映画館バイトは本当にきつい? 仕事内容や時給、評判などを紹介
映画好きならぜひ注目したい映画館バイトについて、仕事内容や時給、勤務時間などを解説します。また映画館バイト経験者に、実際のところ、きついかラクか評判も聞いてみました。
映画館バイトの仕事内容
映画館バイトの仕事は、チケット販売、フードやドリンクグッズなどの販売、座席の案内や清掃などです。映画館によってはさまざま業務を担当することもありますが、シネマコンプレックスなど、大きな規模の映画館では担当が分かれていることが多いです。
フロント・チケット販売
映画館の入口でお客さまに空いている席を案内し、チケットの販売を行います。「予定が変わったので上映回を変更したい」「座席を変更したい」という希望があった場合には臨機応変に対応します。券売機でチケットを購入したり、事前予約制の映画館も多いですが、対面で購入するお客様とは直接やりとりをします。上映時間前には長蛇の列ができることもあるので、テキパキと業務をこなすことが求められます。
フード・ドリンク・グッズ等の販売
館内で飲食するフード、スナック、ドリンクやグッズの販売を行います。フードやドリンクはその場で調理をすることは少なく、出来上がったものを提供することが多いです。仕事としてはそれほど難しくありませんが、上映時間前に集中的にお客様が来るため、短い時間で効率よく動くことが求められます。
フロア業務
上映シアターへ入場するお客様のチケットチェック、退場の際の誘導や上映後のシアター内のゴミの片付け、館内の掃除、場内アナウンスなど幅広い業務を行います。業務範囲は店舗や規模によっても異なります。仕事は比較的単純なのですぐに覚えられますが、業務が広範囲に渡ることも多く、手が空いたら他のスタッフの仕事を手伝うなど臨機応変な対応が必要です。映画館の全体を見ることができる重要なポジションです。
映画館バイトの時給
映画館バイトの給料は、地域や時間帯によって異なりますが、首都圏で時給1200円前後(※)が目安です。遅い時間帯にも上映する映画館では、22時以降は基本給の25%以上の深夜手当がつきます。
(※)2025年4月現在:タウンワークマガジン調べ
映画館バイトの働く時間・シフト
勤務時間は、1日あたり5時間程度が目安です。土日祝日や人気作品の公開初日といった繁忙期では、8時間程度の勤務を求められることもあります。また仕事内容によっても勤務時間は異なり、グッズ販売などであれば比較的短い勤務時間でも大丈夫ですが、フロア担当や映写担当では7~8時間の拘束となることも多いです。また、シフトは週3日以上としているところが多いようです。映画館にもよりますが、早朝や深夜帯に上映している映画館もあり、シフトのバリエーションは幅広い職種です。
映画館バイトの口コミ|きついこと・デメリット
映画館のバイトでつらいこと、きついことは何でしょうか。バイトを経験した先輩たちの口コミを紹介します。
週末など混雑時忙しく、平日は暇
土日、祝日、長期休み、人気作の公開時は混雑して忙しいようです。平日は学校や仕事があってお客様も少ないため、暇な時間が多くつらいという声もありました。
「人気映画の公開初日や週末、長期休暇中は、お客様が一気に押し寄せます。チケット売り場や売店に長蛇の列ができ、短時間で大量の注文をさばく必要があります。ポップコーンを作る手が止まらず、レジを打つスピードも求められるため、慣れるまでは大変です」(20歳/大学2年生/女性)
「閑散期と繁忙期があます。人気作公開時は多くの方が来場されるのでとても忙しく、手が回らないこともありました」(22歳/大学4年生/女性)
立ちっぱなしで体力的にきつい
映画館バイトは基本的に立ったまま仕事をすることが多いです。また、パンフレットの入った荷物を運ぶなどの力仕事もあるようで、体力的にきつかったという人が多数いました。
「常に立ちっぱなしなことがきついです。座る場面がありません」(19歳/大学1年生/女性)
「売店・チケット販売・清掃は、長時間立ちっぱなしになります。特に混雑時は休憩を取るタイミングが遅れることもあり、足の疲れが溜まりやすいです」(20歳/大学2年生/女性)
「館内清掃では、階段の上り下りのたびに疲労がたまります。もぎりの仕事も公開映画がないときはすることがないので、立ちっぱなしが苦痛です」(23歳/大学4年生/男性)
混み合う日の清掃が大変
映画の上映が終わり、次の上映までの短時間で階段が多い場内を清掃するのは、体力的にも精神的にも大変なようです。
「劇場内の清掃では、ポップコーンやジュースがこぼれた座席の掃除が大変です」(20歳/大学2年生/女性)
「上映後は、飲みこぼしやポップコーンの散らばりを素早く片付ける必要があります」(21歳/大学4年生/男性)
「劇場には食べかすがかなり落ちているので、清掃が大変です」(18歳/大学1年生/男性)
時間厳守のプレッシャーがきつい
映画の上映時間が決まっているため、ぎりぎりに来たお客様の接客をしたり、短い時間で清掃をしますが、遅れられないというプレッシャーがあるようです。
「上映後の館内掃除は時間内に終わらせないと次の上映に影響が出るため、プレッシャーを感じることがあります」(21歳/大学4年生/男性)
「時間を過ぎたのに映画館に入ってくる人の対応は正直面倒だと思います。ただ、数をこなしていけば慣れ、今ではそこまで嫌とは思いません」(24歳/大学4年生/女性)
