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2023年08月07日

緊張をほぐす効果的な方法とは。原因、緊張しやすい場面や人も合わせて解説

緊張 ほぐす方法 タウンワークマガジン townwork試験や部活の試合、ゼミのプレゼンなど、生活の中で緊張する場面は多いです。この記事では、緊張してしまう原因や緊張しやすい場面のほか、緊張をほぐす効果的な方法を心理カウンセラーの小日向るり子さんに聞ききました。

緊張してしまう原因とは

人が緊張する要因には、自律神経の働きが関係します。交感神経、副交感神経をあわせて自律神経と言いますが、日中勉強したり運動したりしているときは交感神経が優位な状態で、12~16時間くらい経つと副交感神経が優位になり、リラックスモードになります。このサイクルが繰り返されている間はストレスがありませんが、何かのきっかけで交感神経が過剰に優位になると、筋肉が緊張して心臓がバクバクしたり、汗をかいたり、血圧が上がって顔が赤くなったり、声が震えたりと体に反応が表れます。
自律神経の難しさは、頭で「緊張せずにいよう」と思っても思い通りにはならないことにあります。すぐ緊張する人は自分なりの緊張をほぐす方法を見つけ、実践することが緊張とうまく付き合うコツです。

 

緊張しやすい場面とは

緊張しやすい場面は、概ね2つあります。
一つは、人前でのスピーチや挨拶、部活サークルなどの大会など、多くの人に見られている状況です。人前に出ることで、人からの目が気になり、緊張しやすくなります。
もう一つは、試験やアルバイトの面接など、合否を判定される場面です。自分がジャッジされる場面では「失敗したらどうしよう」という心理が働き、緊張しやすくなります。
どちらも「人」に見られている、ジャッジされるという非日常感が緊張感を高めてしまうのです。

 

緊張しやすい人の特徴とは

緊張しやすい人は、主に5つのタイプに分かれます。以下のような特徴の人は緊張しやすいと言えるかもしれません。

自意識過剰傾向のある人

周囲から認められたい等、常に人からどう見られているかを気にする自意識過剰の傾向が強い人は、緊張しやすくなります。自分の発言がどういう印象を与えるかなど、考えるほど言葉が出なくなってしまうのです。

人の顔色を気にする傾向が高い人

次に、常に人の顔色を気にする傾向が強い人も緊張しやすいです。自意識過剰傾向のある人との違いは、こちらは自分が発した言葉で相手が不快な表情をしたり、首をかしげたりと、どう見られるかよりも、おかしなことを言っていないかを気にするタイプになります。

自信がなくていつも不安を感じやすい人

物事に悲観的で、自分に自信がない人は常に「ダメだった場合」を想像します。ネガティブな未来を予想し、自分を追い込み、さらに緊張するという悪循環が起きやすくなります。

過去に本番で失敗した苦い経験がある人

過去に本番で失敗した人は、その経験がトラウマとなって「また同じように失敗したらどうしよう」と不安になり、さらに緊張が増してしまう傾向にあります。

緊張する場面そのものの経験が少ない人

人は初めてのシチュエーションに不安を覚え、緊張します。「やったことがない」「経験をしたことがない」ことを前に緊張するのは当たり前のことです。これは場数を踏むことで解消されます。

 

本番前にできる、緊張をほぐす効果的な方法とは

ガチガチに緊張してしまったとき、その緊張をほぐす方法を知っておくと安心です。

身体を動かしたり、好きなものでリラックスする

「大きく吸って、大きく吐く」「腕をぐるぐる回す」「肩をぎゅっと上げて、ふっと力を抜く」など、自分なりの身体をリラックスさせる動きを作っておくといいでしょう。また、お気に入りの音楽を聴く、好きなアロマを嗅ぐ、好きな芸人のコントを見るなど、五感を使ってリラックスするのもおすすめです。

鎖骨の下を一定のリズムで叩く

人の体は2つのリズムが共存できず、2つのリズムを感じると、ゆっくりしたリズムに引っ張られるという性質があります。心臓が緊張でどきどきしているときは、鎖骨の下あたりを通常の脈のリズムでトントントンとゆっくり叩いてみると、次第に気持ちが落ち着いてきます。

合谷のツボをマッサージ

親指と人差し指の間にある合谷(ごうこく)というツボは、副交感神経を優位にし、気持ちを落ち着ける作用があると言われています。手の甲の親指と人差し指の骨が交わる少し手前のくぼみの部分を押すだけなので、どんなシチュエーションでもできておすすめです。沈痛作用もあるので、緊張で胃が痛いときなども効果的です。

ポジティブな自己暗示の言葉を口に出す

人は緊張したときに「どきどきする」と言いがちですが、これを「わくわくする」と言い換えるだけでも効果があります。人間の心理には、自分の言葉と行動を一致させようとする「一貫性の原理」が働いており、「不安」「失敗してしまうかも」といったマイナスな言葉を、「言いたいことを言える」「面接を突破して、新しい扉を開く」などポジティブな言葉に言い換えると、人は無意識に言葉に行動を合わせようとします。この方法は、自己暗示の手法として効果があります。

事前練習にリラックス動作を組み込む

本番を想定した練習は、やればやるほど経験値が上がり、それが自信となり緊張を抑えることができますが、おすすめしたいのが、事前練習の前に、上で紹介した自分なりにリラックスできる動作を組み込み、ルーティン化して練習することです。例えば深呼吸をしてから本番通りに練習し、身体に「これをやると本番がうまくいった」という体験を教え込みます。本番でも同様に深呼吸をしてから臨むと、リラックスできるはずです。

 

練習など経験を重ねれば、必ず慣れてくる

緊張しやすいことをわかっている人は、事前練習などの対策をするため、準備をしない人よりもいい結果につながることも多いです。面接でも、緊張しながらでも一生懸命話せば、誠実さが伝わるものです。緊張するからといって諦めるのではなく、しっかり練習し経験を重ねていけば必ず慣れていくので、逃げずに経験値を積んでいくことが大切です。

ただし、緊張しすぎて吐いてしまったり、気を失うなど日常生活が困難なほど過剰な緊張状態や心身の不安が現れる人は、目に見えない疾患が隠れている場合もあるので、一度専門家に相談をしてみてください。

 

■取材協力
心理カウンセラー 小日向るり子
(こひなた・るりこ)カウンセリングスペース「フィールマインド」代表。出版社で働きながらボランティアで電話相談員を始めたことが、カウンセリングの世界に入るきっかけに。資格取得後、行政機関でのセクハラ相談員を経て、2012年に独立。2023年4月時点で、約5500件の相談実績を持つ。メディア、ネットなどで心理・恋愛系コラムを多数執筆。フィールマインド(http://feel-mind.net/

取材:編集部、執筆:荒川文乃

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