スマートフォン用サイトを表示

アルバイトや転職に役立つ情報が満載!最新のお仕事ニュースなら【タウンワークマガジン】

2017年06月30日

【悩み相談】“ぼっち”恐怖症を克服したい(石田衣良)

ぼっち 石田衣良 悩み 相談 タウンワークマガジン

大勢がいるなかで、1人でいることが苦手。周りから「孤独な人」のように思われていたらどうしようと恐怖にかられます。この不安な気持ちの克服方法を知りたい…、そんなお悩みに作家の石田衣良さん(@ishida_ira)が答えてくれました。

Q.周りから“ぼっち”と見られることに恐怖を感じます

20歳・女子大生です。大学など大勢がいるなかで、1人でいることが苦手です。周りの目が気になって仕方がなくなり、もし「孤独な人」のように思われていたらどうしようと恐怖にかられます。そうならないために普段はあまり仲が良くなくても極力誰かといるようにしているんですけど、このままじゃダメなので、1人でも不安にならない何か良い克服方法はありませんか?

A.社会に出るまで時間がある。それまでゆっくり価値観を変えてみては?

これは、自分が「孤独な人である」と思われるのが怖いというだけなので、もっと一人でいることを楽しんだらどうですかね。いっそのこと一人旅にパッと行って、自分を充実させる方法を身につけると、「人からどう思われるか」なんて、気にならなくなると思うんだけどな。

一つ考えないといけないのは、このままだと自分の考え方や生き方、価値観を無理矢理みんなに合わせるようになっちゃうことなんですよね。自分の考えを持たないまま群れて生きるとなると、けっこう不便だし、生き残る上では厳しいよね。みんながドーッと走るのは危険な方向なので。そこからパッと一人で離れられるくらいの思い切りがないといけないと思います。

大勢と死ぬまで一緒にいられるのか。それで苦しくないのかという逆の考え方もあると思うんだけどね。「人にどう思われるか」という恐怖だけでなく、みんなと合わせる息苦しさや、つらさも考えたほうがいいような気がしますね。


もちろん、何かの組織に入って、生涯その価値観で生きる人はいるよ。たとえば官僚になって公務員宿舎に入ったら、一人だけ別の価値観で生きられるのは難しいですよね。そういう生き方をこれから選ぶのであればいいのですけど。そうでない、自分を生かす仕事がしたいという人はちょっと立ち止まる必要があると思います。

こういう考え方を持っていると「まわりが恋愛しているからする」「みんなが結婚するからする」という世の中の価値観に果てしなく縛られることになるんだよね。だからそのへんはもっと自由にならないと、これから先、生き方が苦しくなると思います。

大学は大人になるための準備期間なので、自分の人生のスタンスというものを4年かけてじっくり考えたらいいんじゃない。まだ20歳だからぜんぜん間に合うじゃないですか。これから、集団や世間の価値観とどう付き合っていくのかというのを真剣に考えたらどうかな。

あなたは薄々疑問に感じているようだからまだ救いがあるよね。まったく疑いもなく「大学生はこうするもの」「社会人はこうするもの」「女はこうするもの」という考えにとらわれて、不幸になっている人はたくさんいるからね。もうちょっと自由になりましょう。そうしたらいいことが待っていると思います。

 
※この記事は公式メルマガ「小説家と過ごす日曜日」よりお届けします。

企画:夜間飛行

ira_ishida のコピー石田衣良(いしだいら)
1960年、東京都生まれ。‘84年成蹊大学卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターとして活躍。‘97年「池袋ウエストゲートパーク」で、第36回オール読物推理小説新人賞を受賞し作家デビュー。‘03年「4TEENフォーティーン」で第129回直木賞受賞。 ‘06年「眠れぬ真珠」で第13回島清恋愛文学賞受賞。 ‘13年「北斗 ある殺人者の回心」で第8回中央公論文芸賞受賞。 「アキハバラ@DEEP」「美丘」など著書多数。 最新刊「オネスティ」(集英社) 公式サイト http://ishidaira.com/