【激レア 体験レポ】人気YouTubeクリエイター・Daichiさんに密着!動画制作の舞台裏サポート!!
今回の舞台は2017年12月、都内の某スタジオで行われたDaichiさんのYouTube動画の製作現場だ。Daichiさんは声でビートとメロディを奏でる「ヒューマン・ビート・ボクサー」としてテレビやCMでも活躍し、世界中で100万人以上がチャンネル登録する人気YouTubeクリエイター。Daichiさんの大ファンという大学4年生の男女が映像製作のサポートに挑戦した。
小学生にも大人気!! その魅力をもっと知りたい
Uさん(21)「口だけで音楽を奏でる姿に魅了され、Daichiさんの動画でボイスパーカッションの練習をしていました。それと同時に、あのコンパクトにまとめられた動画を作るにはどれだけ時間を費やしているのだろうと疑問も持っていました。動画がファンのもとに届くまでに、どれだけの準備や工夫をされているのか知りたいです」
Mさん(23)「Daichiさんのことを初めて知ったのは3年前。当時はよく動画を見ながら、ビートボックスを必死に練習していました。残念ながら、うまくはなりませんでしたが、当時のアルバイト先の塾の小学生にDaichiさんは大人気で、休み時間に子どもたちとDaichiさんの話をしていました。中には強い憧れを持っている子もいて、その影響力の大きさに驚きました。Daichiさんや動画製作の魅力を学ばせていただきたいです」
都内の某スタジオに到着し、Daichiさんにご挨拶する2人。早速、本日の作業についての説明を受けた。
この日製作する動画は、Daichiさんが出演したドラマ『忘れてしまう前に想い出してほしい』(RKB毎日放送、2017年12月放送)をPRするためのもの。ドラマは辻仁成さんによるオリジナル脚本。ユーチューバーの青春ストーリーで、主人公のライバル役を演じた。
「1 レコーディング」「2 当て振り」「3 告知動画」。これが本日のメニュー。Daichiさんから「きょうは辻仁成さんが手がけた主題歌『君に似た誰か』をカバーします」と明かされる。
Daichiさんは「後で2人から曲の意見を聞きたいので、よろしくお願いします」と言って、レコーディングルームへ。『君に似た誰か』は、しっとりとしたバラード。原曲を流しながら、まずはビートを刻んでいく。
真剣な表情でレコーディングを見つめる2人。ドラムの収録が終わると、今度はベース。さらに、メロディラインを奏でるシンセサイザー、トランペット…と次々に音を重ねていく。
所属事務所のスタッフさんが曲のミキシングを担当。「ここまではOK。この辺りから録り直したい」とDaichiさん。スタッフさんと意見交換しながら、ベストな音作りを目指す。
ひと段落したところで、Daichiさんが2人に意見を求める。「ベースはベーシックな感じの音と少し分厚い感じのものを録ったのですが、どっちがいいですか?」。2人とも後者が良い、と意見がそろい、なんと採用されることに!!
残りは低音と高音のコーラスパート。2人も録音機器の操作をさせてもらえることに! まずはUさん。パソコンの画面を見ながら、スイッチのタイミングを図る。
Mさんも、Daichiさんとマイクでやり取りしてから、スイッチをオン。全部で6つの音源を収録し、レコーディングは終了。約2分弱の素敵なバラードが完成した。次はいよいよ動画の撮影だ!!
目の前で生ビートボックスとパフォーマンス!!
ここからは「当て振り」の収録。さきほど録音を終えた6つのパートの音源に合わせて、Daichiさんがそれぞれ動きをつけるのだ。カメラをレコーディングルーム内に向けるため、2人はその準備にとりかかった。
Daichiさんからカメラ用の三脚を渡された2人は高さを合わせて、セッティング。
動画撮影に使用するのはミラーレスカメラ。数多くのユーチューバーが使っている人気モデルだ。Daichiさんが最終的な画角を調整する。
カメラのモニターに、Daichiさんの上半身がしっかり映っているのを確認。テレビ局の報道番組でADのアルバイト経験もあるというUさんがスイッチを押す係となった。
音源に合わせて、ベースを弾くアクションを見せるDaichiさん。こちらも6つのパターンを収録した。収録後には、さらに激レアな時間が待っていた!!
憧れのDaichiさんに直撃インタビューも!!
最後は、ドラマの「告知動画」の収録だ。「人前で話すのはあまり得意じゃないんだよね」とはにかみながら話すDaichiさん。
スタジオらしい場所で撮りたい、ということになり、録音機材の前に椅子を置いた。
カンペ用にDaichiさんが話す内容を、ホワイトボードに書き出すMさん。
Uさんは再びカメラを担当する。
「Daichi、ドラマに初出演します!!」。5回ほどリテイクを重ねて、無事、動画の収録は終了。
動画をノートパソコンに取り込み、動画ソフトで編集。「ここからは自分一人でやります」と言いながらも、編集テクニックを見せてくれた。手際よく、トークの間をカットし、「こうすると、しゃべりがうまく見えるでしょ?」とDaichiさん。2人は「なるほど!」と笑い。
こうして、完成した動画はこちら。
Uさん「3分くらいの動画を作るのにどれくらいの時間をかけているんですか?」
Daichiさん「内容によるんですけども、今日のように映像を分割するようなものはまる3日くらいかけています」
Uさん「そんなに?」
Daichiさん「でも、レコード会社が作る作品はもっと時間がかかっています。個人だから、思いついた時にスケジュールをたてて、自由に録音して、撮影して作ることができるんです」
Mさん「この仕事をやっていて、嬉しかったことはなんですか?」
Daichiさん「2つあります。一人でコツコツ、音楽や物を作っていることが好きなので、それが実現できていること。もう一つはライブに出られるようになって、お客さんが感動してくださることです」
Uさん「苦労したことは?」
Daichiさん「お手本になる人がいなかったので、どうやって続けていこうか、と模索するのに長い時間がかかりました。ある時、ストリートミュージシャンが拍手喝采を浴びているのを見て、自分には実力が足りなかったと思い、2か月間、ニューヨークで武者修行しました。もっと自由でいいんだと気づき、それからは自由に活動できるようになりましたね」
こうして、この日の仕事は終了。Daichiさんお得意のポーズで決めた!
Uさん「貴重な体験なので、自分なりに発見を持ち帰ろうという気持ちで参加しました。YouTubeでいつも見ているDaichiさんとの仕事は楽しみでしたが、迷惑をかけないように、と心がけました。現場の空気感に慣れることに戸惑いもありましたが、スタッフさんのサポートもあって、無事に働くことができました。レコーディングに割く時間は想像以上で、念入りにテイクを重ねるDaichiさんの姿勢に感銘を受けました」
Mさん「始めはかなり緊張していましたが、周囲の方々のサポートもあって、だんだん楽しむこともできました。遠い存在のように感じていたDaichiさんを近くでお手伝いできたことが素直にうれしいです。Daichiさんは動画の撮影に慣れているのかなと思っていたのですが、撮り直しを重ねていると聞き、親近感も覚えました」
春には地方局のテレビ記者になるUさんと小学校教師を志すMさん。先人のいない道を自分の力で切り開いていったDaichiさんの魂のこもったビートと言葉を胸に深く刻み込んだようだ。