外見を褒め合う女子の会話がめんどくさい
Q.外見を褒め合う女子の会話を避ける方法はありますか?
21歳学生です。私は外見を褒め合う女子の会話がめんどくさいです。なので、自分のことを「かわいいよね」と言われるのも嫌です。自分をブサイクとも、特にかわいいとも思っていません。が、バイト先や友人達との会話で、時々「○○はかわいいよね」と言われるとどう答えたらいいかわかりません。そこで謙遜するのも認めるのも違う気がしています。どうしたらこういう会話にならないようにできるでしょうか?
これからは「嫌なことをスルーできる力」が大事になる
これは難しいよね。だって、みんな始終外見のことを話しているんですよ。「太ってる痩せてる」「背がどうだ」と言うようなことは、よく口にしてるでしょう。なので、それを一切言うなというのも、何だか周囲がピリピリするじゃないですか。「彼女は容姿に関しては触れてはいけないんだ」っていう空気ができるので。あなたの気持ちもわかるんですけどね。
海外だと、「容姿に関することを言うだけでセクハラ」っていうような、厳しい判定もされるので。そういうことを言われるのも面倒くさいし、リアクションを考える時間も嫌だっていう人もいるので、周囲の人が気を使ってあげるぐらいしかないですね。あなた自身ができることはあまりないような気がします。受け流す、無視するくらいですね。
自分の性や発達状況に、何となく居心地の悪さを感じていたりすると、話題にされるのが嫌だったりします。でもあなたの場合は、特に外見にコンプレックスがあるわけではないですよね。嫌ではあるけど、猛烈にそれで苦しんでいるとか傷付くっていうことではないので、上手くスルーする方法を身につければいいんじゃないですか。「ありがとう」ぐらいでサラッと受け流して、その後はその話はしないというパターンでいいと思います。乗ってこないと分かれば、周囲もイジらないですから。
特に若い女の子の場合は、他人から見ていいところが、「嫌だ」っていう人もいますし、難しいですよね。例えば胸が大きいっていうことが、本当にコンプレックスだっていう人もいるので。でも、世の男達は治らないだろうな。延々と外見のことを言っているもんね。アイドルグループだって、いっぱいいる中から、自分好みの一人を見つけるのが楽しみじゃないですか。今は単体ではなかなかビジネスにならないので。やっぱり、慣れてスルーするしかないですね。
でも、この話って、「かわいい」以外のあらゆることにも通じるかもしれません。「世の中の嫌なことをスルーできる力」って、生きていくうえですごく大切だと思いますよ。
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企画:夜間飛行

1960年、東京都生まれ。‘84年成蹊大学卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターとして活躍。‘97年「池袋ウエストゲートパーク」で、第36回オール読物推理小説新人賞を受賞し作家デビュー。‘03年「4TEENフォーティーン」で第129回直木賞受賞。 ‘06年「眠れぬ真珠」で第13回島清恋愛文学賞受賞。 ‘13年「北斗 ある殺人者の回心」で第8回中央公論文芸賞受賞。 「アキハバラ@DEEP」「美丘」など著書多数。 最新刊「オネスティ」(集英社) 公式サイト http://ishidaira.com/
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