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2021年02月26日

美容師・金内柊真さんに聞く「やりたいこと」の見つけ方 ―芸能界から転身、エグゼクティブスタイリストへ―

金内柊真 インタビュー 美容師 やりたいことの見つけ方 タウンワークマガジン townworkやりたいことが見つからない…、そもそもやりたいことって何だろう…。なかなか答えが出ない悩みに不安を感じてしまうことないですか? そんな悩みに答えてくれたのが、芸能界で活躍した後、現在は美容室「ALBUM」銀座のエグゼクティブスタイリストとして活躍している金内柊真さん。やりたいことを転換させた金内さんに「やりたいことの見つけ方」を聞いてみました。

 

やりたいことを見つけるには、まずは自己分析をする

金内柊真 インタビュー 美容師 やりたいことの見つけ方 タウンワークマガジン townwork――金内さんは美容師として、いろいろなお客様を接客していますが、「やりたいことが見つからない」という相談を受けることはありますか?

ありますね。特に高校生や大学生から相談されることが多いです。

――まさにタウンワークのユーザーと同世代ですね。そんな悩みにどう答えているのでしょうか?

そこまでしっかり「やりたいこと」について悩めていないのかなと思います。なんとなくやりたいことや方向性はあるけれど、できるのか不安だったり、親や周囲に反対されていて無理と感じてしまったりして、そこで思考が止まっているような感じを受けます。もしくは、まったくやりたいことがなくてわからないという人もいますね。そんな悩みには、自己分析をおすすめしています。

――自己分析ですか!?

僕自身も自己分析をした結果、美容師を選びました。自己分析というと一見、難しそうな感じですが、すごく簡単。まず、自分が何をしているときが楽しいかを考える。極端に言えば、勉強しているときよりも別のことをしているときのほうが楽しいと思えば、そっちがやりたいことです。人間はそれぞれ好き嫌いが必ずあるから、周りに流されることなく、一度、自分と向き合って、何が好きかを考える時間を作ること。できることなら若いうちにやっておくのがいいと思います。社会に出て、充実している人を見ると、みんな自分の好き嫌いがわかっている人が多いので。

 

“かっこいい”“憧れる”くらいの単純な気持ちも十分「やりたいこと」に繋がる

金内柊真 インタビュー 美容師 やりたいことの見つけ方 タウンワークマガジン townwork――勉強より好きなことを考えればいろいろ出てきそうです(笑)。金内さんはどんな自己分析をしたうえで美容師を選んだのですか?

まずは自分が何が好きかを考えたとき、人と話すのが好きだと思いました。そのうえで人と話す仕事は何があるかなと、仕事に紐づけて考えたときにアパレル、飲食店、営業職などいろいろ出てきたのですが、アパレルは洋服にそこまで詳しくないし、飲食は料理の腕に自信がない、営業はデスクワークになると苦手…など消去法でふるいにかけたんです。

それで残ったのが美容師。もともと、ヘアスタイルに関しては自分なりのこだわりがあったし、他人の髪型の変化にも気づくタイプだったので向いているんじゃないかなと。そして単純に「美容師ってかっこいい」という思いも強かった。僕が大阪にいたとき、ずっと担当してくれていた美容師さんがとてもかっこいい方で憧れていたんです。一見、単純かもしれないけれど、単純な思いがやりたいことに繋がると思うので。

――確かに、やりたいことを真剣に考えすぎなのかも。“かっこいい”ぐらいの単純な気持ちでいいのかもしれませんね。単純な思いから「やりたい」を形にするコツって何なのでしょうか。

道筋を立てることですね。僕の場合だと、美容師になりたいと思ったら、どのような道筋でなれるのかを調べました。専門学校で学んで、美容室に就職して、アシスタントからスタイリストになって…と流れを理解したうえで、専門学校選びから始めました。

――先ほど、金内さんがお客さんから悩みを聞くと「親に反対されている」など周りの反応を気にしている人も多いと言っていましたが、金内さんも大きな方向転換で周りから反対されませんでしたか?

親には反対されましたね。うちは母子家庭だったので、安定して稼げる堅い職業に就いてほしかったみたいで。美容師というと、アシスタント時代は給与が安いとかトップスタイリストにならないと稼げないというイメージがありますからね。実はそうでもないんですけれど。

――母親からの反対にどう対応したのか気になります。

10代でしたから、まったく動じないというわけでもなかったので、自分でも納得できる説得材料を揃えて母親にプレゼンしました。

――母親にプレゼンですか!?

僕はこんなことが好きで、それができるのが美容師で、最低賃金もそこまで安くないと母が納得する材料を出して説得したんです。その甲斐あって最終的には「好きにすればいいんじゃない」となりました(笑)。でも、母親にプレゼンしながら自分に対してもなぜ美容師なのかを改めて納得させていたんだと思います。

 

「好きなこと」だけでなく「嫌いなこと」も把握して突き詰める

金内柊真 インタビュー 美容師 やりたいことの見つけ方 タウンワークマガジン townwork――自分と何度も向き合いながら、やりたいことを見つけて形にしたんですね。

自分と向き合うことって、やろうと思わないとできないので、時間をとって実践するのがおすすめです。僕は美容師になってからも、どんな美容師になりたいのか、そのためにどんな道筋を立てればいいのかを考えて、副店長までステップアップしました。もちろん、その道筋の中では大変なことや苦労したこと、向いていないんじゃないかと落ち込んだこと、たくさんありましたけど、自己分析をしただけあって、この仕事は好きなので辞められないんですよ。

――大変でも苦労しても好きだから続けられるんですね。金内さんのようにやりたい仕事を見つけるコツってありますか?

人によって仕事に求める「やりたいこと」が違うと思うので、何が一番大切なのかを考えることから始めてください。例えば、稼ぎたいのか、自分の得意なことを生かしたいのか、プライベートの時間もしっかり取りたいのか。仕事に対する自分のスタンスを把握したうえで、それに合う「やりたいこと」を考えればいいと思います。

最初に「好きなこと」「やりたいこと」を考えると言いましたけど、あわせて嫌いなことを考えるのもポイント。僕の場合だと、単調な仕事だと飽きやすいから苦手、ヒマな環境だとヒマ疲れして嫌だ、とか。「好きなこと」「嫌なこと」両面から考えると、選択肢が狭まって、より具体的になります。もし、自分で考えてもよくわからないときは、他己分析しましょう!

――自己分析の次は他己分析ですか!

自分が第三者目線でどう見られているかを知ると、自分のことが分かるので。自分を客観的に見るのもいいですし、仲の良い友人に自分が得意なことや向いているもの、性格的なものを聞いてみるのもいいと思いますよ。

金内柊真 インタビュー 美容師 やりたいことの見つけ方 タウンワークマガジン townwork

プロフィール
金内柊真
@Kaneuchi_Toma
1996年大阪府生まれ。芸能界で活躍後、美容師に転身。現在、ALBUM銀座の副店長を務める。著書『才能が無ければその分努力すればいい』が発売中。

取材・文:中屋麻依子 撮影:八木虎造

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