【激レア体験レポ】夏の超話題作「銀魂2」の(秘)撮影現場に潜入! 映画の製作宣伝って、どんな仕事?
今回の激レアバイトの舞台は、大ヒット映画の続編「銀魂2 掟は破るためにこそある」(8月17日公開)の撮影現場だ。東京・大泉学園の「東映東京撮影所」に潜入し、製作宣伝プロデューサーをアシスタントするというもの。現場では、主演の小栗旬さんを始め、菅田将暉さん、橋本環奈さん、柳楽優弥さんが勢ぞろい。そんななか、映画業界を志望する一人の大学生が激レアバイトに挑戦した。
「銀魂2」は「週刊少年ジャンプ」の看板コミックの映画化第2弾。黒船ではなく、宇宙人によって鎖国が解かれたパラレルワールドの江戸時代末期が舞台。かぶき町の便利屋、万事屋銀ちゃんと仲間たちがさまざまな依頼を解決していく……。ギャグあり、パロディあり、SFありのジャパニーズ・エンターテイメント時代劇だ。
採用されたのは、都内の美術大学で映像や美術を学ぶOさん。桜咲く東映撮影所の前で、早朝からハイテンション!ファイティングポーズで気合を見せる!
「私にとって、映画製作は一番幸せな時間です。『銀魂』は中学の頃から読んでいた『少年ジャンプ』の中でも、特に好きな作品です。映画は後世に残っていくものなので、その責任感をしっかり持ちつつ、少しでも素敵な作品になるようにお手伝いしたいです」
プロの現場を間近で見られる。そんな期待が膨らむ中、初めて撮影所の中へ…。
製作宣伝プロデューサーの心得とは?
まずは、製作宣伝プロデューサーさんにご挨拶。映画は「銀魂2(仮)」という題で、2月から極秘撮影が続けられていた。製作宣伝プロデューサーさんは前作に引き続き、現場で密着しているという。
歩きながら、この日の仕事の説明を受けるOさん。
製作宣伝は、出演者やスタッフのスケジュールを調整し、ポスター撮影したり、メイキングの素材を集めたり、公式サイトやSNSなどで発信する情報を集めるのが主な仕事という。
大変そうな仕事の中身に、Oさんの顔に緊張が走る。この日はアシスタントをさせていただき、映画プロデューサーさんに提出する体験レポートを書くというミッションも。
「どんどんメモしてください。『銀魂』はコメディ要素が強いので、現場で笑いが起こったエピソードなどを集めて、後々、宣伝で使っているんです」と製作宣伝プロデューサーさん。
製作宣伝はあくまでも裏方。撮影の邪魔にならないように配慮するのが大事だという。大学で映像を学び、商業映画の現場でのバイト経験もあるOさんは目立たないよう黒いシャツを着てきた。
さらには、スタッフの必須アイテム「養生テープ」も持参。これには製作宣伝プロデューサーも感心。いよいよスタジオの中へ…。
スタジオに潜入! 橋本環奈さんの全力演技に圧倒された
入り口の赤色灯が回っている時は本番中。関係者でも途中からは中には入れない。
赤色灯が消えたところで、静かに入っていく。
中には、いきなり福田雄一監督の姿が!!映画「銀魂」「斉木楠雄のΨ難」やドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズで知られるコメディの奇才だ。Oさんはじっと、その演出術を見つめる。
橋本環奈さんの声が聞こえてくるが、姿は見えず。橋本さんは奥のセットで本番中。モニターで演技を見ているスタッフのそばへ。
橋本さんの絶叫が終わると、カット!スタッフからは拍手。「いいねぇ」との楽しそうな笑い声も。
「橋本さんの全力演技に圧倒されました。スタッフのみなさんが支え合っていて、素敵な現場ですね」とOさん。
シーンの印象を忘れないように、とバッグからメモを取り出す。次はどんな撮影が待っているのか?
