9号』のひみつを探る!「ひまわり・ なんでも・調査隊」イベントサポート&レポート!
日々の生活に欠かせない天気予報。気象衛星「ひまわり」は、そんな我々の暮らしを宇宙から支え続けてくれているかけがえのない存在だ。
今回の激レア“宇宙バイト”は、現在運用されている『ひまわり8号』と打ち上げ予定の『ひまわり9号』のひみつを探る「ひまわり・なんでも・調査隊」のトークイベントをサポート&レポート! 気象衛星の仕組みと宇宙の不思議に迫った2人のバイトメンバーに密着レポート!
宇宙飛行士にはなれなかったけど…宇宙の仕事に携わりたい!

Iさん
今回、トークイベントのサポート&レポートに挑戦するのは、大学で制御工学の分野を専攻するIさんと物理学を学ぶTさん。
Iさん「宇宙で動く人工衛星は、地上に存在するものとは違い極限状態で動いています。学科で専攻している“制御工学”は“モノを作るというよりは、モノをどう動かすか”が大事。宇宙で動くひまわりの仕組みを追求したいです」

Tさん
Tさん「もともとは宇宙飛行士になりたかったのですが、身長が足りず夢を断たれました。形は違いますが、将来の目標は開発という分野で宇宙に携わること。ちなみに今の夢は、他の生命体がいる惑星を探して、そこにロケットを飛ばすことです」
Iさんは、自作でロボットを開発する研究好き。
Tさんはこれまで何度も“宇宙バイト”に応募してきた宇宙オタクだ。
“あくなき探求心”その気持ちを胸に、激レアバイトの舞台となる東京・銀座の三菱電機イベントスクエア「METoA Ginza」へ乗り込んだ。
ペットボトルで簡単に雲が作れるって本当!?
会場に入ると、まるで宇宙空間に入り込んだような巨大スクリーンが2人をお出迎え。目を奪われる展示物やポスターがいたるところに設置されている。
2人の最初の業務は、講師をされる気象予報士の藤森さんのサポートから。日本テレビの気象キャスターとしても活躍中の天気予報のスペシャリトだ。
まず、イベント時に使用する“雲を作る装置”の講習を受ける。
「イベントで配布してもらいます。その前に一度作ってみましょう」
藤森さんのレクチャーで2人も“雲作り”に挑戦!
アルコールを塗布したペットボトル内にポンプで空気圧を何度も加える。すると、なんだか白い煙のようなものが充満してきたではないか。
パンパンに膨張しきったところで一気に蓋をプシュッと開けると、なんとペットボトルの中には“小さな雲”が出来上がっていた。
「おー! すごい…。雲だ!」
驚きを隠せない2人であった。
日常では味わえない受付業務にドキドキ!
“雲作り”を体験した2人は受付へ。来場者の誘導業務に取り掛かる。
「名前の確認は忘れずにお願いします」
スタッフさんから来場者名簿を預かり、イベントグッズを来場者に見やすく配置してセット完了!
開場時間になると次々に来場者が訪れる。
「○○様ですね。今回のパンフレットです。本はお子様にどうぞ」
笑顔で対応するTさん。
「パスを首からおかけになってお入りください。会場はこちらです」
Tさんのバトンを受けたIさんが誘導する。息の合った連携でミッションクリア!
「ふだん学校で研究ばかりしているので、ドキドキしました。本番はこれからなんですよね…」
2人の表情が引き締まる。次の業務に向けてやる気満々だ!
プロたちも答えに詰まるほど! 子どもたちの鋭い質問に触発される!
満員御礼となったところで、いよいよトークイベントがスタート!司会役は、激レア“宇宙バイト”で何度もお世話になっている“宇宙兄さんズ”だ。
ここでの2人の任務は、そのトークイベントの内容をレポートすること。ペンとノートを手に、席に着いて準備万端!
