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2019年08月06日

来栖りん(26時のマスカレイド)インタビュー「うまくいかなくても『やらなきゃ良かった』と思ったことはないです」

来栖りん くりすりん 26時のマスカレイド ニジマス タウンワークマガジン
“ニジマス”の愛称で知られるアイドルグループ、26時のマスカレイド。この夏、ミニアルバム『ちゅるサマ!』で待望のメジャーデビューを果たします。センターを務める来栖りんさんは週刊ヤングジャンプの『制コレ’18』のグランプリにも輝き、グラビアやCMでも活躍中で、今やアイドル界の期待の星。芸能活動の中で、デビューしたときから意識が大きく変わったようです。

高2まで学校ではずっと孤立してました

――中学生の頃に原宿でスカウトされて事務所に入ったそうですが、自分でも芸能界に興味はあったんですか?

全然なかったです。キラキラした世界が好きでなくて、顔も知らないネットの人たちとコミュニティで絡んでいる人間だったので。学校では小6から高2まで、ずっと孤立してました。友だちはいましたけど、アニメとかが好きなオタク気質の子ばかり。中学でバドミントン部に入っても自分と合わなくて、お昼休みのごはんも1人で食べたりしていたので、すぐ辞めちゃいました。

――でも、事務所には入ることにしたんですね。

それまでも原宿に遊びに行くと、竹下通りでスカウトで声を掛けていただくことはありましたけど、全然気にせず「ありがとうございます」って流していたんですね。今の事務所の人は顔を覚えてないのか、行くたびに何回も声を掛けてきたから、「しつこっ!」と逃げ回っていました(笑)。名刺の裏にトリンドル玲奈さんとか菜々緒さんとか有名な方の名前が書いてあったのが、かえって「あり得ない。騙される」と思って。

だけど、同じ名刺が束になっちゃって、お父さんから「一回話を聞いてくれば?」と言われたんです。あと、周りの子たちが読モを好きで、雑誌で目に入ることが多かったので、「こんな道もあるんだ」と面白半分で面接に行ったら、所属することになりました。

初めて立ったランウェイでスイッチが入りました

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――高校生になって、のちにニジマスとなるグループのメンバーオーディションに参加しました。

ダンス&ヴォーカルユニットとしか言われてなくて、「何それ?」ってよくわからなかったんですけど、コラボしていたWEGOさんやZipperさんは、服に興味なかった私でも聞いたことがあったので「すごいな」と思いました。それで初めて、練習がてらオーディションを受けたら、通って今に至ります(笑)。

――受かるためにめちゃくちゃ頑張ったわけでもなく?

受かる気はありませんでした(笑)。歌ったり踊ったり人前で話すのが初めてで、本当に練習のつもりでした。オーディション期間が3ヵ月くらいあって、読者投票形式で、みんな自撮り写真をSNSに上げて自己アピールしていたんですけど、私だけ「何で一般人がそんなことを?」って、全然投稿しなかったんです(笑)。

そしたらスタッフさんが焦って、母親に直接「自撮りを上げさせてください」と連絡してきたから、嫌々週に1枚くらい上げました。今のニジマスメンバーはみんな上位に入っていて、吉井(美優)は3位でしたけど、私はずっと51位あたりでした。

でも、なぜか最終候補に残って、気づいたら代々木第一体育館でランウェイを歩くことになっちゃったんですね。そんなことになると思ってなくて、母親に泣きながら「辞退する」と言ったら、「どうせ受からないから、最後に行ってみれば?」と言われました。

それで吹っ切れてランウェイに立ちました。あんなに人がいるところで歩いたことがなかったから、ポーズをするところでお辞儀とかしちゃいましたけど(笑)、何かすごく楽しくて、初めて「アリかも!」と思ったんです。そこから「真剣にやろう」と、スイッチが入った感じです。

「私なんか」と言うのはファンに失礼だと気づきました

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――アイドルにも、もともと興味はなかったんですか?

