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2021年04月16日

KARASU(SHARE LOCK HOMES)インタビュー『バイトを通して“自分でも知らなかった自分”に気付けたことが今に繋がっている』

KARASU SHARE LOCK HOMES SLH シェア・ロック・ホームズ からす カラス 烏 ダンス おかえり桜 タウンワークマガジン townworkYouTube“踊ってみた”でも人気のダンス・ボーカル・ユニットSHARE LOCK HOMES(シェア・ロック・ホームズ)。小学生から始めたダンスに、ストイックに向き合い続けてきたKARASUさん。バイトを通して変化したという自身のターニングポイントを中心にお話を伺いました。さらに、新曲「おかえり桜」の制作エピソードについてインタビュー。

 

共同生活をして夢を追っていた時期のリアルを描いた新曲「おかえり桜」

——2nd Single「おかえり桜」は、どのように制作されていったのでしょうか?

SHARE LOCK HOMES(以下、SLH)のメンバーが、昔住んでいた仙川駅に大きな桜の木があって、いつもその桜が自分たちを迎えてくれたという話から“おかえり桜”というワードが生まれました。そこから全体のストーリーを僕がプロットとしてまとめていきました。

——KARASUさんがプロット担当になったのは?

僕はSLH に途中から加入しているので、実はその桜のことや共同生活していた部屋のことは知らないんです。でも、出会ってからは9年経ちますし、話は聞いていたので、今までのSLHの歴史を、僕(第三者)の視点から書くという試みをしました。本当は、他のメンバーが書いたほうがリアルなのかもしれないですけど、メンバーから自分たち自身のことを書くのはちょっと気持恥ずかしいという空気が出ていたので(笑)。完成したプロットを見せた時も、ちょっと照れくさそうでしたね。

——作詞がグループ名になっているのは?

プロットが出来た後はメンバーで作詞を振り分けています。上京した話、ケンカした話、一緒に住んでいた話などのリアルな部分は、彼らが当時の出来事を書いているのでクレジットもグループ名にしています。

——楽曲を通して初期メンバーと、途中加入したKARASUさんの世界が交わるというのも素敵ですね。

ありがとうございます。今までの曲は、全員がそれぞれにメインで歌う部分が多くありますが、この曲は僕がメインの部分が少なくなっています。あえて“この人生を歩んできたメンバー”に歌ってもらいたいという僕の中での裏設定があったりと、愛情はめいっぱいに詰め込めたと思います(笑)。

——キッカケとなった桜は今もあるのでしょうか?

はい。初心に返るという意味も込めて、最近メンバーと一緒に行ってきました。みんなは懐かしそうでしたけど、住んでいなかった僕からすると、通りを歩いていても“ただの道じゃん”みたいな(笑)。でも、それぞれの想いがそこにあるということが大切で、その桜だけじゃなくて、これから僕たちのライブや曲が、SLHcrew(ファンの名称)にとっての「おかえり」の場所になっていけば嬉しいです。

KARASU SHARE LOCK HOMES SLH シェア・ロック・ホームズ からす カラス 烏 ダンス おかえり桜 タウンワークマガジン townwork——MVはストーリー仕立てになっていますね。

SHIRAHANが中心となって作成したので、僕とはまた違う捉え方の「おかえり桜」の世界で新鮮でした。母親役を演じてくださった原日出子さんの演技も素晴らしくて思わず“親に電話しよう”っていう気持ちになりました(笑)。

——c/wの「Tuesday night fever」は、またガラリと雰囲気が違いますね。

ファンクテイストのカッコイイ仕上がりになっています。タイトルが火曜日なのは、平日だけどテンションをあげていこうという意味合いと、SLHにとってもゆかりのあるラジオの放送日や、自分たちで主催していたイベントが毎週火曜日だったというところから選びました。

——飲みに出掛けるけれど、終電には帰るという現実味が(笑)。

理想だけじゃなくて“実際はこうだよね”という共感ポイントがあるのも、僕たちらしさだと思うので、ぜひ聴いていただければと思います。

 

練習時間が最優先。ダンススキルを磨くことだけを考えていた時期があった

KARASU SHARE LOCK HOMES SLH シェア・ロック・ホームズ からす カラス 烏 ダンス おかえり桜 タウンワークマガジン townwork——ここからは、バイト経験について伺いたいと思います。

バイトは掛け持ちも含めるとめちゃくちゃ経験しました。ティッシュ配り、ガソリンスタンド、アパレル、食品工場、印刷所など、短期も含めると20〜25種類くらいの職種を経験しました。

——バイトをしていたのは、ダンスという夢を追いかけていた時期と重なるのでしょか?

