短所も長所に変えられる! トレンディエンジェルが教える「コンプレックスを武器にする方法」

※撮影:八木虎造
“ハゲ”というコンプレックスを押し出したネタで大ブレイク中の芸人、トレンディエンジェル。コンプレックスを武器にブレイクを果たした2人に様々なコンプレックスに悩む大学生からの質問に答えてもらいました。
その1:コンプレックスから目をそらすな!
「理想が高くて、結局何をやってもうまくいきません」
●やりたいことより、できることから始めよう
斎藤 僕たちも結成当初は今とまったく違うネタをやっていたんですよ。もともと、ラーメンズさんに憧れていたのでシュールなネタのコントを目指していたんですが、まったくウケなくて。
たかし ハゲた2人がシュールなネタをやっても、そりゃウケないわけですよ。
斎藤 売れない僕たちに先輩芸人のダイノジ・大谷さんが「なんでお前らハゲネタやらいないの?」と言われまして。ハゲネタなんて古いしカッコ悪いと思っていたから嫌だったんです。でも、ウケないよりはマシだと思ってハゲネタを披露したら大ウケ!
たかし やっぱりウケると気持ちがいいし、自信になりますからね。
斎藤 だから、自分の理想を追うことも大切だけど、それで結果が出ないなら、できることからスタートしたほうがいいと思ったんです。そうすると新しい方向性が見えてきたりするので。大谷さんにはホント、感謝しています。
その2:考え方を変えろ!
「外見に自信がなくて、人からどう見られているかいつも不安です」
●自分で思うほど他人はキミを見ていない
たかし 人って自分のことが一番だから、実はあまり他人のことを見ていないんですよ。
斎藤 コンプレックスを見られて恥ずかしいと思うかもしれないけれど、人はそこまで見ていないもんです。
たかし 初めて会った人が僕の頭皮を見たとしても、その人は翌日になれば僕がハゲていることなんてなんとも思ってないハズ。だから、僕の座右の銘は“人の目なんて気にしない”。街を歩いていて友達が「今、すれ違った女子高生、かわいかった」と言えば、人目を気にせず女子高生の後を追って顔面チェックしに行きますからね。
斎藤 オマエに突然顔をのぞかれたらトラウマだよ。
たかし 女子高生もそのときは「キモッ!!」って思うかもしれないけど、翌日には忘れていますよ。
斎藤 僕は女性を口説くときだけは「みんなが君を見ているよ」って言いますね。見られることで女性は美しくなるから…(遠い目)。
その3:自分を変えるより周りを変えろ!
「ハゲなのに斎藤さんはどうしてモテるの?」
●ハゲを言い訳にしているうちはモテないぜ
斎藤 今はモテちゃってしょうがない斎藤さんだけど、高校生の頃は女の子に話しかけるどころか友達がひとりもいなかった。
たかし 彼女どころか友達がいなかったんだ…。
斎藤 入学直後は友達なんていつでもできるだろうと思ってスカしていたら、3年間できなかった。その失敗をバネに大学に入ったときは全力で自分から声をかけまくったよ。ただ、高校時代に友達ができなかったことで自信をなくしていたから、女の子に話しかけるときはあえて“おれはカッコいい”、“おれは自信がある”って言いまくっていた。そうすると周りも「あいつは自信がありそうだな」とか「カッコいいかもしれない」と思い始める。
たかし オリエンタルラジオの「あっちゃんカッコいい!!」と一緒だ。何度も聞いているとかっこよく思えてきちゃうヤツね。たいしてカッコよくもないのに。
斎藤 そうそう!…って、たかしの最後の発言はカットで(笑)。ハゲだろうが、勉強ができなかろうが、スポーツができなかろうが、言葉を使ってモテることはいくらでもできる。コンプレックスが変えられないなら、言葉で周りの目を変えることがモテへの一歩! おかげで今は“ひとりカリオストロの城”なんて言われるぐらいだからさ。
たかし “カリオストロの城”ってルパン三世の映画だよね。
斎藤 銭形警部がヒロインに「ヤツはとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です」って言う名ゼリフがあるんだけど、ルパンは外見じゃなくて言葉や行動でヒロインの心を掴んだんだよ。このセリフはまさに斎藤さんのコトだからね。見た目じゃなくて、言葉や態度で女子のハートを盗みまくりだからさ…(すごく遠い目)。
その4:得意なことを伸ばせ!
「コンプレックスがあっても自信が持てる方法ってありますか?」
●神は美声を授け、毛を奪った。人には短所もあれば長所もある!
斎藤 コンプレックスがあると、そこばかり気にして他にあるいいところが見えなくなりがちだけど、誰にだって長所は必ずある!
たかし 斎藤さんと僕は歌がうまいとか。
斎藤 たかしは全然うまくないけど、それをうまいと思えるストロングハートが長所だな。
たかし 自分で自分の長所ってなかなか気付けないけど、僕もメンタル強いねって周りから言われるようになって、長所なんだと思えるようになった。
斎藤 最近、インスタで私服を投稿すると「センスがいい」なんて言われるようになって、これは長所だなと思ってます。この長所をアピールしてたら、グッズのパッケージにも僕の意見が取り入れられるようになって“カッコいいだけでなく歌も上手でセンスもいい斎藤さん”が浸透してきた。(遠くを見ながら流し目)
たかし 自信があるとまでいかなくても、得意なことや好きなことをSNSとかで発信すれば、周りに認められて自信につながるかも!
まとめ:コンプレックスなんて小学生の頃に学校のトイレで“大”をすることを恥ずかしがっているようなもの。大人になればたいしたことではない
たかし 小学校や中学校の頃、トイレで“大”をすると「恥ずかしい」とか「カッコ悪い」とか思っていませんでしたか? でも、大人になってみると何が恥ずかしかったんだろうと思う。生理現象なんだから当たり前だし、どこで大をしようと人の勝手じゃないですか。
斎藤 コンプレックスもそれと一緒で今は恥ずかしかったり、カッコ悪いと思っていても年齢や経験を重ねるうちに“たいしたことない”と思えるようになるハズ。しょせんコンプレックスなんて自分だけが思っているものだから! 僕たちにみたいに発想の転換でブレイクしちゃってください。最後に♯愛してるぜ!

トレンディエンジェル
斎藤司(1979年生まれ、神奈川県出身)、たかし(1986年生まれ、東京都出身)のコンビで2005年に結成。2014年に『THE MANZAI』で準優勝、2015年には『M-1グランプリ』で優勝。現在、『【日めくり】まいにち、ハゲラッチョ!~コンプレックスがキミの武器になる~』(ヨシモトブックス)が発売中。
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。