なかったですね。最初は「興味あります」と言ってましたけど、バレちゃって(笑)。友だちがAKB48さんを好きで、一緒にCDを聴いたりMVを観たりしてましたけど、基本的には2次元のCGで動くアイドルばかり観ていて、自分の中のアイドル像はそっち寄りでした。24時間・360度かわいくて、歌もダンスも完璧。だから作り込まなきゃいけないと思っていたら、「ビジネスアイドル」とか「あざとい」とかよく言われました。最近は「アイドルはそこだけじゃない」と思うことも増えて、素のままでやっています。

――ニジマスでセンターを任せられたのは、誇らしいことでした?

いえ、最初は最悪の気分でした(笑)。芸能経験ゼロで入ったメンバーは私だけだったんです。他のみんなは昔アイドルや子役をやっていたり、読モだったりして、1個は強みがあったんですけど、素人の私にはひとつもなくて。「人気が出なさそうだから、とりあえず真ん中にされたのかな?」とか、ネガティブな考えしかできませんでした。

昔からネットの世界に籠りがちだったから、自分が悪口の標的にされることも怖かったし、すごく落ち込んで、何回も事務所に「辞める」と言いに行きました。ずっと「私なんか……」と言っていて。

でも、去年『制コレ』のグランプリに決まった辺りから、ようやく「このままだとファンの人に失礼だ」とわかってきました。応援してくれる方が増えるにつれて、「私なんか」と言うことで裏切っているように感じたんです。自分が目指しているのは、人に夢を与えられる存在。自信がなくてキラキラしてないのは「違わないか?」と、気づきました。ちょっと遅かったんですけど(笑)、そこで気持ちの持ちようが変わりました。

今でも自分のCMが流れる前はナーバスになって外に出られなかったり、泣きながら母親に「もう無理」みたいに言うことはあります。でも、それを表に出さなくなったのは、大きな変化ですね。

――パフォーマンス力は未経験から向上させたわけですね。

ステージに立つのは最初から好きでした。自分が観てきた2次元アイドルと通じるものもあって、何も考えずに楽しめる場所です。一番苦手だったのが特典会。同じネットゲームを好きな人たちと会って「これイイですよね」みたいに話す集まりは、顔も名前も知らなくても大丈夫でしたけど、特典会でノリの軽い人や金髪に染めた男の人が来るのが、最初は怖くて。

でも、今はファンの方たちとのコミュニケーションも好きです。ステージでのコール&レスポンスやMCでもファンの方を見るし、自分から配信で話す機会を作って、特典会も楽しいと思えるようになりました。性格が変わったんだと思います。応援してくれることを素直に喜べるようになりました。

私たちに寄り添ってくれた詞に涙が出ました

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――ミニアルバム『ちゅるサマ!』で特に思い入れの強い曲はありますか?

全部が大切な曲ですけど、新曲の「エンジェルナンバー」はSILENT SIRENのすぅさんに作詞していただいて、私たちの気持ちに寄り添ってくれている部分がすごくあります。聴いていると自然に涙が出ちゃって、レコーディングで泣かないか心配でした(笑)。メンバーも好きな曲ですし、ニジマスを昔から知っているファンの方もグッとくると思います。

――歌詞に“あの日抱いた夢だけはまだ諦められない”とありますが、りんさんもそういう夢は持っていますか?

アイドルに興味がない一般の方にも「26時のマスカレイドは聞いたことがある」と言ってもらえたり、歌を口ずさめるくらい知っていただくことです。マルチに活躍して、いろいろ発信していけるグループになりたいです。

そのために今の私にできるのは、個人の活動だと思ってます。1人での仕事が増えてきて、「ニジマスを卒業しちゃうの?」と、ファンの方に聞かれることが多くなりました。でも、もともと「グループで楽しくやれればいい」と思っていた私が、最初は正直やりたくなかったグラビアにも挑戦したのは、ニジマスを知ってもらうきっかけを増やすためだったんです。

自分から「仕事が欲しい」なんて言うキャラでなかったのに、今では「もっと仕事をください!」と言いに行ってます。それもこれも「どうやったらニジマスをたくさんの方に知ってもらえるか?」と考えているからで、ニジマスより優先するお仕事は今の自分にはないし、「グループを抜けることはありません」と心配しているファンの方に伝えたいです。

――元は芸能界に興味なかったのが、大きく変わったんですね。アルバムタイトル曲で同じくすぅさん作詞の「ちゅるサマ!」に出てくる、恋人が一緒にジュースを飲むラブストローは、女子としては憧れですか?

