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2022年02月21日

タレント・太田夢莉さんインタビュー 「愛をもってご指導してくださった方のためにも、将来は必ず売れて恩返しをしたい」

太田夢莉 インタビュー タウンワークマガジン townwork2019年にNMB48を卒業以来、映像や舞台など活動の幅を広げている太田夢莉さん。2022年は、夢枕獏氏による人気小説を原作とした「陰陽師 生成り姫」で、さらに新境地を拓きます。初めての時代物出演にあたり、稽古場での苦労や新たな出会いについて聞いたほか、アイドル活動を経て変化した仕事への思いをインタビューしました。

 

和歌などで想いを告げる平安時代の恋愛はとてもロマンチック

太田夢莉 インタビュー タウンワークマガジン townwork――綾子姫は大納言・藤原済時(姜暢雄)の若い妻女という設定ですが、印象について聞かせてください。

思ったことを全部口に出してしまう女の子っているじゃないですか。綾子姫は現代のお話でもよく登場するタイプの女性なので、わがままな女の子を等身大で演じたいです。全体的にシリアスなお話ですが、綾子姫が登場する場面はギャグっぽさも含んでいるので、おいしい役をいただいたなと思いました(笑)。

――“平安女性”を演じるのは初めてということですが、当時の恋愛や生き方についてどう思いますか?

稽古場に平安時代の女性たちの生活にまつわる本が置いてあって、合間に読んでみたのですが、恋愛事情のところで、当時の男性は女性の顔を見ずに手紙のやりとりをすると書いてあって、「顔を見ずにってどういうこと?」と驚きました。

――顔も知らない相手を想うのは、理解しがたいことですよね(苦笑)。気持ちを伝える手段は和歌をしたためた恋文が主流の時代ですが、現代人の太田さんはどんな印象をもちましたか?

素敵だなと思いました。私は普段からメールやLINEがマメなほうではなく、返信をするのも面倒くさくなってしまい、生存確認をされることもあるぐらいなので(笑)。手紙を1日に1回や1週間に1回送るぐらいの距離感のほうが想いもより募っていきそうでロマンチックだと感じました。ずっとキュンキュンしていられますよね。

 

わがままな綾子姫を、お客様から思いきり嫌われるように演じたい

太田夢莉 インタビュー タウンワークマガジン townwork――今回は経験豊富な先輩方との共演ですが、稽古の手ごたえを聞かせてください。

当たり前のことですが、「皆さん、プロの役者さんだ!」と驚き、稽古を見ているだけでも勉強になります。蘆屋道満役の木場勝己さんが「ハハハハッ」と高笑いをしながら退場していく場面があるのですが、そこがあまりにもカッコよすぎて、「これが舞台俳優さんなのか」と心を奪われてしまいました。

稽古序盤は普通の稽古場で行い、後半は本番と同じぐらいの広さの劇場で稽古をしたのですが、演出の鈴木裕美さんから「稽古場や小劇場なら今の芝居でもいけるかもしれないけど、(今回の劇場である)新橋演舞場と南座ではそれじゃ足りないよ」と言われたんです。そんな時に木場さんのお芝居を見て、「これだ!このお芝居なら劇場の3階席まで伝わる」と感激したので先輩たちに少しでも近づこうと、より気合いが入りました。

――鈴木さんの演出をうけ、どのようなことを感じましたか?

裕美さんはとても厳しい方というふうに事前にお聞きしていて、「どれだけ怖いのだろう…。イスとか飛んでくるのかな?」と緊張していたんです。私は演技経験も少ないですし、お芝居も上手ではないと自覚しているので、「絶対に怒られる」とドキドキしながら稽古に入りました。

――実際は……?

怖いという印象はまったくなく、裕美さんがおっしゃる言葉のすべてが正しいんですよ。稽古中に言われた言葉が全部「確かに」と納得することばかりで、作品と役柄を少しでもいいものにするために厳しく指導してくださるという愛を感じて、裕美さんのことが大好きになりました。

――「わがままな女の子を等身大で演じたい」と話していましたが、特に意識したいのはどのような部分ですか?

綾子姫は終盤、悲惨な目に遭ってしまうのですが、その時にお客様から「ざまあみろ」と思っていただけるよう(笑)、前半で思いきり嫌われるように演じることが大きなポイントになると考えています。お茶目な一面や可愛らしい部分もありますが、徳子姫(音月桂)から済時様を奪った恋敵でもあるので、鬱陶(うっとう)しい女性を演じたいです。

 

小6でNMB48に加入するも反抗期に突入。先輩たちとの出会いで変化が……

太田夢莉 インタビュー タウンワークマガジン townwork――約8年間のアイドル活動を通して変化、成長したこともあったと思いますが、仕事への向き合い方などどのように変わりましたか?