「人気映画の上映後はお客様の入れ替え時間が短く、短時間で作業をしなければならないため、体力的にもきついです」(20歳/大学2年生/女性)
映画館バイトの口コミ|楽なこと・メリット
次に、映画館バイトの楽なことや楽しいこと、お得だなと思ったことなどの口コミを紹介します。
無料や割引価格で映画を観ることができる
新作映画の情報をいち早く知ることが出来たり、チケットを社割で購入できるのがお得と答えた人が多数いました。ほか、舞台挨拶を間近で見ることができるなど、映画好きにはたまらないメリットがあるようです。
「劇場によってはスタッフ割引や無料鑑賞制度があり、新作をいち早く楽しめます。ポップコーンやドリンクを割引価格で購入できる場合もあります」(21歳/大学4年生/女性)
「私が勤務している劇場は研修期間を経ると、いつでも無料で映画を見ることができます。IMAXや3Dなどの課金が必要な作品も無料で、週2-3回は見て楽しんでいます」(21歳/大学3年生/女性)
「劇場によってはスタッフ向けの試写会があります。新作映画の情報をいち早く知ることができるのも魅力です」(21歳/大学4年生/男性)
映画好きのバイト仲間との出会い
映画館でバイトする人は映画好きが多く、仕事の合間に映画の話で盛り上がったり、プライベートで交流する人も。趣味が合うバイト仲間との出会いは大きなメリットと言えるでしょう。
「スタッフは映画好きが多いので、最新映画など良かったところを語り合えることが楽しいです」(23歳/大学4年生/男性)
「バイト仲間とのつながりも財産です。映画好きが集まる職場なので、気の合う友達ができやすく、人脈を広げるチャンスにもなります」(21歳/大学4年生/男性)
「映画が好きなスタッフが多いため、映画の話で盛り上がります。学生バイトも多いので話が合うし、グッズやパンフレットを早期に確認出来るのもメリットの一つです」(22歳/大学4年生/女性)
お客様の笑顔が見ることができるのが楽しい
仕事をする中でお客様と映画に関する何気ない会話ができて楽しい、子どもの笑顔が見ることができて嬉しい、お客様にありがとうと言われるのがやりがいになるといった声が挙がりました。
「お客様がワクワクしながらポップコーン等を買って劇場内に入り、笑顔や時には涙を浮かべて劇場から出てくると、楽しかったんだと思い、私も楽しくなります」(19歳/大学年生/女性)
「映画館はワクワクした気持ちで訪れる人が多いため、基本的にお客様の雰囲気もよく、楽しい空間で働けます。特に子どもが喜んでいる姿を見ると、こちらまで嬉しくなります」(20歳/大学2年生/女性)
「売店での接客も楽しいです。お客様とのちょっとした会話や、映画を楽しみにしている人のワクワクした表情を見ると楽しくなります」(21歳/大学4年生/男性)
仕事は覚えてしまえばラク
仕事はマニュアルがある映画館も多く、覚えてしまえば楽なようです。あまり人と関わらないので楽といった声もありました。
「売店のメニューは一度覚えれば、再度新しく覚えるものはほとんどないです。しかもメニューは出来上がっているものをよそったり、焼いたりするだけなので簡単です」(22歳/大学4年生/女性)
「チケット販売やポップコーンの提供、座席の案内など、基本的な流れが決まっているため、一度慣れればスムーズにこなせます」(21歳/大学4年生/男性)
「難しい業務がないので、一度覚えれば楽です。また、映画館は比較的おとなしいお客様が多いので、落ち着いて接客することができます」(23歳/大学4年生/男性)
映画館バイトのQ&A
髪色や髪型、ネイルの制限はありますか?
身だしなみのルールは映画館によって異なるため、面接の日程調整などの時に事前に確認できると安心です。それほど厳しくない映画館もありますが、大規模な映画館になると、染色による髪色、ネイルなどの基準が厳しい傾向があります。
高校生でも働けますか?
高校生でも求人に「高校生可」「高校生歓迎」とあれば応募可能です。ただし法律上、18歳未満は夜22時から翌朝5時までの時間帯は就業禁止なので、18歳に達していない場合は深夜帯の上映時間に働くことはできません。18歳未満の場合は、バイトをすることに対し、保護者の同意が得られているか確認されることが多いので、事前に確認しておきましょう。
>高校生が面接で聞かれる質問|志望動機やシフトなど答え方、面接服装などマナーも解説
映画館バイトは受かりにくいですか?
受かりにくいとは言い切れませんが、映画館バイトの面接で「映画が好きか」「映画をよく観るか」と聞かれることはあります。その際「好きではありません」「観ません」ではなく、「最近は観ていませんが、恋愛映画が好きです」など、会話が続くような答え方をするといいでしょう。上映映画に特徴がある映画館の場合には、その系統の作品や監督について事前に調べておくと会話が弾み、印象がよくなります。
面接でよく聞かれる質問を教えてください。
志望動機や自己PR、長所、短所、交通手段、週何回シフトに入れるか、年末年始や長期休みなど繁忙期に入れるかなどのほか、希望職種や映画ではどんなジャンルが好きかなどを聞かれることもあります。面接では相手の目を見て、笑顔で明るくハキハキを話すことを意識しましょう。
>映画館のバイト面接で聞かれる質問、志望動機、当日の服装など
※公開:2023年1月26日、更新履歴:2023年6月6日、2024年4月15日、2025年6月20日
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。