岩井監督に密着する激レア“芸術バイト”！最新作映画公開の初日舞台挨拶の裏側を撮影

今回の激レア“芸術バイト”は、岩井俊二監督の最新作「花とアリス殺人事件」の公開初日舞台挨拶の様子を撮影するメイキングカメラマン。スタッフとして働いた後は、岩井監督と直接話す機会もあり、ファンにとってはたまらない内容。さらに、撮影した映像は公式メイキング映像として使われる可能性も！　岩井作品に携われる貴重な体験。そんなスペシャルなバイトの体験者に今回、密着した。

「岩井監督が一番好きなんです！」

岩井監督に密着する激レアバイトを経験するのは、大学生の吉岡脩大（よしおかしゅうと）さん。岩井作品が大好きで応募したという彼は、現在、大学の映画サークルで活動中。

「岩井監督の作品の中では『スワロウテイル』が一番好き。ゆくゆくは岩井監督のような映画監督になれたらと思いますが、今は好きなことを模索しながら、これは！というものに出会いたい。今回は、監督がどんなことを考えて、映画などを撮っているのか知りたいです。そして、あいつ面白いなと思ってもらえて、現場に呼んでもらえたら最高ですね！」

緊張よりも期待がいっぱいの吉岡さん。駐車場で岩井監督の到着を待った。

いよいよ岩井監督が到着。密着撮影スタート！

普段の岩井監督はどんな雰囲気だろう？　そんなことを思いながら待っていると、岩井監督が車で会場入り。吉岡さんは躊躇することなく、カメラを向けて近寄って行き、ご挨拶。そして、真横に立って素顔の岩井監督を撮影開始。

控室は、幸運にも岩井監督と吉岡さんのみという状況。そのチャンスを見逃さず、対談の時に話そうと思っていた内容を、ひと足早く直撃！
吉岡さん「監督が作り出す青春の感じが好きです。どんな風に作っているんですか？」
岩井監督「役者が作りだす時もあるし、監督が考える時もある。先に決めすぎずに、ハートを広げておくようにしているね。」

二人で話をしていると、続々とキャストや関係者の方が控室入り。会話は一時中断し、撮影に集中。そして、いよいよ舞台挨拶へ。会場までの移動中には、蒼井優さんがメイキングカメラマンとして働く吉岡さんに話しかけるという思わぬ出来事もあった！

撮影も無事に終了！待望の岩井監督との対談！！

舞台挨拶会場でもずっと壇上の岩井監督を追い続けた吉岡さん。ここでカメラスタッフとしての仕事は終わり、楽しみにしていた岩井監督との対談の時間！

吉岡さん「大きな映画を撮ってみたいと思ってもお金がかかるし、第一歩が踏み出せずにいるんですが、岩井監督は若い頃、どんな風に作品と向き合っていたのでしょうか？」
岩井監督「学生の時は脚本も編集も自分でできる限りやった方がいいよね。学生とプロとの大きな違いは予算が決められること。実は、学生時代の“無料”というものは大きくて、ものすごく伸びやかに撮れる。学生の時は1年以上かけて撮ってもいいけれど、プロになると限られた時間での撮影。そうするとだんだん窮屈さを感じてきて、学生時代、お金はなかったけど、人手はあったなと思うことがあるんだよね。自分の可能性は自分で推し量れないし、経験は大切だから、“今しかやれないことをやる”のが大事。ベストだと思った作品も、時間をおいて見た時に恥ずかしいと思ったら成長だし、僕もそんな経験を積んできた。」

岩井監督に時間の余裕があったおかげで、たっぷりと話が聞けた。そして、最後に岩井監督が吉岡さんの似顔絵を目の前で色紙に書いてプレゼント。
吉岡さん「えっ！どうしよう。どこに置いていいかわかんないです！　家宝にします！」

充実感たっぷりの激レア芸術バイト。夢への一歩に！

岩井監督との対談を終えて、満足そうな吉岡さん。終わったばかりの心境は……。
「撮影では監督の表情が撮れるように気を配りました。撮影の途中も会話をしてくれて、めげずに話しかけて良かったです！　監督の言葉で『とにかく撮る』というのが印象的。今後、僕が映像を撮っていく上で大切な言葉になると思います。映画監督を目指している人には喉から手が出るほどの体験。貴重な話が聞けた上、お金ももらえ、最高のバイトでした！」
笑顔いっぱいの吉岡さんは、この経験に後押しされて夢へと突き進んでいくだろう。
人生を左右するかもしれない激レアバイトに今後も注目を！