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2020年12月22日

声優・三澤紗千香インタビュー『やらない後悔よりは、やって失敗したり傷ついたほうがいい。失敗であれば次への糧にしていける』

三澤紗千香 インタビュー タウンワークマガジン townwork人気シリーズアニメ『BanG Dream!(バンドリ!)』青葉モカ役などで活躍中の声優・三澤紗千香さん。ずっと憧れていたという「巫女」のバイト経験や、自分自身を追い込みがちだという仕事への向き合い方について伺いました。
12月23日には、細部にもこだわったという初のオリジナルアルバム『I AM ME』をリリース!

 

初のアルバムが完成――色濃く“三澤紗千香”が反映された作品になりました

——早くも初のアルバムが12月23日にリリースされますね。

今年の4月にCDデビューをしたので、すごく早い展開に驚きつつ、アルバムを出すのは夢だったのでとても嬉しいです。アルバムのために作詞作曲をした曲もありますし、かなり色濃く私自身が出た作品になったと思っています。自分で作った曲はもちろんなのですが、作家さんに作っていただいた曲も、歌うことで自分でも知らなかった三澤紗千香に出会えたりと、それぞれの曲が現実に生きている自分だと感じられたので、タイトルも『I AM ME』にしました。大文字には力強くありたいという願いを込めています。

——では、作詞作曲をされた「青い涙」について教えて下さい。

特にスタッフさんから言われたわけではなかったのですが、2nd Single「I’m here」で作詞作曲をしているので、今回も“きっと自分で作ったものが必要だ!”と思って、勝手にプレッシャーに追われながら頑張りました(笑)。

——すごく透明感のある曲ですね。どんなイメージで制作されたのでしょうか?

曲を作ろうと思った時にふと浮かんだのが、19歳とか20歳頃の気持ちだったんです。その頃は、上京して一人暮らしをしながら、大学へ行き、声優の仕事もしていたのですが、どれも“頑張らないと”という思いが強すぎてキャパオーバーしてしまって。当時は、出窓のある部屋に住んでいたんですけど、そこから夜空を見て“山梨に帰りたいなぁ”と泣いていた時の気持ちを元に、その涙が青い蝶々になって鱗粉をまといながら夜空に飛んでいくイメージを書きました。

——物語としての美しさもありつつ、実体験がベースになっているんですね。

はい。当時を振り返ると、何かをしないといけない気がしてジタバタともがいてばかりいた気がします。でも、時が経って浄化されたというか、振り返るとすごくひたむきだったなと思えるんです。キッカケは泣いている19歳の私でしたが、同じ気持ちでいる方たちの心を包み込めたらといいなと思いますね。

——そして、「my love」は作詞をされています。

作詞だけの挑戦は初めてでした。今までは、メロディと歌詞が同時に出てきていたので、曲先行のものに歌詞を落とし込んでいくのは大変でした。今回はミックス作業の現場にも参加させてもらったりと、知らない世界に触れることでプロのすごさを感じたりと、様々な経験が出来たことにも感謝しています。

——細部にまでこだわったアルバムなんですね。

私自身が音楽にこれまでたくさん救われてきましたし、音楽は楽しさを倍増させてくれるものだとも思うんです。なので、聴いてくれる方にとっても元気でいるためのお守りのようなアルバムになれば嬉しいです。

 

ずっと憧れていた巫女のバイトは、諦めずにやって良かった!

三澤紗千香 インタビュー タウンワークマガジン townwork

——ここからは仕事への向き合い方や、バイト経験について伺いたいと思います。

20歳くらいの頃に巫女さんのバイトをしました。いつも家族で行く神社の巫女さんに憧れていて、朝だけですが年末年始の2週間くらい接客や、お守りを授ける時の立会いをしました。袴を着せてもらえたり、神様の前を通る時には頭をさげるとか、お手水の仕方なども教わりました。

——声優としても働きつつ大学にも通っていた頃ですよね!?

忙しくはなっていましたが、その年は年末年始の仕事がなかったので“今がチャンスだ!”と思って(笑)。ずっとやってみたかったので、このまま諦めたら一生、巫女さんを見るたびに“やりたかったな”と胸がチクっとし続けると思ったんです。体験してみて知ることも多かったですし、挑戦して良かったと思います。

——やってみることが大事だと。

そうですね。声優の仕事も、オーディションに挑戦していなかったら今ごろ後悔していたと思います。やらない後悔よりは、やって失敗したり傷ついたほうがいい。失敗であれば次への糧にしていけるけれど、やらなかったら“挑戦すれば出来たかもしれないのに…”とか“やりたかったなぁ”と、ずっとくすぶった気持ちのまま過ごさないといけないと思うので。

 

プロフェッショナルな先輩たちがいる現場が神聖に感じて、仕事への自覚が強くなった

三澤紗千香 インタビュー タウンワークマガジン townwork

——三澤さんは、オーディションを受けてこの道に進んだわけですが、声優が仕事になったと感じたターニングポイントはありますか?

