学生の格安旅なら、夜行バスはいかが?~夜行バスの達人に聞く、おすすめプラン3~
まもなく始まる、ゴールデンウィーク。せっかくのお休みには遠出をして羽をのばしたいけれど、あまりお金をかけられない…。
そんな人にオススメなのが、「夜行バス」を使った旅行! 新幹線や飛行機に比べて料金は格安で、さらには睡眠時間を移動に使えるので宿代も浮かすことができて、一石二鳥。
ということで今回は、「バス・鉄道ジャーナリスト」として活動し、夜行バスに詳しいひろしプロジェクトさんに、おすすめの夜行バスプランを3つ紹介してもらいました!
プラン1:ウィラーエクスプレスで行く、『艦これ』の聖地・呉
使用する夜行バス:ウィラーエクスプレス 東京→広島
※広島から呉まではJR線に乗り継ぎ
料金:6000円~
※JR線は500円
発車場所/時間:ウィラーバスターミナル新宿西口/20:00(⇒広島駅9:00着)
予約方法:ウィラートラベル専用サイトにてインターネット予約
~ひろしプロジェクトさんのおすすめ理由~
「夜行バスを使えば、大流行中のソーシャルゲーム『艦隊これくしょん~艦これ~』の聖地巡りを、格安で楽しめます! 乗車時間は13時間と長めですが、2、3時間おきにサービスエリアにとまるので、そこで体をのばしたり、買い物をしたりして気分転換できますよ。またサービスエリアでのグルメも、夜行バスの醍醐味ですね。
バスのシートは2種類あって、4列の『リラックス』と3列独立の『リラックスワイド』。どちらもクッションがかなりやわらかめ。枕にバイザーがついているため、寝顔を見られたくない人にはおすすめです。
広島には朝9時に到着。そこからJR線に乗り換えて、呉に向かいます。呉は海上自衛隊の訓練学校などの施設が多くあり、まさに『艦これ』ゆかりの地。港に行けば、停泊している大迫力の船を見られます!
ぜひ回ってほしいスポットは、呉の歴史を戦艦『大和』とからめて知ることができる、大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)。また、事前に予約をすれば、海上自衛隊第1術科学校なども見学できるんです。
そして、呉ではおいしい海の幸を十分に堪能しましょう。特に新鮮なタコを使ったおでんは絶品! 経由する広島でB級グルメを楽しむのもアリですね。時間が許すならば、宮島などの広島の観光地も巡ってみては?」
プラン2:大河ドラマ『花燃ゆ』の舞台、萩・津和野を周る旅
料金:「萩エクスプレス」は9400円~
「いわみエクスプレス」は1万200円~
萩・津和野間の路線パスは2190円
発車場所/時間:東京駅八重洲南口/19:30(⇒萩バスセンター10:04着)
予約方法:高速バスネット、発車オーライネットにてインターネット予約。もしくは、各バス会社に電話予約
~ひろしプロジェクトさんのおすすめ理由~
「今年の大河ドラマ『花燃ゆ』の舞台になっている、萩と津和野。夜行バスと路線バスを利用すれば、交通費2万円でまわることができます。しかも、行きは『萩エクスプレス』、帰りは『いわみエクスプレス』と、2つの夜行バスを楽しめるんです。
どちらの夜行バスも、スリッパやブランケットはもちろん、お茶やお水、おしぼりのサービス付き。3列独立シートで、窓側の席には仕切りのカーテンがあり、周りを気にせずゆっくり寝ることができます。ちなみに、長距離バスでの必需品は、空気で膨らませるU字枕。これがあればぐっすり眠れて、次の日も活発に活動できます!
10時に萩バスセンターに到着したら、まずは徒歩10分で行ける『花燃ゆ大河ドラマ館』に。ここで松下村塾や旧湯川家屋敷など、大河ドラマと萩についてバッチリ予習をしてから、街に繰り出しましょう!
萩市内の散策は、路線バス『萩循環まぁーるバス』が便利です。100円均一でどこでも行けますし、500円で1日乗り放題のチケットも。気候がよければ、レンタルサイクルを利用するのも良いですね!
ロケ地巡りに満足したあとは、路線バスで津和野に移動しましょう。津和野は山陰の小京都といわれ、昔ながらの風情ある町並みを楽しめます。おいしいお食事処もたくさん。おみやげには、『源氏巻き』という銘菓がおすすめですよ!」
プラン3:バス乗り放題!「SUNQパス」で九州を巡る旅
料金:SUNQパスは3日間乗り放題で1万円
発車場所/時間:
・「桜島号」西鉄天神高速バスターミナル/23:40、博多バスターミナル/23:55(⇒鹿児島中央駅6:06着)
・「トロピカル号」金池ターミナル/23:00(⇒鹿児島中央駅6:22着)
予約方法:SUNQパスは九州内のバス会社窓口にて購入。
夜行バスの予約はハイウェイバスドットコムにてインターネット予約
~ひろしプロジェクトさんのおすすめ理由~
「実は、九州はバスが大変発達している地域なんです。バスでいけないところはない、と言えるほどなので、九州観光はバスを利用するのが断然便利! 今回ご紹介する『SUNQパス』は、九州内のほとんどのバスが乗り放題のチケットです。しかも、3日間で1万円、4日間で1万4000円という驚きの安さ。ちなみに、東京や大阪から九州に入るのは、LCCを使うと経済的ですね」
「九州の都市を結ぶ『桜島号』と『トロピカル号』は、3列独立シートでトイレ付き。ブランケットやスリッパ等のアメニティも充実しています。老舗のバス会社なので、安全管理もバッチリ。宿代わりとして使えば、かなり破格の旅になりますよ。ただし、移動時間は6、7時間なので、サービスエリアには寄りません。事前に飲食物を買っておきましょう」
「長崎の西洋風の町並みや、別府の温泉、博多の屋台、鹿児島の桜島…などなど、九州には癒されスポットやおいしいグルメがたくさんあります! 夜行バス以外にも都市を結ぶバスは充実していますので、うまくプランを考えて九州中を回りましょう。注意点としては、地元の人も使っているバスなので、混雑することもしばしば。早めの予約をオススメします!」
いかがでしたでしょうか? 電車や飛行機と比べると、かなりお安い夜行バス。交通費がネックでいままで行けなかった場所も、夜行バスを使えば余裕で行けちゃうかも!? ひろしプロジェクトさんによると、最近はシートのクッション性も優れていて、快適に夜を過ごすことができるそう。ぜひ、次のお休みは、夜行バスで旅に出てみては?
※各バスの発着時間や乗車料金は変更の可能性がありますので、ご利用前に各社ホームページ等でご確認下さい。
文:平岡あみ(エフェクト) 企画:エフェクト
1973年、北海道釧路市生まれ。札幌市在住。幼い頃からバスと親しみ、現在は、バスと鉄道の旅の素晴らしさを伝えるべく、WEB媒体運営や雑誌の執筆・同人誌発行を中心に活動中。夜行バスの乗車路線数は100路線以上、乗車回数に至っては300回以上を数えている。
HP:http://hiroshi-project.jp/