NMB48に入ったのは小学6年生で、何もわからないままこの世界に飛び込んだのですが、直後に反抗期がきて、マネージャーさんの言葉にも反抗していた時期がありました。まだ子どもだったのでしょうがないと言えばそうなのですが、高校生になった頃にある先輩と同じチームになって、先輩たちのステージに懸ける思いを目の当たりにし、私もちゃんとしなければと反省しました。そこでたくさんのことを勉強させていただいて、アイドル活動を卒業しました。

――素敵な先輩たちと出会いがあり、今の太田さんがいるんですね。普段、仕事をするうえで大事にしていることはありますか?

出会った方との縁を大切にすることです。これまで自分によくしてくださった方、愛をもってご指導してくださる方には、将来必ず売れて、恩返しをしたいと考えています。

――その中で特に運命を感じた出会いはありましたか?

最近だと裕美さんとの出会いですね。裕美さんの言葉って、全部心に刺さるんですよ。舞台で小さな芝居をしても伝わらないし、観に来てくださるお客様に対しても失礼にあたるから、大きいお芝居を届けたい。今回、ご一緒させていただく諸先輩方のように、もっと大きくならなきゃと思いました。

 

「売れたい、お金を稼ぎたい、親に家を買ってあげたい」という願望が私の原動力

太田夢莉 インタビュー タウンワークマガジン townwork――今回の作品も大きな転機だと思いますが、これまでの活動においてご自身が大きく変わったという出来事はありましたか?

以前、占いで「20歳と21歳は修行期だから売れません。そこで経験を積み重ねて、22歳で売れます」と言われたんです。まだ10代だった私は「20歳が一番大事やろ! そこで売れなきゃ意味がない」と正直感じたのですが、昨年、大きな刺激を受けた作品があったんです。まだ情報が解禁になっていないので詳しくは話せませんが、その役のために初めて演技レッスンにも通ったので、まさしく私のターニングポイントになった作品だと思います。

――そして、今がその22歳ですね。

今年、スターになります(笑)! 「22歳で売れる」と言われ、その大事な年齢に今回の「陰陽師 生成り姫」に出演することになったので、私にとって間違いなく大事な年になると思います。「今年は売れるぞ」という気持ちで頑張ります。

――気合い十分ですね! そんな太田さんの原動力になっているものは何ですか?

「売れたい、お金を稼ぎたい、親に家を買ってあげたい」という願望です。12歳からグループ活動をしていて、学校行事にも参加できず、ほとんど家にもいなかったので親孝行らしいことがまったくできていないんです。まわりからは「ライブなど、普段見られない景色を見せることができて、それも親孝行だ」と言われるのですが、私は物理的なことで親孝行がしたい。今まで自分のことにばかりお金を使ってきたので、今度は親のために何かをしてあげたいです。

――頼もしい! 太田さんのように、夢や目標に向かって奮闘する同世代へメッセージをお願いします。

「真面目に頑張っていれば、誰かが見ていてくれる」って、よく聞きますよね。確かに、真面目に頑張ることは大事だと思うのですが、私は頑張り過ぎることでしんどくなって、逆に羽目を外すと、そうしてしまった自分にもしんどくなってしまうことがありました。でも、人間は完ぺきではないですし、時々息抜きをしてもいいと思うんです。真面目に積み重ねてきたものは、そう簡単に消えることはないと思うので、無理しすぎず頑張ってほしいです。

太田夢莉 インタビュー タウンワークマガジン townwork

■Profile
太田夢莉
(おおた・ゆうり)

1999年12月1日、奈良県生まれ。2011年「NMB48第3期生オーディション」で合格し、翌年、正規メンバーへと昇格。2019年11月に同グループを卒業した。これまでの主な出演作はドラマ「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」(TBS系)、映画「せみのこえ」、「ブレイブ 群青戦記」、舞台「演劇集団Z-Lion『This is a お感情博士!』」、朗読劇「TAMERS」、方南ぐみ公演・朗読劇「ママの里帰り」「青空」、舞台「トキワ荘のアオハル」など。

◆Official Site:https://otayuuri.com/
◆Official Instagram:@yustagram12
◆Official Twitter:@yuuriso_1201

編集:ぽっくんワールド企画
撮影:河井彩美
取材・文:荒垣信子

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