現場に初めて行った時からずっと仕事だと感じています。まだ当時は高校生でしたし、声優の経験もなく何も分からない状態で現場入りしました。だから、その頃の私自身はプロではなかったかもしれませんが、職人のような先輩たちの仕事を近くで感じて、改めて“すごい世界に飛び込んだんだ”と思いましたし、すごく神聖な場所だと感じました。その時に、10年後、20年後には“先輩たちと肩を並べられるくらい成長していたい”と思いましたし、その希望と熱量だけでここまでやってきた気がします。

——上手くいかない時や、落ち込んだ時はどのように乗り越えてきましたか?

なかなか人に頼ることが出来ない性格なので、本を読んだりアニメを見たり、自分で情報を集めて解決方法を見つけるようにしていました。それと、自分自身に“ここで終わっていいの?”と問いかけるようにしていました。認められなかった時代にバカにされた相手を見返したいという負けん気と、乗り越えた先にある自分に会いたいという気持ちで“私はもっと出来るはず”と気持ちを奮い立たせていました。

 

ハードルを課すのは、自分の可能性を信じてくれる人たちの期待に応えたいから

三澤紗千香 インタビュー タウンワークマガジン townwork

——お話を伺っていると、すごく自分に厳しい方なのかなと。

少し完璧主義なところがあって、自分で自分を追い込むことは多いかもしれないです。それと、今は応援してくれる方がいたり、周りで支えてくださるスタッフさんもいるので、その期待に応えたくて、勝手に自分でハードルを上げてしまうんです(笑)。

——自分自身でハードルを作っていくのがすごいですね。

壁があればなんとか登ろうとするかなと(笑)。今回のアルバムにしても、“私を壁にぶつからせてください”という気持ちで、曲のジャンルなどは作曲家さんにお任せしたり、自分でも新しい挑戦をしていこうと思っていました。でも、壁にぶつかって傷だらけになっても、周囲の方は絆創膏と消毒を持って待っていてくれて、私が起き上がったら、また一緒に歩いてくださるような方が多いので感謝しています。

——それが原動力になっていると。

そうですね。それと昔は味方は両親だけでしたが、今はファンの方がいてくれるので。誰かが自分の可能性を信じて応援してくれる。それが大きな力になっているし、そうやって応援してくれるみんなには笑っていてほしいんです。だから、期待される以上の“ハッピーな驚き”を与えたくて、毎回、成長するという意味で“傷だらけになってくるから、ちょっと待ってて!”という感じで頑張れるんだと思います(笑)。

 

好きなことを深堀りしていくことで、夢につながる選択肢が増えていく

三澤紗千香 インタビュー タウンワークマガジン townwork

——ちなみにスタッフさんとは、昔からそういった関係性は築けていたんでしょうか?

昔は自分の意見だけを主張しすぎて、人ともよくぶつかっていましが、相手の意見を聞くようになってから、新しい考え方や、その人自身の思いを知ることも多くなりました。押し付けにならないように気をつけるようになってから変わっていったんだと思います。

——では最後に、夢を探してる方へのアドバイスをお願いします。

私がそうだったのですが、好きなものに対する気持ちを大事にしてほしいと思います。たとえば、スマホ1つをとっても、ダウンロードをしているアプリは人それぞれ違うだろうし、そこで無意識に選ぶ“好きなもの”や“興味のあること”が個性なんだと思うんです。

そのうえで、もしコーヒー好きなら“バリスタになる”のか、“豆を栽培するのか”など、好きなことを1つずつ紐解いて深堀りしていくことで、今まで気づいていなかった選択肢が見つかるかもしれない。すぐに夢につながらなくても、根底にある好きという気持ちが、これからの可能性を見つけるキッカケになればと願っています!

三澤紗千香 インタビュー タウンワークマガジン townwork

■Profile
三澤紗千香
(みさわ・さちか)

スペースクラフト・エージェンシー所属。2009年アニメ「シャングリ・ラ」蒲郡由里役で声優デビュー。主な出演作として「アクセル・ワールド」黒雪姫/ブラック・ロータス役、「BanG Dream!(バンドリ!)」青葉モカ役、「俺を好きなのはお前だけかよ」コスモス(秋野桜)役等がある。また多数のラジオ番組でMCを務めトーク力にも定評がある。2017年やまなし大使に就任。2020年4月に1st Single「この手は」を、9月には自身初の作詞・作曲オリジナル曲「I’m here」をリリース!

◆三澤紗千香 OFFCIAL SITE:http://www.spacecraft.co.jp/misawa_sachika/
◆三澤紗千香 Official Twitter:@misawa_official

企画・編集:ぽっくんワールド企画 撮影・河井彩美 取材・文:原 千夏

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