エーッ!? 顔が近いですよね(照)。でも、恋してウキウキしている感じを表現してくださった、すごくかわいらしい曲なので、青春真っ最中の女の子に聴いてもらったら、キュンキュンすると思います。

――メンバー紹介ソングの「LOVE&FISH」で、りんさんは“たらふく食べて ぐっすり寝てる”と歌われています。

私のまんまです。電車の乗り換えが5分あるとホームのイスに座って、そのまま寝ちゃって、気づいたら1時間以上経っていたりします(笑)。約束していた友だちから着信がたくさん入っていたり、お仕事帰りに終電ギリギリのホームで寝ちゃったときは、メールにも気づかなくて。お母さんが心配して、マネージャーさんやメンバー全員に電話したこともありました。

コンビニのバイトでメンタルが強くなりました

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――ところで、りんさんはバイト経験はありますか?

高校生のとき、地元の駅のコンビニでバイトしてました。お客さんがたくさん来るお店で大変でしたけど、バイト仲間が同い年や大学生ばかりで楽しかったです。

アイドルを始めるとき、店長に「辞めます」と言ったら、「こんなに忙しいのに突然言われても困る」と引き留められたんですけど、お店の雑誌売り場に『Zipper』も並んでいて、私が載っていて「マジか?」となってました(笑)。自然消滅みたいに辞めちゃって、まだ私の名札が置いてあるらしいから、今度顔を出して謝ろうと思います。

――バイト経験から身に付いたことは?

アイスをレジに持ってきたお客さんが、そのアイスの前の札に書いてあった別のアイスの値段と間違えていたみたいで、「金額が全然違う!」とコテンパンに怒られたりしました。そういう理不尽なことも経験して、怒られるのに耐性が付いたというか、メンタルが強くなったと思います。

――バイトをしていると失敗したり落ち込むこともありますが、そういうときにりんさんはどう立ち直っていました?

芸能界のお仕事も同じですけど、頑張ったからといって確実に結果が出るわけではないのは、シビアなところですよね。私も「何で?」と思ったし、そこで挫けそうになる人はたくさんいるでしょうね。でも、私はうまくは行かなかったとしても、「やらなきゃ良かった」と思ったことはありません。

頑張って損をすることはない。夢があるなら頑張り続ければいい。私は部活とかはすぐ辞めたのに、ニジマスだけは続けてこれらたのは、少しずつ頑張って1個ずつ夢が叶っていったから。「もう少し頑張ろう」という気持ちで続けることが大事だと思います。ニジマスを見て、そういう元気を出してもらえたらうれしいです。

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■Profile
来栖りん
(くるす りん)

2000年11月8日生まれ。東京都出身。
2016年に「読モBOYS&GIRLS×Zipperアイドルオーデイション」に合格して、26時のマスカレイドのメンバーに。8月7日発売のミニアルバム『ちゅるサマ!』でメジャーデビュー。2018年に週刊ヤングジャンプの『制コレ’18』でグランプリに選ばれる。NEXON 『メイプルストーリー2』CMに出演。

◆26時のマスカレイド OFFICIAL SITEhttps://26masquerade.com/
◆26時のマスカレイド OFFICIAL Twitter@nijimasu_staff
◆来栖りん OFFICIAL Twitter@nijimasu_rinrin
◆来栖りん OFFICIAL Instagram@ringring_rin

企画・編集:ぽっくんワールド企画 撮影:草刈雅之 取材・文:斉藤貴志

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