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2020年08月31日

災害に備えて「一人暮らしの大学生」が今日からできる防災準備

防災 準備 対策 タウンワーク townworkこの数年、地震や台風、ゲリラ豪雨や長雨からの河川の氾濫など水害が増えています。一人暮らしで、突然、災害に合うと、どうしたらいいか不安になる人もいるのではないでしょうか。
いざというときに慌てないため、ここでは、一人暮らしの大学生に向けの防災対策を紹介します。

事前にやっておきたい防災対策

一人暮らし先で、災害が起こったら、自分で自分を守らなくてはなりません。まずは、災害が起きる前にやっておきたい防災対策を紹介します。

家族との連絡方法を決めておく

災害にあった時、自分の安否を家族にどう伝えるか、予め決めておきましょう。LINEグループ、災害用伝言ダイヤル、災害用伝言版など。家族が災害にあった時にも使えるので、いざという時は安心です。

<連絡ツールの例>
・災害用伝言ダイヤル
局番なしの「171」に電話をかけると、伝言を録音でき、自分の電話番号を知っている家族などが伝言を再生できます。一般加入電話やIP電話、公衆電話、携帯電話、PHSから利用可能。

・災害用伝言版
携帯電話やPHSからインターネットを使用して文字情報を登録し、自分の電話番号を知っている家族などが情報を閲覧できます。

参考:首相官邸ホームページ

自分の家の防災対策をする

自宅にいる時の対策は、「家の中のもので怪我をしないこと」「いつでも外に逃げられること」に気を配ります。
例えば、地震で寝ている場所に家具が倒れたり、ものが落ちてこないよう、家具やものの配置、固定をするのが大切です。一人暮らしの賃貸マンションやアパートの場合は家具が固定できないケースも多いので、低い位置に家具を置く、棚やクローゼットに物を収めるなどの工夫を。100円ショップの滑り止めグッズも便利です。
「防災」と思うとハードルが高いですが、高い位置にモノを乗せないとか、散らかって見えないよう床に物は置かないで動線をつくるなど、キレイに片付けてみるだけでも対策になります。
また、寝るときにはカーテンを閉めておくと、割れた窓ガラスの飛び散りから身を守れます。ベッド周りには割れる素材の小物は置かないなどを心掛けるようにしましょう。

避難場所と避難ルートを確認する

いざ避難が必要になるときのため、自宅に一番近い避難場所と避難ルートを確認しておきましょう。避難場所は各自治体のホームページから確認できます。

東京都の避難場所はこちら
(東京都防災ホームページ)

行政のハザードマップで水害リスクを確認する

台風や豪雨による水害は、事前に予測ができる災害のひとつです。政府が公開しているハザードマップでは、洪水、津波、土砂災害などのリスクを知ることができるので、いま住んでいる自宅は水害のリスクがあるのか、事前に確認しておくといいでしょう。

ハザードマップポータルサイトはこちら

スマホで情報を得られるようにする

防災関連のアプリをスマホにダウンロードしておくと、災害が起こった時スムーズに情報が得られます。以下で災害時に役立つ主なアプリやWebサイトを紹介します。

・NHKニュースアプリ 防災
NH公式アプリ。地震、津波、台風の最新情報のほか、自治体が出す避難勧告や避難指示を掲載。

・goo防災アプリ
地震、津波、台風などの予兆をいち早く通知し、現在地周辺の避難所までの最短距離を案内してくれる。また、J‐anpiという安否確認システムを家族全員が導入しておけば、通信手段がパンクしたときでも家族の無事を確かめることが可能。

・気象庁Webサイト
防災情報ページでは、気象警報や注意報をはじめ、洪水や土砂災害があった際の危険度分布マップなどが閲覧可能。

・首相官邸Webサイト
防災の手引きページでは、地震や津波など、どのような災害が起こるのか、災害時にすべき行動、政府の取り組みや対応などの項目が紹介されている。首相官邸や気象庁、消防庁などのツイッター紹介も。

参考:内閣府 災害時に便利なアプリとWebサイト

備えておきたい防災グッズ

次に、東京都が推奨している、災害に備えて準備しておきたいグッズを紹介します。一人暮らし用のリストではありませんが、自分に必要そうなものを考えて用意してみてください。

普段から持ち歩けるといいものリスト

まずは、緊急時に役に立つ「普段から持ち歩けるといいもの」。両手が空いて動きやすくするため、小さくたためるリュックやショルダーバッグ、エコバッグを持ち歩く、また普段からスニーカーやフラットシューズなど歩きやすい靴だと、いざというときに安心です。

<普段から持ち歩けるといいもの例>
□スマートフォンの充電器
□身分証明書
□筆記用具・メモ帳
□マスク
□ばんそうこう
□目薬や常備薬
□ウエットティッシュ
□汗拭きシート
□生理用品 ※女性のみ
□大判のハンカチ
□髪留め(ピン&ゴム) ※髪の長い人
□飴などのお菓子
□水やお茶などのペットボトル
□ゼリー飲料
□レジ袋
□使い捨てカイロや冷感タオル
□携帯用トイレ
□防犯ブザーや笛
□ライト
□エコバッグ(リュックやショルダータイプが災害時は便利)

