メンドウな女(ヒト)のトリセツ・学生版 第17回「説教グセのある女」
●登場人物

派手すぎず、地味すぎず、どこにでもいる普通の女子大生。人付き合いが上手なのが唯一の取り柄。なのだが…、それによっていつもめんどうな女に振り回されている。そして、心の中ではけっこう修羅っている。彼氏はいないが、彼氏みたいな人はいる。
(1)会話はとりあず否定から入る
(2)否定するが具体的な解決策は一切ない
(3)決めつけ・偏見がすごい
対処法
「すべて真に受ける」作戦で、無責任な発言をしたことを自覚してもらう
あなたの周りにもいませんか? 説教グセのある年上の人。いつも説教ポイントを探しているうえ、火のないところにも煙を立たせて説教してくるので、かなり厄介です。
しかも彼女たちにとって「説教すること」は既定路線なので、説教の内容に対して「違う!」とクレームを入れても、聞く耳を持ってくれません。それどころか、「そうやって人の話を素直に聞かないで、言い返すところがダメなんだよ」と、さらに燃料を投下してしまうことになりかねません。
かといって、「そうですね、おっしゃる通りでございます!」作戦で終わらせようとしても、「いいや、何もわかってない。そもそもさ~」と新章突入のきっかけになる可能性大。では、どう対処すればいいのでしょうか。
そもそも彼女たちの説教が「マジ超ウゼー」のは、長い/こっちの意見を聞かない/決めつけがひどい/ストレスのはけ口に使われてるetc.――というのもありますが、何より問題なのはあふれ出す「説得力のなさ」でしょう。なかには的を得た指摘もあるはずなのに、このギャップがすべてを無、むしろマイナスにしています。
そこで考えられる対象法は2つです。
1つ目は、「自分が尊敬する人の言葉」だと思い込んで聞くこと。
たとえ「ちょっと違うんだけどな…」と思ったとしても、尊敬する人であれば「そういう考え方もあるのか」と受け止められるものです。結果的に、反論する気も怒りも霧散することでしょう。
説教好きの説教は、だいたい誰かの受け売りが多いので、心をフラットにして聞けば、意外とためになることも少なくありません。
もう1つは、「すべて真に受ける」作戦です。
ほとんどの場合、彼女たちは「あなたのためを思って言っている」という常套句を使ってストレス発散したり、マウントを取りにきています。そのため、説教がもたらす効果を深く考えてはいません。
そこを逆手にとって、相手の言うことすべてに納得し、さらに言ったことに責任を取ってもらうのです。
たとえば彼女たちが、「やめちゃえば?」と言ったらしめたもの。「わかった。“あなたがそう言うなら”やめる」と返しましょう。
相手が「いや……そんなすぐ決めなくても…」とたじろいだら、無責任な「説教グセのある女」確定です。
責任を回避しつつ、「そういうところがダメなんだよ」と再びマウントを取ってきますから、すかさず「だって、あなたが言う通り私はこんなにダメで…」とネガティブ発言をたたみかけましょう。
ここから責任を回避するには、もはやフォローするしかありません。さすがの説教グセのある女も、「いや…そう言ったけど、ちょっと言い過ぎたところもあるし。がんばってる方だと思うよ?」と言わざるを得ないはず。
説教は、「自分の言葉に責任を持てる人だけがしていいもの」なのです。
●漫画:カマタミワ
東京都在住。一人暮らし歴20年のイラストレーター・漫画家。ブログ『一人暮らしカマタミワの半径3メートルのカオス』が人気。livedoor blog公式ブロガー
HP: http://www.miwah.com/
twitter: @kamatamiwa
●最新著書
KADOKAWA 刊
1,100円(税込)
弁護士、放送作家、大手メーカー工場長、デザイナー、茶人、フリーライター、シンクタンクSE、イラストレーター、カメラマン、新聞記者、ノンキャリア官僚、フリーターらで構成される雑談集団。著書に『めんどうな女のトリセツ』のほか、『正しいブスのほめ方』『正しい太鼓のもち方』『スルーする技術』『盛り合わせを選んだらお店のカモ! 大人の経済学常識』など多数。
●最新著書
「イケメントレーナーpresents ずぼら女子のためのおとなキレイ養成講座」
2017年12月19日発売!
ジービー 刊
1,404円(税込)
https://www.amazon.co.jp/dp/4906993478/
●著書
宝島社 刊
1,296円(税込)
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。