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2015年02月24日

将来やりたい仕事がわかりません【精神科医・名越先生のカウンセリングルーム】

将来やりたいことがわかりません

テレビでおなじみの精神科医・名越康文(@nakoshiyasufumi)が心の悩みにズバッと答える! この記事は公式メルマガ「生きるための対話」よりお届けします。

お悩み:将来やりたい仕事がわかりません

こんにちは。私は現在大学1年生なのですが、将来について悩んでいます。というのも、やりたいこと、学びたいこと、どんな仕事をしたいかというのがまったくなく、目標がもてません。趣味や打ち込んだものも特になく、大学進学の時も、先生に学部は消去法で選べ(絶対に行きたくない学部以外で決めろ)と言われ、文学部を選んだくらいです。目標がもてないので、いまいち学業にも身が入らず…。自分に合った仕事ややりたいことを見つけるにはどうしたらいいのでしょうか?(1年生・文学部・女子)

毎朝15分、しっかりと○○すること

ご質問、ありがとうございます。さて、「自分のやりたいこと」をどうやって見つけたらいいか、というご質問ですが、僕がお伝えするお答えは非常にシンプルで、簡単なものです。ただ、そのお答えをお伝えする前に、ひとつあなたに約束してほしいことがあります。それは、「この先の僕の答えを読んだから、必ずそれを実際にやる」ということです。

なぜかというと、この先の僕の答えを読んだにも関わらず、そこに書かれたことをやらなかった場合には、あなたはこれを読む前よりも、「自分のやりたいこと」から遠ざかってしまう可能性が高いからです。

僕がこれからあなたに「やってください」とお願いすることは、特別、大変なことではありません。「高さ10メートルに張った綱の上を渡りなさい」というような無茶な要求ではない。知力も、体力も、特別なものは必要ありません。誰でも「やろう」と決心したら必ずできることです。

ただし、これは「毎日やり続ける」ことが必要不可欠です。時間にして1日15分から30分。それを毎日、100日間続ける。そうすれば必ず、あなたの悩みである「自分のやりたいことが見つからない」という問題に、何らかの突破口が見えてきます。

いかがでしょうか。「やる」という決心はつきましたか?

質問者の方だけではありません。これを読んでいる読者の皆さんも、もし私の言うことを聞く気がなかったり、興味本位で読んでいるだけで自分がやる気はない、というのであれば、このままページを閉じてしまうことをお勧めします。

それだけ、ここから先に書かれたことを「読んだのにやらない」ことがもたらす負の影響は大きいのです。

はい、よろしいでしょうか。
心の準備はできましたか?

では、お答えをお伝えしましょう。

それは、「毎朝15分、しっかりと全身を動かす」ということです。

……拍子抜けしましたか? でも、大事なことなんですよ。大事なことであるにも関わらず、多くの人が、ないがしろにしているポイントでもあります。これをやっているかやっていないかで、掛け値なしに、その人の人生が大きく変わってしまうんです。

毎朝、起きてから学校に行くなり、用事を済ませる前に、15分でもいいから、一汗かくぐらい身体を動かすようにしてください。ウォーキングでも、ヨガでも、なんでも結構です。ただし、身体の一部分を使う運動ではなく、全身を使う運動であることが重要です。

※もしも「好きな運動なんかない」「何をやっていいのかもわからない」というのであれば、僕は今、『足助式体操』というものをお勧めしています。身体に無理をかけず、体力の落ちた人でも健康な人でも実践できる体操です。

足助式体操

そして、嫌々、ただ漫然と15分汗を流すというのではなく、頭の先から足の先まで、しっかりと気持ちをこめて、身体を動かすこと自体を楽しむようにしてください。

毎日これを続けていると、当然のことながら身体が柔軟になってきます。それは単に関節が良く曲がる、というレベルのこともありますが、全身が、柔らかく躍動するように動くようになる、ということです。

そうやって、身体が柔軟に動くようになってきて、ようやく僕たちの思考や感覚というものは、柔らかく、新しいものに反応できるようになってきます。

このように心身を柔らかい状態にしておくこと。それこそが、あなたが「自分のやりたいこと」を見つけるための、一番の近道です。なぜかといえば、「好き嫌いがわかる」ためには、心身の状態をかなり良好に保っておくことが必要だからです。

心身が柔らかい状態に保たれていれば、本で読んだこと、人から聞いたことなど、入って来る情報の中から、「自分のやりたいこと」が自然と浮かび上がって来て、新しいことに取り組んでみよう、という意欲がむくむくと湧いてきます。

「そんなにうまくいくかな?」と疑問に思う人も、だまされたと思ってやってみてください。100日の間、1日もさぼらずに、1日15分ぐらい身体をみっちり動かすことができれば、私が知る限りですがどんな人でも、必ず変わります。

以上が、僕からのアドバイスです。

読んでしまった皆さん。もう選択の余地はありません。ぜひ今日から、身体を動かし始めてください。

企画:プレタポルテby夜間飛行

<関連書籍情報>
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精神科医・名越康文名越康文(なこしやすふみ)
1960年、奈良県生まれ。精神科医。臨床に携わる一方で、テレビ・ラジオでコメンテーター、映画評論、漫画分析など様々な分野で活躍中。著書に『毎日トクしている人の秘密』(PHP、2012)、『自分を支える心の技法 対人関係を変える9つのレッスン』(医学書院、2012)、『Solo Time 「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である』(夜間飛行、2017)などがある。 2019年より会員制ネットTV「シークレットトーク」を配信中。
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