【激レア 体験レポ】プロに囲まれアフレコに挑戦!? TVアニメ「ナナマル サンバツ」の声優体験バイトに密着!
憧れの声優体験にチャレンジできる激レア“声優”バイト。今回は2017年7月より絶賛放送中のTVアニメ「ナナマル サンバツ」のアフレコ収録を体験するというもの。
主演の堀江瞬さんやヒロイン役の川島海荷さんら豪華声優陣とともに収録に参加できるだけでなく、エンドクレジットには自分の名前が掲載されるという!そんな夢のようなバイトに挑んだ一人の大学生に密着した。
夢を叶えるきっかけにしたい!
原作は漫画版サマーウォーズの作画を務めた杉基イクラ先生による熱血競技クイズ漫画。
高校に入学して競技クイズに出会った読書好きの主人公・越山識は、クイズ研究会の仲間たち、他高のライバルたちと出会いクイズにのめりこんでゆく……。
採用されたのは、現在大学二年生のOさん(20)。
高校生の時にダブルスクールで声優の専門学校、大学進学後は声優の養成所に1年間通い、声優を目指して奮闘するなか、今回の激レアバイトに出会ったそうだ。
「養成所でレッスンを受けてきたものの、所属事務所との契約には至らず……。将来を模索する日々のなかで、何かを掴めればいいなと思って応募しました。夢とはいえ、仕事は仕事なので、今日は良い作品を作れるよう役に立ちたいと思います!」
収録スタジオに到着すると、日本テレビのプロデューサー・佐々木まりなさんが笑顔で迎えてくれた。
「これが今日の台本なのでご覧になってください」
こちらが受け取ったアフレコ台本。第5話目の収録に参加できるようだ。
「汗が止まらないです(笑)」
と、急に緊張し始めるOさん。
まずはセリフを考える作業から!?
大野さんが声を吹き込む役についての説明をしてくれるのは、トムス・エンタテインメントのプロデューサー・山川剛史さん。
Oさんの役は「女子生徒B」だそうだ。
「じつはまだセリフができてないので、好きなセリフを考えていいですよ」
予想外の展開に、すぐにセリフが思い浮かばずに悩んでいると、「一緒に考えましょうか」と助け舟を出す佐々木プロデューサー。放課後の教室での女子生徒同士の会話がどんな内容だったら自然か、話し合いながら考える。
高校時代に合唱部に入っていたOさんの経歴(偶然にも佐々木プロデューサーも合唱部だったそう!)をセリフに取り入れることになった。
女子生徒Bの下の名前はなんと「まりな」に! 早速、決まったセリフを台本に書き写す。
女子生徒A「まりなー、今日の練習どこだっけー?」
女子生徒B(Oさん)「屋上で発声の練習だってー」
一行のセリフとはいえ、プロの現場に立つのは相当なプレッシャーだろう。女子生徒A役は笹島迅子役の松田颯水さんが声をあててくれることになり、うまく掛け合いができるかどうかも気になるところ。
発声練習とセリフの練習を繰り返しながら、本番に備えた。
いよいよアフレコ本番! 緊張がピークに!
遂にOさんが参加するAパートの収録へ。
まずはコントロールルームで音響監督の渡辺淳さんやアニメ監督の大宙征基さん、原作者の杉基イクラさんなど、スタッフの皆さんにご挨拶。
そうそうたる顔ぶれと、関わっている人の多さに圧倒されるOさん。
そして、いよいよアフレコ収録ブースに入室。
プロの声優さんたちにご挨拶をして、席に着く。皆さんに気さくに話しかけてもらい、徐々にOさんの緊張が解けていく。
音響監督さんの「はい、行きまーす」という声で、Aパートのテスト収録が始まった。
収録方法は映像に合わせて、最後まで止めずにアフレコを行うという基本のスタイル。総勢10名程の声優さんが4つのマイクの前で入れ替わりながら声を吹き込んでいく様子は圧巻で、知的な競技のよう。
Oさんも出番が近づくと自ら立ち上がり、マイクの前へ。
松田さんが演じる女子生徒Aの演技に合わせて、自然にセリフをあてることができた。
通しテストが終わると、コントロールルーム側のスタッフ陣がチェック。音響監督さんから声優さんへ演出指導が入るも、Oさんへの細かい要望は無いらしい。これまでの努力の成果が発揮できているようだ。
二回目のテスト(通称“ラステス”)も無事に終え、本番へ。女子生徒A・Bの会話は最後に別録りすることになり、本番収録中は見学させてもらうことに。その間はプロの技術を学ぶことに集中した。
そして別録りへ。
「屋上で発声の練習だってー」
タイミングも問題なくセリフを発することができたが、「もうちょっと明るく」と指導が。
「屋上で発声の練習だってー!」
と、元気良く声を出す。
するとすぐにOKが。Oさんもかなり納得した様子。
Aパートの収録が無事に終わり、休憩を挟んだ後は、Bパートの収録へ。
Bパートではコントロールルームにお邪魔して、収録を見学させてもらえることに。
テストが終わる度にスタッフさんがそれぞれ気になる点を発言していく。それはアフレコブースの中では聴こえなかったやりとりだ。
言葉のイントネーションやセリフの間、アドリブについての要望など、作品をより良いものにするための様々な意見が飛び交う。
原作を大切にしながら、真剣な議論が行われていることを学んだ。
佐々木プロデューサーに教わる“声優になるには?”
アフレコ収録が終わると、なんと佐々木プロデューサーにお話を聞けることに。まずは今日の貴重な体験についてのお礼を伝えてから、率直な質問をぶつけるOさん。
Q:「キャストさんを決める時に選ぶ基準はあるのでしょうか?」
A:「こうすれば受かるっていう決まりはないけれど、やっぱり原作をちゃんと理解していることとか、キャラクターを研究しているというのは大事ですね」
ナナマル サンバツのキャストを決める際にはオーディションが行われたようだ。候補の声優さんが原作のセリフを吹き込んだテープをそれぞれ検討した結果、原作への理解が深かった声優さんが一番に選ばれたそうだ。
さらに、自分の強みが見つけられていないというOさんは、すがるような想いでアドバイスを求めた。
Q:「事務所契約を勝ち取るための自己PR法を教えてください」
A:「これだけは誰にも負けない!と言えるような、特徴的な個性を身につけることが大事ですね」
多数の応募者の中から選ばれるには、ひと言で自己PRできることが重要だと佐々木プロデューサーは教えてくれた。
「なるほど。私は水泳を10年以上続けているので、突き詰めてやっていこうと思います!」
声優を選ぶ側の立場である佐々木プロデューサーの言葉は教科書にも載っていないリアルなもの。今日聞いたアドバイスを活かして声優になることを固く誓ったところで、バイト終了の時間に。
最後に今日の感想を語ってもらった。

「とても有意義な時間を過ごさせていただきました。Aパートの収録では、声優の皆さんが休憩中にも芝居のすり合せを行っている光景を見て、休憩の使い方も参考になりました。Bパートでは、スタッフの皆さんのお話を聞くことができて貴重でした。それを受けての声優さんの芝居の変わりようも素晴らしく、芝居のアプローチ法も勉強になりました。最後に佐々木プロデューサーにアドバイスをいただけたことにも本当に感謝しています。今日の経験は貴重な財産として、今後に活かしたいと思います!」
バイトを通して、声優になるためのヒントを得たOさん。今回の体験は、彼女の道を照らす光となるにちがいない。
※ナナマル サンバツ第5話(2017年8月1日放送)のエンドクレジットには「町谷まりな」役として大野さんの名前が掲載されました!
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