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2017年11月09日

俳優 渡部秀さんインタビュー『今いる場所の常識をすべてと思わず、一歩外に出れば何かが見つかる』

渡部秀さん
芸能界に憧れを持ち、10代で飛び込んだという渡部秀さん。現在は俳優として、さまざまな役柄を演じており、最新出演映画『BRAVE STORM ブレイブストーム』では巨大ロボットを操縦するボクサーを熱演。役への挑み方や仕事観、そして芸能界に興味を持った理由などをうかがいました。

人生初めての決意は芸能界に入るため、地元を出て東京へ来たこと

渡部秀さん

――渡部さんは映画『BRAVE STORM ブレイブストーム』で巨大ロボット「レッドバロン」を操縦する紅 健を演じています。紅 健は血気盛んなボクサーという設定ですが、どのような役づくりを心掛けましたか?

ボクシングの練習はもちろんですが、アクションシーンもボクシングスタイルで戦うことが多かったので形を一番に意識しました。ポージングが悪いと見栄えがよくないので、動きのキレだけではなく、形も集中的に練習しました。

――本作は1970年代に話題となった「シルバー仮面」と「レッドバロン」が共演する特撮作品ですが、渡部さんにとって特撮の魅力とは?

弱い状態から、変身して強くなって戦う。これに尽きると思います。今作は特撮だけでなく、シルバー仮面を演じる大東駿介さんと、レッドバロンを操縦する僕との関係性や、それぞれが抱えている使命感や葛藤など心理描写も見どころです。

――紅 健がボクサーからレッドバロンを操縦することを決意したとき、表情がキリリと変わるのが印象的でした。渡部さん自身も大きな決意を示したことはありますか?

最初の大きな決意は、芸能界を目指して上京したことです。幼い頃から華やかな世界に憧れが強くて、いつか芸能界に飛び込んでみたいと思っていました。僕自身、明るい方ではありましたが、目立ちたがりとか前に出ていくタイプではなかったので、余計に憧れがあったのかもしれません。

高校の進路相談で「芸能界に入る」と言ったとき、先生や周りから「お前、本気か?」と散々、言われましたけど、それでも自分で決めたことだから失敗してもしょうがない、という覚悟で進みました。

憧れの世界は、予想以上に楽しいこととつらいことの両方だった

渡部秀さん

――その結果、芸能界に入って俳優活動をされているわけですが、実際に憧れの世界に身を置いた率直な感想は?

予想以上に楽しいこともあれば、予想以上につらいこともある。でもすべてをひっくるめて、芸能界に入って良かったと思っています。

――予想以上につらいことがあっても、続けられる理由とはなんでしょうか。

楽しいからです。つらい以上にいろいろな経験ができるので。侍になれたり、警官になれたり、ロボットを動かしたりできる仕事は他にはありません(笑)。

でも、最初から俳優をやりたいと思ったわけではないんです。自己表現の方法は歌ったり、絵を描いたりなどいろいろありますが、僕はどんな表現がしたいのかが高校生の頃はまだ分からなくて、ただ芸能界に入りたいという気持ちだけで飛び込んだ。でも、この仕事を続けるうちに俳優の仕事が向いていると思うようになってきました。

――やっているうちに向いていると思えるようになったのでしょうか?

最初は演じていても、おもしろいのか、おもしろくないのかも分からないままでした。でも、僕のスタンスは「なんでもやってみる」なので、やっていきながら、自分でこうしてみようとか、こんなアプローチをかけてみようとか色々と行動するうちに楽しくなってきたし、向いているなと思うようになってきたんです。

――何事もやってみないと、楽しさも向いているかもわからないですからね。今、渡部さんが仕事に取り組むうえで大切にしていることがあれば教えてください。

真面目に仕事に取り組むこと。感謝する気持ちを忘れないこと。ありきたりかもしれませんが、本当に大切にしています。この当たり前のことができないと、仕事がなくなってしまうので。これは芸能界だけでなくて、どんな仕事でも大切な心掛けだと思います。

アルバイトをすることで見えてくるものがきっとある

渡部秀さん

――当たり前なことほど忘れてしまいがちですから、その心掛けは大切だと思います。渡部さんは高校生という早いタイミングで進みたい道が見つかりましたが、自分がやりたいものを見つけるコツはなんだと思いますか?

井の中の蛙にならず、いろいろなものを見てみることだと思います。学生だと学校内の情報や常識がすべてと思ってしまうかもしれませんが、実はそんなことはない。一歩、外に出ると自分が知らなかったことがたくさんあるので。ほんの少しのことでいいんです。旅行に行くとか、写真を撮るとか、小さなことから始めてどんどん広げていけばいい。そのひとつとしてバイトもいいと思います。バイトは学生がお金を稼ぐ最初の一歩。初めて仕事をすることで見えてくるものがあるはずです。

――渡部さんはどんなアルバイトをしたことがありますか?

飲食店でアルバイトをしていました。ホール担当だったんですけど、お肉の種類や調理方法などいままで知らなかったことを学べました。同時に接客があまり得意でないことも学びましたけど(笑)。

――そうなんですか! 今、話している限りでは、そんな感じにまったく見えないですが…。

10代の頃は空気が読めなくて、相手の気持ちを考えたり、合わせたりするのが苦手だったんです。だから接客していても、いまいちお客さんの心を掴めなくて。でも、ありがたいことに主演をいただけるようになり、周りの人を引っ張っていく役割が増えて意識が変わりました。そのときは苦手なことでも、仕事をしているうちに自然とできるようになったりするんですよ!

 

■Profile
渡部秀(わたなべ・しゅう)

1991年10月26日生まれ、秋田県出身。2008年『第21回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』で準グランプリ受賞。2010年、『仮面ライダーオーズ』で初主演を飾る。現在、ドラマ『科捜研の女Season17』に出演中。12月9日には映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL』が公開。2018年は『シュウカツ2』の公開が控える。

公式Twitter:@shu_wa1026

取材・文:中屋麻依子 撮影:刑部友康

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