参考:東京都 東京くらし防災

 

避難袋(持ち出し用)に入れておきたいものリスト

外に避難することになったら、すぐに持ち出せるように、必要なものをリュックや旅行用バッグに詰めておくのもおすすめ。リュックは女性なら30ℓ程度のものが目安。中身を詰めたら必ず自分で背負えるか確かめておくといいでしょう。

以下は避難袋に入れておけるといいものの例です。水や食品は重くなりますが、避難所で必ずもらえるとは限らないので、3日分くらいあるのが理想です。

<避難の際に持ち出せるといいもの例>
□水3日分(ひとり1日3ℓ、3日で9ℓが目安)
□食品3日分
(アルファ米などの御飯、レトルト食品、缶詰など、手間なく食べられる食料)
□貴重品(現金、通帳、運転免許証、病院の診察券、マイナンバーカード、パスポートなど)
□防災用ヘルメットまたは防災ずきん
□衣類、下着
□レインウエア
□スニーカー(紐なしが便利)
□懐中電灯(手動充電式が便利)・ヘッドライト
□携帯ラジオ(手動充電式が便利)
□予備電池・携帯充電器
□マッチ、ろうそく
□救急用品(常備薬、ばんそうこうなど)
□使い捨てカイロ
□ブランケット
□軍手
□洗面用具
□歯磨きセット
□タオル
□ペン・ノート
□マスク・フェイスシールドなど ※感染予防のため
□手指消毒用アルコール
□石けん・ハンドソープ
□ウェットティッシュ
□体温計
□ゴミ袋
□非常用ブランケット
□携帯用トイレ(1日5パック程度)※3日で15~20パック

※女性の場合、以下から必要なものを追加
□生理用品1周期分程度(中身の見えないポリ袋があると汚物を捨てるのに便利)
□サニタリーショーツ
□身支度グッズ(マスク、帽子、ヘアゴム、化粧水、保湿クリーム、メイク用品、リップクリーム、クレンジングシートなど)
□防犯ブザー/笛
□その他、自分の好きな香りグッズやティーバッグなど

参考:首相官邸 「災害の備え チェックリスト」
東京都 東京くらし防災

 

自宅に備蓄できるいといい飲料・食料リスト

自宅待機の際に、備えておきたい水や飲み物、食料は、「非常用避難袋」のものと合わせて1週間分あれば安心です。また、食品は、特別なものを買う必要はなく、普段購入しているレトルトやインスタントの食品を少し多めに買い置きし、古いものから使っていく「日常備蓄(ローリングストック)」にすると、すぐに取り組めます。

<備蓄しておきたい飲料・食料の例>
□水(飲料水、調理用など。ひとり1日3ℓ目安×数日分)
□食品(レトルトや缶詰、インスタントの食料を数日分)
□野菜ジュース ※ミネラルやビタミン不足を補ってくれます
□加熱せず食べられる物(かまぼこ、チーズなど)
□菓子類(チョコレートなど)
□調味料(塩、しょうゆなど)

参考:東京防災ハンドブック

備蓄できるといい生活用品リスト

生活用品は、ペーパー類やポリ袋、食品用のラップなどが多めにあるとさまざまなことに使えるので、普段使うものを1セット多めに備蓄しておくと安心です。
災害で水道が止まると困るのがトイレ。市販の携帯用トイレ以外でも、大型ポリ袋と新聞紙で代用することができます。トイレは1日5~7回を目安に数日分、用意しておくといいでしょう。

<備蓄しておくと役立つ生活用品の例>
□ティッシュペーパー
□トイレットペーパー
□ウエットティッシュ
□ライター
□カセットコンロ・ガスボンベ
□乾電池
□食品包装用ラップ ※お皿に敷けば、水で洗えなくても繰り返しお皿が使えます
□使い捨てカイロ
□ゴミ袋
□生理用品
□簡易トイレ
□大型ポリ袋(45ℓのポリ袋は給水袋やトイレの袋としても利用可能。トイレ用は黒い袋なら汚物が見えません)
□新聞紙など排泄物を吸収・凝固するためのもの(1日5~7回分)

参考:東京防災ハンドブック
東京都 東京くらし防災

 

避難する?自宅待機?どう判断するか

避難すべきかも、一人暮らしなら自分で判断する必要があります。避難勧告等が出ていれば、それに従って避難します。勧告が発令出ておらず、避難すべきか迷う場合は、以下2段階で判断してみるといいでしょう。

1.危険を見極める
□自宅の家屋に被害があるか、倒壊の危険があるか
□隣家の倒壊で自宅に影響があるか。火災・津波・液状化などの2次災害の心配があるか
どちらか1つでも不安に感じたり危険と判断したら避難所へ。

2.生活ができるか確認
□他人のサポートがないと暮らしていけない
当てはまれば避難所へ。
(参考:東京都 東京くらし防災

1も2も当てはまらなければ在宅避難で自宅にとどまってもいいでしょう。ただし、地域全世帯へ避難勧告や避難指示、自治体の応急危険度判定が実施された場合はそれに従うようにしましょう。

 
※この記事は2016年6月1日に公開したものを2020年8月31日に更新しました。

執筆:荒川文乃

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