「オイ」「お前」と親しげに呼ばれてもキュンキュンしないこと【オオカミ男子に気をつけて 〜乙女のスマート恋愛術〜】
男はオオカミなのよ。
お嬢さん、この意味がわかりますか。この世には、乙女の心を弄ぼうという男がたくさんいるという意味なのですよ。
いいえ、もっとハッキリいいましょうか。
貴女を幸せにするつもりもないのに、ドキドキするようなことをして、好きにさせたあげく、貴女をいいように利用する男がいるのです。何年にもわたって──好きだから逃げられない──ボロボロに傷つけられることもあります。
まだピンとこないかもしれませんね。これから恋しようというのなら。
しかし真実ではあるのです。そして貴女には、そんな不幸な恋をしてほしくない。だからオオカミ男子と出会ったときに、さっと気づけるように説明しておこうと思ったのです。その手口を。
乙女たるものスマートに恋をしましょう。オオカミ男子に気をつけて。
「オイ」「お前」と呼んでくるオオカミ男子
今回のオオカミ男子は頼もしい感じがするかもしれません。
もしかするとイケメンで、スマートで、雰囲気もあって、一緒に街を歩いているだけで羨ましがられるような男子かもしれません。
そんな彼にふとしたときに「オイ」と呼ばれるのをイメージしてください。
あるいは会話のはずみに「お前」と呼ばれるのでもかまいません。ちょっとラフな言い方で。でもグイグイ引っ張ってくれる感じで。
すごく頼もしく思えますよね。自信満々な感じがして。なんて優秀な男子なのかと。ちょっと特別感さえ感じるかもしれません。大人の世界みたいでドキドキしますよね。
その危ない感じに、つい貴女の心はキュンキュンが止まらなくなるのです。
オオカミ男子は「オイ」「お前」と呼びかけてドキドキさせる!?
「え? 何が悪いことなの?」
そう感じられたかもしれません。
その呼び方が、カッコよくて似合っていたら、いいんじゃないかなという気分になりますよね。言われた側も悪い気はしていないんだし、と。
しかし、よく考えてください。
相手を名前で呼ぶとは「相手の人格にリスペクトを持って接する」ことなのですよ。
貴女をひとりの人格として尊重して、その人生や価値観に敬意を払うことなのです。
それを「オイ」「お前」と呼ぶのは、少々、リスペクトを欠いた行為だといえるでしょう──少なくともその危険性はあります。極論、貴女のことを見下している可能性もあるのです。
その見下した態度は、今後も、薄まるどころか、ますます顔を出してくることでしょう。LINEの返信がこなくなったり、デートの回数が減ったり、まともに話し合いもできなくなるかもしれません。
もちろん本当に仲が良くて、ニックネームで呼んだり、家族のように呼び名も必要もないくらいに打ち解けた間柄だというのなら、それは別の話だといえます。
あくまで会って間もないのに「オイ」「お前」と呼ぶのは、ちょっと危険かもしれないよという話でした。キュンキュンしてる場合じゃないかもしれませんよ。
会ってすぐなのに馴れ馴れしい男子に気をつけて!
自分というものを大事にしましょう。
貴女が、この世でいちばん大切にすべきなのは「貴女自身」なのですよ。
そんな大切な貴女を「オイ」「お前」と呼び捨てる男性は、人生から遠ざけたほうがいいかもしれません。おそらく大切にされない(幸せではない)恋愛をすることになるでしょうから。
そう呼ばれて、キュンキュンするのはわかります。
呼び捨てにされることで、相手を強い男性、優秀な男性と勘違いしてしまうこともあるからです。直感的な反応なのですね。
だからこそ、しっかりと理性で相手の男性を判断することが大事なのです。
もし幸せな恋愛をしたいのなら、貴女を大切に扱ってくれる人と関わることですよ。心だけではなく、頭でも考えること。
それは呼び名ひとつからでもわかるものです。
彼が「オイ」「お前」と呼びかけてきても、しれっと距離を置いてやりましょう。もちろん「名前で呼んで?」と伝えてもいいですね。相手のペースに合わせるのではなく、こちらのペースでいきましょう。これぞ、乙女のスマート恋愛術ですよ。
くれぐれも、オオカミ男子には気をつけてね。

(@ASD_ELEGANT)
マジシャン&恋愛コラムニスト。女性メディアに連載中の「読むだけでモテる恋愛小説・わたしは愛される実験をはじめた。」が2020年に書籍&漫画化。自身のSNSが「恋が叶うオンライン恋愛神社」と呼ばれだし、恋に悩める乙女たちの参拝メッセージによってDMが24時間ナイアガラの滝のように流れている。この瞬間にも流れている。
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。