そうですね。ダンスは小学生の頃からやっていましたが、高校を卒業して夢に向かっていた頃が一番バイトをしていた時期でもあります。当時は、ダンスの中でも、技術を競うアンダーグラウンドな世界にいたので、自分の見た目や、生活には一切こだわりもなく、いかにコンテストで優勝するかばかりを考えていました。だから、何よりもスキルを磨くための練習時間が欲しくて、バイトは生活が出来る最低限と決めてやりくりをしていました。

一人暮らしも始めていたので本当にお金がなくて、電気を止められたこともあるし、東京でコンテストがある時は移動費だけで大変でホテルなんて取れなかったんですけど、それでもまずは練習時間が優先でしたね。

 

バイト先で先輩の姿に感化されたことで、人への興味が生まれた

KARASU SHARE LOCK HOMES SLH シェア・ロック・ホームズ からす カラス 烏 ダンス おかえり桜 タウンワークマガジン townwork——その後は、どのように変化していくのでしょうか?

スキルを競うコンテスト中心の生活を辞めて、もっと広くオーバーグラウンドな世界でダンスをしたいと思った時に、一度生活を立て直そうと考えました。それで、バイトだけに集中してお金を貯めていた時期があるんです。その時に、BARでバイトをしたことが、自分自身を変えるターニングポイントになりました。

——ターニングポイントについて、詳しく教えてもらえますか?

先輩がバーカウンターを挟んで、お客さんとコミュニケーションをとる姿を見てカッコイイなと思ったんです。何気ないところから話題を引き出して自然に会話をしていたのがすごく魅力的に感じて、僕も挑戦してみたんですけど全然ダメでしたね。

会話が弾まなかったことを相談したら、イメージトレーニングをするといいと言われたので、コップを人に見立て10分間話しかけるという独自の方法を編み出しました。そこで練習をしたことが、きっと今のライブでのMCにも活きているんだと思います(笑)。

——コップ相手とは斬新ですね(笑)。そもそも口下手なタイプだったんでしょうか?

それまでは、自分のダンススキルを上げるということにしか執着していなくて、人に興味がなかったというほうが正しいですね。だから、バイト仲間と仲良くしようという気持ちは全くなかったですし、ましてやお客さんと話す必要性は感じていなかったんです。でも、そのBARで変化してからは、人に興味が湧いたことで自分自身も変わっていきました。今は色んな人に興味がありまくりですから(笑)。

 

共有する喜びを知れたからこそ、SLHのメンバーともチームになれた

KARASU SHARE LOCK HOMES SLH シェア・ロック・ホームズ からす カラス 烏 ダンス おかえり桜 タウンワークマガジン townwork——今のKARASUさんの雰囲気からは当時が想像出来ないですね。

そうだと思います。だから、あの時の変化があったからこそ今があると言っても過言ではないと思います。あのまま人に興味が持てていなかったら、今のメンバーともグループを組んでいないと思いますし、最初に声をかけてくれたYUMAと仲良くなることもなかったと思います。それまでは一人で踊っていれば良かったけれど、人と話すのが好きだと気づけたことで、自分の中の世界が広がったのは間違いないと思います。

——もしも、その時の変化がなかったら……。

今とは全然違う人生を送っていたと思いますね。SLHのメンバーや、SLHcrewとライブで一緒に盛り上がったり、音楽を共有している時間が本当に楽しいので、あの時に自分が変われて本当に良かったなと思っています。どこにどんな出会いやキッカケがあるか分からないのもバイトの醍醐味だと思います。

 

バイトをするための理由を自分の中で明確にすることで動きやすくなる

KARASU SHARE LOCK HOMES SLH シェア・ロック・ホームズ からす カラス 烏 ダンス おかえり桜 タウンワークマガジン townwork——では、上京してからはSLH一本ですか?

加入した時は、ライブのお客さんが3人だけということも多々あったので、仕事はしていました。

——どんな仕事を選んでいたのでしょうか?

東京では、自分で主催してダンスレッスンの講師をしていました。でも、定期的にやるというよりは、一回の開催で何日食べていけるかを計算して、自分が生きていける最低限の日数に設定していました。

——その他の時間はもちろん……。

ダンスの練習にあてていました(笑)。その頃は、スキルを活かした上で“ダンスで表現をしたい”という新しい欲求が強くなっていたので、ずっとその練習をしていましたね。グループとしての活動もあったので、自分でスケジュールを組み立てられることは、すごく大きなメリットでした。

——最後に、バイトをしながら夢を追いかけている人に向けてメッセージをお願いします。

自分の場合は、生活は苦しかったですけど “夢を叶えるためのバイトだ”という明確な理由を持てていたので“なんのためにバイトをしているんだろう”と変に悩むことがなかったのは良かったことだと思っています。なので、夢を目指している人にも、バイトを上手に活用して未来に進んでもらえたらと思います!

 

■Profile
KARASU
(カラス)

2007年にダンスグループとして結成されたSHARE LOCK HOMES(シェア・ロック・ホームズ)。2020年1月に、新たにヴォーカル・ダンス・ユニットとして始動し、同年の12月にはSingle「パリ↓↑パニ」でメジャーデビュー。メンバー個々での活動もしており、ダンスの振付業はもちろん、デザイナーやDJ、ラジオパーソナリティーと、活動の幅を広げている。

◆SHARE LOCK HOMES OFFCIAL SITE: https://sharelockhomes.jp/
◆KARASU Twitter:@SLH_karasu

企画・編集:ぽっくんワールド企画 撮影:河井彩美 取材・文:原 千夏

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