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2020年01月27日

朝起きられないのはスマホが原因かも?朝スッキリ起きる方法を眠りの専門家に聞いてみた


起きる時間になっても布団から出られない、バイトのシフトが遅くて朝なかなか起きられない…そんな悩みを抱える大学生のみなさんも多いはず。そこで、朝起きれない原因、スッキリ起きる方法、シャキッと頭を覚醒させる方法などを睡眠研究の専門家、白川修一郎先生にお聞きしました。

朝起きられない原因は寝る前のスマホと生活リズムの乱れ

-この時期は布団から出られないという人が多いですが、朝起きられない原因は何なのでしょうか?

白川先生 原因はいろいろありますが、まず1つ目は、大学生のみなさんだと特に影響が出やすいのが寝る前のスマホです。就寝時間の30分前からスマホを見るとブルーライトが網膜を通して眠気を誘発するホルモンであるメラトニンを抑制してしまいます。特に10代や20代前半など年齢が若いほどメラトニン抑制が強くなるので、寝る前のスマホは厳禁です。

-うすうす分かってはいましたが、やっぱり寝る前のスマホは睡眠に悪影響なのですね。若いほど影響が大きいなんて驚きです。


白川先生 そして若い人ほど睡眠時間が足りていないのが2つ目の原因。18歳以上の適切な睡眠時間は7~9時間です。忙しい毎日で、なかなか睡眠時間がとれないとしても最低でも6時間は確保してほしいところ。5時間以下になると、起きても頭が働かなかったり、疲労も回復せず疲れを感じやすくなります。

-9時間確保はなかなか難しいですが、6時間だったらなんとかいけそうです! やっぱり就寝時間も大切ですか?


白川先生 もちろんです。就寝時間が後ろにズレ、体のリズムが後退してていると朝に起きられなくなります。
これが3つ目の原因です。

-ズレ!? どうすれば自分の睡眠時間がズレているのかがわかるのでしょうか?


白川先生 ズレを確認するには就寝時間と起床時間の中間時間をチェックしましょう。中間時間は体の中の体温である深部体温が一番低いとき。この時間が適切で規則的であれば体のリズムが社会生活に適合していると言えます。例えば、夜12時に寝て6時に起きれば中間時間は3時のため、朝には深部体温が上がっていて起きやすいのです。深部体温が低い状態だと起きにくいのです。ところが夜中の3時に寝て9時に起きると中間時間は6時ですでに朝。つまり体のリズムがより後ろにズレていることがわかります。中間時間が夜中になるよう睡眠リズムを調整することが大切です。

-私は大体いつも夜中の1時に寝て8時に起きているので、中間時間は朝の4~5時なのでズレています!


白川先生 睡眠時間は確保されていますが、睡眠リズムがズレているとスッキリは起きられない可能性があります。まずはリズムを整えるようにしてください。

スッキリ起きるには音と振動つきの目覚ましが最適

-原因はわかりました! ですが、この原因をすぐに改善するのはなかなか難しいですよね。


白川先生 そうでしょうね。いつも夜中の2時に寝ている人が12時前に寝ることを習慣化するには時間がかかるでしょう。上記の改善以外は“無理矢理”起きることになりますが、無理矢理にでもできるだけスッキリ起きられるポイントを教えます。

-ぜひ、お願いします!! まず、オススメの目覚ましがあれば教えてほしいです。


白川先生 起きられないからといって大音量の目覚ましを使っていると反対にスッキリ起きるのを妨げてしまいます。朝は脳が睡眠モードから覚醒モードに動いている途中のため、そこで大きな音を立てると気持ち良く起きられません。スッキリ起きるには小さな音から徐々にボリュームがあがるタイプの目覚ましが理想。ボリュームの調節ができないようなら小さな音と少し大きな音の2台を時間差でかけるのがいいでしょう。