気象衛星の役割や人工衛星の開発秘話など、宇宙好きにはたまらない空間と時間が始まった! 講師の話をあますことなく書き記す2人。
気象予報士の藤森さんの出番になると、予定通り一旦席から離れサポートへ。自分たちも体験した“雲を作る装置”を来場者に配布する。
一斉に雲作りがスタートすると、「パチン」という音とともに大歓声。
「雲できたー!」子どもも大人も大盛り上がりだ。
プログラムの最後は、子どもたちが講師に向けて質問タイム。
「ひまわり8号になって予報が当たる確率はどれぐらい上がりましたか?」
「ひまわり10号になると、どんな機能をつける予定ですか?」
その道のプロたちが答えに詰まる鋭い質問が次々に飛び出す。
「子どもの考えていることってすごいですね。勉強になります」
子どもたちの質問に驚愕する2人。質疑応答タイムが終わり、トークイベントも無事終了。
次はいよいよ2人がインタビュアーとなって各専門家に質問する番だ!
突撃インタビュー! 各プロフェッショナルの仕事の流儀!
「私たちからも質問をよろしいでしょうか」
メイン業務が始まった。2人のミッションは、イベントを大いに盛り上げてくださった3名の講師に、自分たちが聞きたい質問をぶつけること。
まずは、イベントの共催でもある三菱電機の磯部さんからインタビュー開始。気象衛星『ひまわり』を最もよく知る人物と言っても過言ではない、宇宙システム事業部の副事業部長だ。
――どういう人と一緒にお仕事をされたいと思いますか?」
「専門的な分野を広げるのも大事ですが、課題にぶち当たった時に乗り越えられる人、そういう経験を何度も積んできた人に魅力を感じます」
続いて、イベントで子どもたちに分かりやすく“気象庁のおしごと”を説明してくれた気象庁の安井さんに話を聞く。
――ひまわりで集約した情報を元に、最終的に天気を判断するのは誰ですか?
「最後は気象庁のベテラン予報官たちが、観測した様々なデータ、自身が持っている知識やこれまでの経験を判断して発信しています」
雲作りでもお世話になった気象予報士の藤森さんに質問をぶつける。
――用意していた原稿から、いきなり天候が変わった時はどうするのですか?
「想定外の状況を全て頭に入れて臨むのですが、今日の予想外なところからくる子どもの質問は大変でしたね(笑)」
宇宙に携わりたい2人にとって、貴重な意見をいただいたインタビュータイム。
どれだけ科学が発達しても“経験”が大事だという講師たち。その言葉を胸に刻み、2人は会場を後にした。
学んだことを集約! レポート作成!
最後の大仕事は、トークイベントの内容を分かりやすくレポートすること。
さっそく原稿作成に取り掛かる。Iさんはイベントプログラムの内容を。Tさんは自分たちが聞いたインタビューをまとめる。作成したレポートは「YAC日本宇宙少年団」公式ホームページに掲載されることになっている。
イベント中に書いたメモを何度も読み返す。膨大な量だが、宇宙への思いは誰にも負けるつもりはない!
バッチリ書き上げたところで、今回の激レア“宇宙バイト”は終了。夢のような時間を過ごした2人に、今後の目標を語ってもらった。
Iさん「講師の方のお話は、学校では学べない新しい発想や発見をもたらしてくれました。“衛星と天気”この2つのトピックを同時に学べたことも新鮮な体験でした。今回の経験を通して、今まで以上に人の役に立ちたいという思いが強くなっています」
Tさん「自分が目指している現場の人に直接話を聞けたのはとても大きかったです。何を学んでいるかよりも、どれだけ頑張ってやっていけるかが大切という話は胸に響きました。逃げないで、向き合いたいなと思います」
そう語る2人の目は、宇宙に繋がる道を見据えているように見えた。まだまだ解明されていない宇宙への扉をこじ開けるのは彼らなのかもしれない。
https://www.yac-j.or.jp/geki-rare/
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