スーツ姿から一瞬で裸になる「ルパンダイブ」をやってみる
ルパンダイブというものがある。アニメ「ルパン三世」で主人公・ルパンが峰不二子のいるベッドにスーツ姿から瞬時にパンツ姿になって飛び込むというものだ。大泥棒であるルパンが得意とすることの一つだ。
これを本当にできないだろうか。スーツを脱ぐのは何かと時間がかかる。ベッドに飛び込む時はもちろんだけれど、そうでない場面でも役に立つはずだ。例えば、着替えに要する時間が短縮できる。着替えが早くできればバイトや学校に遅刻するリスクもへらせる。
ということで、ルパンダイブを実際にやってみようと思う。
ルパンダイブの時代
現代はタイムイズマネーの世の中だ。バイトでも私生活でも無駄な時間を作ることはもったいない。わずかな時間だと思っていても、それが積もり積もれば大きな無駄な時間になる。どんなことも素早く行うことが大切なのだ。
モンキー・パンチが原作の「ルパン三世」。テレビアニメや映画にもなっている人気の作品だ。主人公ルパンが仲間である次元や五ェ門、不二子と一緒に世界を股にかけて大泥棒を繰り返す。このルパンに我々が見習うべき点があるのだ。
ルパンは不二子のベッドに一瞬でスーツを脱いで飛び込むのだ。ネットなどでは「ルパンダイブ」と呼ばれている。とても合理的と言える。服を脱ぐことに時間をかける必要があるだろうか。ないのだ。タイムイズマネーのこの社会でもっとも必要とされることがこの「ルパンダイブ」なのである。
スーツを作る
スーツを脱ぐあの時間を一生分足せば、東京から大阪まで歩けるほどの時間になるのではないだろうか。もっとも東京−大阪間は新幹線で行く方がタイムイズマネーなのだけれど、それくらいの時間になるので、無駄、ということである。
普通、スーツを脱ぐ時はジャケットを脱いで、ネクタイをとって、ズボンを脱いで、などの過程が必要となる。そのようなものを全て省いて、一瞬で脱げるようにしなければならない。そのためにスーツとつなぎを組み合わせ、一瞬で脱げるスーツを作る。
ルパンダイブをする
写真数枚で完成したスーツだけれど、本当は試行錯誤があり、2日を費やして完成した。この時間こそ無駄で、その時間にバイトをすればかなり稼げた気もするけれど、ポジティブに考えよう。これでもうスーツを脱ぐ無駄な時間がなくなったのだ。
スーツだけれど、つなぎにくつけてあるので、ズボンもYシャツもひとつなぎになっている。すぐに脱げるようにするための天才的な工夫だ。自分で天才的な工夫って言っちゃう。だって、すごい時間がかかったから。
ネクタイを普通に取る余裕はないので、マジックテープでくつけてあり、Yシャツもボタンだと時間がかかるので、マジックテープを利用した。ボタンの代わりにマジックテープで前をしめるのだ。ルパンとはマジックテープの賜物だと考えていただきたい。
ズボンもすぐに脱げるように、裾を少し切って広げておいた。これでスムーズに脱ぐことができるのだ。昔流行ったパンタロンみたいな感じだ。このようにジブリがいっぱい、よりも工夫がいっぱいのスーツがルパンダイブのスーツなのだ。
別に変わった見た目をしているわけではない。普段使いできるスーツだ。普段から使えないと意味がない。ルパンダイブだからルパンカラーのスーツも考えたけれど、やはり普段から使いたいと思いこうしたのだ。
スーツは男性をカッコよく見せる。ただバイトで疲れた体はベッドですぐに横になることを求めている。そこでこのスーツの力が発揮される。すぐに脱げるのだ。ベットの元へすぐに飛んでいるけるのだ。
あっという間にスーツを脱いでベッドの上である。ルパンのあのダイブと同じだ。スーツを脱ぐという無駄な時間がこれでなくなったのだ。スーツを脱ぐという無駄を省くことができるのだ。
ルパンダイブ成功!
男ならば誰もが憧れるルパンダイブをすることができた。一瞬でスーツが脱げる喜び。ベッドに裸で飛び込むことが瞬時にできるのだ。問題はベッドに誰もいないことだけれど、備えあれば憂いなし。バイトでの着替えとかも楽になるので、今後このスーツが普及することを願っている。
文:地主恵亮 イラスト:イラスト工房