-起きられない人ほど大音量の目覚ましを使っている気がします! まさか逆効果だったとは…。


白川先生 最近だとスマホを目覚ましに利用している人も多いと思いますが、オススメは体動を感知して眠りが浅いタイミングで起こしてくれる目覚ましアプリ。体が動いて覚醒し始めの浅い睡眠のときに起きれば目覚めがよく二度寝をする心配もありません。

-体の状態に合わせて起こしてくれるものが良いのですね。よく聞くのは太陽の光を浴びて起きれば自然に目が覚めると聞きますが…。


白川先生 この時期、早朝だとまだ日光が出ていないですよ。外光に頼ると冬の時期は朝でも暗いし、天気が悪い日は太陽が出ていないこともあります。そもそも布団から出られないとカーテンを開けることすらできません。それよりも、照明で調光するのが確実です。朝は眠気を誘うメラトニンというホルモンの分泌を抑えなければいけません。分泌は明るい光により抑えられるので起床時間の30分ぐらい前からタイマーで部屋の照明を明るくしておくと覚醒しやすくなります。備え付けの照明がタイマー式でない場合は光で起こしてくれる機能のある目覚ましを購入してはどうでしょうか。

-ライトつき目覚ましなら簡単に調光がしやすそうです。他にも冬の時期に布団からすぐ出られるコツはありますか?


白川先生 冬は寒いので余計、布団から出られないですよね。室温が低くて眠気が強いと、起きようとする意欲も出にくいので、エアコンのタイマーを起床時間の30分前にかけて部屋を22~23℃ぐらいまで暖めておくと起きやすくなりますよ。エアコンをかけていないと部屋の温度が14~15℃ぐらいになってしまい、ますます布団から出られなくなります。

起きた後に頭を覚醒させる3つのポイント

-起きたものの眠気が強くてだるかったり、二度寝に突入してしまうのを防ぐ、シャキッと覚醒へ導くテクニックがあれば知りたいです。


白川先生 一番大切なのは朝食をよく噛んで摂ることです。食事をすると体温が上がるので目覚めやすくなります。目覚めに効くメニューは炭水化物、タンパク質、カフェイン。炭水化物に含まれるブドウ糖が頭を働かせ、タンパク質は体温上昇に効果があります。カフェインは覚醒効果を促進。オススメはご飯と納豆と緑茶。ハムチーズトーストにコーヒーでもいいですね。また、朝食は“よく噛んで”食べることも重要です。噛むことで感覚刺激が脳に働き、強い覚醒刺激を得ることができるんです。

-やはり朝食は大事なんですね。ただ、朝食をとらない習慣の大学生も多いんですよね…。


白川先生 朝食をとらない習慣の人ならガムを噛むだけでも感覚刺激が得られるので効果はありますよ。

-なるほど。ほかにも方法はありますか?


白川先生 食後は熱いシャワーを浴びればより覚醒されます。でも、湯船につかってはダメですよ。体温が上がりすぎてしまい、その後のリバウンドで眠くなってしまうことがあるので。42~43℃ぐらいの少し熱めのシャワーをサッと浴びるぐらいでOKです。

-ただ、朝風呂派じゃないとシャワーを浴びる時間がないかも…


白川先生 シャワーを浴びる時間がなければ軽いストレッチで体温を上げるのもいいでしょう。ただ、あくまで“軽め”であることが大切。寝起きにジョギングなどの激しい運動は循環器が弱いと突然死を招いてしまう恐れもあるので、少し体を動かすぐらいにとどめておいてください。

まとめ

慢性的な睡眠不足や睡眠の質が低いと心身ともにパフォーマンスが下がってしまいます。理想は夜12時前には就寝すること。もし、それより遅く寝ているのなら30分ずつでもいいので、少しずつ就寝時間を早めにすることを心掛けましょう。

■プロフィール
白川修一郎先生

睡眠評価研究機構代表・医学博士。睡眠評価研究機構代表、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所客員研究員。著書に『命を縮める「睡眠負債」を解消する 科学的に正しい最速の方法』『脳も体もガラリと変わる!「睡眠力」を上げる方法』など多数ある。

取材・文 中屋麻依子/イラスト さじろう

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