カプセルトイショップのアルバイトとは? 仕事内容、やりがい、大変なことについて聞いてみました
店内に多数のカプセルトイを取り揃えたカプセルトイショップ。「開けてみるまで何が入っているかわからない」「ユニークなトイと出会える」ため、子どもから大人まで大人気のお店です。今回は、実際にカプセルトイショップで働くバイトスタッフの方に、仕事内容ややりがい、向いている人について聞いてみました。
gashacoco ダイバーシティ東京プラザスタッフ
Mさん/アルバイト歴10カ月
カプセルトイ専門店のアルバイトの仕事内容とは
カプセルトイの補充・管理
カプセルトイショップでの大事な仕事は、欠品しないようカプセルトイをマシンに補充することです。人気のマシンはお客様も多く、中には何度も挑戦する人もいるので、すぐにカプセルが減っていきます。店舗にはマシンごとに在庫数が確認できる管理用端末(スマホ)があるので、これを使って在庫数の確認や補充をしていきます。作業そのものはマニュアルがあるので、慣れてしまえば難しくないですね。来店される方は週末だと1日3000人、夏休みはそれ以上の人が来店されるので、朝、昼、晩と常にカプセルトイを補充しています。
店内の見守り・両替などの対応
カプセルトイについて興味を持っているお客様へのお声がけや両替、マシンが詰まったときの修理などの接客応対をします。私たちの店舗は、海外からのお客様も多いので、翻訳アプリなどを使用して応答することもあります。電話で「このガチャガチャの取り扱いはありますか?」「在庫はありますか?」などの問い合わせが入ることもあるので、電話対応も行います。
店内のポップや売り場づくり
マシンの店内配置、売り場作りもアルバイトスタッフが行います。店頭のいちばん目立つところには何を置こうか、子どもの目線、大人の目線など、年代や興味関心にあわせてマシンの並びを考えています。カプセルトイが目立つようにポップを作成したり、商品サンプルを展示したりなど、「面白そう!」「やってみよう!」と思える売り場づくりを心がけています。
働こうと思ったきっかけは?
お店を運営している会社の従業員に知り合いがいて、私が「仕事を探しています」と話したところ、「アルバイトとして働いてみない?」と誘われたのがきっかけです。カプセルトイ専門店のアルバイトがあることを知らなかったのですが、楽しそうだなと思って応募しました。私が働く『gashacoco ダイバーシティ東京プラザ』は、20代〜30代のスタッフが多く、とても楽しく働けています。
仕事をして感じる楽しいこと
新しいカプセルトイを知るワクワク感
新商品は週に数回入荷するのですが、毎回、「どんな商品なんだろう?」と楽しみにしています。最近だと、みなさんにおなじみの「ペヤングやきそば」や「とんがりコーン」のトイが入荷したときはスタッフの間でも盛り上がりましたね。また、カプセルトイは基本的には再販売、再入荷のないアイテムばかりなので、ごくたまに再販売があると「あのとき買えなかった人気商品!」と話に上がります。ワクワクして、ついつい集めたくなりますね。
国内外、さまざまなお客様と話ができる
お客様との出会いも働いていて楽しいことの一つです。日本のお客様だけでなく、旅行中に訪れてくれる海外のお客様も多いので、一期一会の出会いがあるんです。「まねきねこ」や「公衆電話」のような日本のもの、また、一見、造り物に見えないようなリアルさが魅力のようです。以前、腕時計型の指輪があったのですが、どうして時計として動かないんだ!とご立腹されたこともありました。「それはトイですから!」と何度も説明したのですが、分かってもらえるまで時間がかかりました。それでも、知っている限りの英単語と身振り手振り、またアプリを駆使して、一つひとつのコミュニケーションを楽しんでいます。
仕事をして感じる大変なこと
店舗と倉庫の在庫を確認する棚卸しの作業が大変
月に1回、店にどの商品がいくつあるのかを確認する「棚卸し」の作業と準備が大変です。多いときは箱にして10箱以上入ってくるので、店頭にあるカプセルの数、倉庫にあるカプセルの数を全部調べます。倉庫にならんだ箱にひたすらラベル貼りをしていると、一日があっという間です。
立ちっぱなしや、スクワットが必要な作業が多く足が痛い
今は慣れてきましたが、バイト中は基本的に立ちっぱなし、歩きっぱなしです。しゃがんだり、かがんだりするスクワットの動作も多いので、はじめは足腰が痛かったですね。私達の店舗は4階ですが、5階のパブリックスペースにもマシンが並んでいて、そこの管理も私達の仕事です。5階の「カプセルを補充する」「カプセルの詰まりの解消」などの作業にしても、お客様をお待たせしたくないので、エレベーターではなく階段を使い、一日に何往復もします。
カプセルトイショップに向いている人は?
カプセルトイが好きな人はより楽しめますが、それだけでなく、接客が好きな人や、人が喜んでいる姿が見たいという人は向いていると思います。アミューズメント施設、テーマパークに近く、基本的にはお客様の思い出を彩るお仕事です。「どうされました?」や「この商品は◯◯なんですよ」のように、「気がついたら話していた」という人なら楽しく働けると思います。(Mさん)
「何が入っているだろう」というワクワクを楽しむ世界観が大切なので、明るい接客をしてくれそうな人を重視しています。お子様からご高齢の方までたくさんいらっしゃいますし、話しかけやすい、親しみやすい人柄の方が理想的ですね。カプセルトイやアニメ、キャラクターの知識は不要です。勤務して他のスタッフと話しているうちに、自然と憶えていきますし、詳しくなります。(採用担当 Oさん)
取材・文:嘉屋恭子 撮影:八木虎造