映画のマジックを体感! アクションシーンのCG合成
スタジオの準備中、外で門外不出の脚本を見せていただく!映画の詳しいストーリーは明らかになっておらず、脚本はトップシークレット!
「うわー! 少し読むだけでも、面白さが伝わってきますね」
さらには、小栗さんらが衣装姿でスタジオ入りし、そのオーラにドキドキだ!
撮影が再開。次の舞台はグリーンバック・ステージ。小栗さんらが乗り込んだパトカーが町を疾走する場面だ。
スタッフが準備する様子を遠巻きに見つめる2人。「これは宣伝に使える!」と思った時は、撮影の合間を見計らって、スタッフや出演者から話を伺うのだという。
「全体がグリーンバックで、すごいですね」とOさん。
「町を走る背景は撮影済みなので、このシーンを撮影しながら、同時に合成します」と製作宣伝プロデューサーさん解説してくれる。
Oさんも遠くからモニターを覗く。カメラの位置を調整し、スタッフが土台部分を揺することで、実際の映画では、パトカーが走っているように見えるのだ。完成品では分からない、映画のマジックを目の当たりにした!
もともと映画美術に興味があったOさんは大掛かりなセットにも注目。汚しや質感の表現など、細部までこだわるプロの技に感動。そんな気づきをメモしていく。
午前の撮影が終了。最後に、製作宣伝プロデューサーさんからお仕事について伺えることになった。
製作宣伝プロデューサーさんに聞く! 製作宣伝のやりがいって?
撮影所内の控室で、映画宣伝プロデューサーさんを直撃! 製作宣伝の仕事について、突っ込んで質問させていただく。
Oさん「ポスター撮影も製作宣伝の仕事だそうですが、いつやるのですか?」
製作宣伝プロデューサーさん「撮影の合間です。『銀魂』はメイン出演者が16人と多いので、メイクさん、衣装さん、時には特殊造型の方のスケジュールも聞いて、調整していきます」
Oさん「テレビでの宣伝も製作宣伝のお仕事ですか?」
製作宣伝プロデューサーさん「パブリシティ担当の仕事ですが、スケジュールの調整や、テレビで流すための映像素材は製作宣伝が手配しています」
Oさん「苦労はどんなところにありますか?」
製作宣伝プロデューサーさん「当然、本編の撮影が優先で、宣伝はお邪魔させてもらうという形になるので、いろんなことを調整していきます。クライマックスなど大事なシーンは、メディアの方に見ていただきたいので、脚本とスケジュールをよく読み込み、当日の現場がどうなっているかを想像して、来ていただく人数や時間などを考えていきます」
Oさん「やりがいはどんなところにありますか?」
製作宣伝プロデューサーさん「映画は、作るだけではなく、お客様に見ていただくまでがゴールだと考えています。だから、いろんな方に見ていただけると、うれしいですね。第1作はおかげさまで、2017年の実写邦画の第1位(38.4億円)になりました」
Oさん「『銀魂2』の見どころは?」
製作宣伝プロデューサーさん「第1作は『泣いて笑って熱くなる』というのが謳い文句だったのですが、2はもっとパワーアップしています。もっと泣ける、もっと笑って、もっと熱くなれる。予算もパワーアップしちゃっています(笑)」
Oさんは作品の成功を支える製作宣伝のやりがいまで教わり、ますます映画業界の仕事に興味を持ったようだ。
映画プロデューサーさんに提出するレポートを書き終え、この日のミッションは終了。最後にOさんに、この日の感想を聞いた。
「製作宣伝の仕事は周りのスタッフさんと情報を共有しながら宣伝用の映像や写真を撮れるか、など考えることが多く、細やかな配慮が求められる仕事だなと感じました。これからも、いろいろな経験を通して自分に合った仕事を見つけていきたいです」
普段は見られない超話題作の貴重な現場を見たOさん。その夢も「銀魂2」同様、パワーアップしたことだろう。
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