アイドル・女優・モデル/宮崎あみささんインタビュー 「将来は、応援してくださる方を勇気づけられるような存在に」
3月20日に1st写真集「1920」(集英社刊)をリリースする宮崎あみささん。「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」(テレビ朝日)で演じた脳人(ノート)の戦士、ソノニ役で人気の宮崎さんが初めての写真集に込めた思いを聞いたほか、アイドルから女優へと急成長を遂げている現在の心境をインタビューしました。
大人へ成長していく段階をお見せしたかった
――写真集を制作することが決まった時の心境から聞かせてください。
写真集を作りたいというお話をずっと事務所のスタッフさんにしていたので、今回のお話をいただいた時は本当に嬉しかったです。夢が一つ叶いました。
――どんな写真集になっているんですか?
大人へ成長していく段階をお見せしたくて、19歳から20歳になるまでの1年間をかけて撮り下ろしました。昨年末の12月24日まで撮影をしたのですが、外の撮影は風が強くて、私は寒さに弱いので、鼻を真っ赤にしながら撮影していました(笑)。私の希望で、テントサウナで撮影した日もあって、その日だけは温かく過ごすことができました。
――宮崎さんの愛猫・とらさんも撮影に参加したそうですね。
そうなんです! 私のファンの中には、とらさんのファンもいるので、皆さんにも喜んでほしくて撮っていただきました。いつか、とらさんの写真集も作ってほしいなと密かに狙っています(笑)。
――とらさんとの撮影はうまくいきましたか?
もともとおとなしい性格なので、撮影中、抱っこをしてもすごくいい子にしてくれていました。猫の目って昼は切れ長で、夜になるとまん丸になるんです。まん丸のほうがもちろん可愛らしいんですけど、昼間に撮影したにも関わらず、とらさんは超可愛く写っています。親バカならぬ猫バカですが(笑)、本当に可愛いので、多くの方に見てほしいです。
グラビア史上最高の大胆なカットに挑戦しました
――「ドンブラ」で共演している皆さんも写真集に期待してくださっているとか……。
「写真集ちょうだい」って言われたので、「いいよ! 3300円ね」って答えました(笑)。というのは冗談で、ちゃんとプレゼントするつもりです。「ドンブラ」では戦っていますが、私が表紙になっているグラビア雑誌もみんな買ってくれて、本当に素敵な関係です。
――制作にあたって特にこだわったのはどんなところですか?
初めての写真集なのでインパクトを与えたい、「この写真集ほしい」と思っていただけるようなカットを入れたいと思って、これまでグラビアをやってきた中で、史上最高ともいえる大胆なカットに挑戦しました。皆さんのお手元に届くのを楽しみにしてほしいです。
アイドル活動を通して、個人で表現することに興味がわいてきました
――芸能界に入った経緯を聞かせてください。
高校2年生の時にアルバイト先の先輩から「一緒にアイドルをやらない?」と誘ってもらったのがきっかけです。グループ活動をしつつ、高3から個人のお仕事もしたいと思い始め、今の事務所を紹介してもらいました。その後、グラビアなどのお仕事をするようになって、昨年から「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」に出演し、現在に至ります。
――個人の活動をしたいと思ったのはどうしてですか?
アイドル活動も充実していたけれど、もともとはモデル志望だったので、一人で表現することに興味がわいてきたという感じでしょうか。
――一人で活動することに不安はありませんでしたか?
お仕事のメインだったライブなどのグループ活動がいきなりなくなってしまったので、最初はやっぱり寂しかったです。「大丈夫かな、この先やっていけるのかな」という不安だらけでした。
――そんな時期を支えてくれたものは何でしたか?
直接は会えないけれど、アイドル時代から応援してくださっている皆さん、そして、「ドンブラ」で私のことを知ってくださった皆さんが、SNSを通して励ましてくださったことから勇気をもらいました。
――個人活動には責任も伴なってくると思いますが……。
それまでは「まだ10代だからいいや」っていう甘えみたいな気持ちもどこかにあったんです。だけど、20歳になってから自分が背負わなきゃいけないものを理解するようになって、「もっとしっかりしなきゃ」と思うようになりました。
――実際、以前よりしっかりしたと思いますか?
10代の頃よりは……。でも、心はまだ高校2年生のままです(笑)。
「ドンブラ」共演者に刺激され、演技を楽しめるように
――アイドルとして活動していた頃と、現在との違いをどんなところに感じていますか?
グループの時は自分だけではなく、メンバーのことも考えなければいけなくて、みんなの人生も背負っているから「しっかりやらなきゃ」という思いが強かったです。それが一人だと、まずは自分がやりたいようにやってみようと飛び込むことができる。幅が広がるっていうのかな。いろんな意味で自由になった気がします。デメリットは、失敗した時などに励ましてくれる人はいるけど、思いを共有できる人がいないところは少し寂しさを感じますね。
――「ドンブラ」に約1年間出演して、お仕事に対する意識の変化はありましたか?
当初は、「ドンブラ」が終わったらモデル業を本格的にやっていこうと考えていたのですが、ソノニとしていろいろ表現しているうちに演技をすることが楽しくなってきて、もっとたくさん演じたいと考え、お芝居にもより一層熱が入るようになりました。
――同世代の俳優さんの影響もあったのでしょうか?
それはありますね。みんな作品についてすごく深く考えていて、みるみる成長していく姿を目の当たりにして、「私も頑張らないと」と多くの刺激を受けたんです。今は演じることに対して欲しかないぐらい、熱中しています。
何事も“当たって砕けろ精神”でチャレンジしてほしい
――そんな宮崎さんが仕事をするうで大事にしているのはどんなことですか?
楽しくやることです。うまくいかなくて、途中で逃げ出したくなることもありますが、まずは最後までやってみて、この後、どう対応すればいいかを考えるようにしています。なかには乗り気じゃないことに挑戦しなければいけない時もありますが、どんなことでも楽しみながらやったほうが、後悔は少ないんじゃないのかなって。
――現場でたくさんの刺激を受けた今、女優としての目標を聞かせてください。
「ドンブラ」を通してたくさんの経験をさせていただいたので、いろんな役を演じてみたいです。そして、応援してくださるファンの皆さんを勇気づけられるような存在になっていきたいですね。今はまだ私のほうが勇気づけていただくことばかりなので、少しでも恩返しできるような人になりたいです。
――宮崎さんと同世代の皆さんへメッセージをお願いします。
昨日、たまたま実家に帰ったんですけど、妹がちょうど受験生で。実家には今、私の部屋がないので妹の部屋で寝ることになり、ふと天井を見たら「○○高校、絶対受かるぞ!起きろ!」って書いてあったんですよ。私、お札かと思ってビックリしちゃって(笑)。そんなふうに、今もどこかで頑張っている人たちがたくさんいると思うので、まずは「当たって砕けろ」と伝えたいです。「砕けること」は本来望ましくないのかもしれませんが、努力は無駄にならないんじゃないかな。なかなか目標に到達できない時も、諦めずに根気強く頑張ってほしいです。
――「砕けること」は怖くありませんか?
怖いですよ。だけど、目指す夢があるのなら、本気でやらなきゃいけない時って誰にもあるだろうし、それでダメだったら、また別の夢を見つければいいと思うんです。「ドンブラ」で共演しているタカハシシンノスケくんは今30歳で、相談にのってもらうことも多いのですが、「(30歳まで)まだ10年あるんだから」って言われて、確かにそうだよなぁって。これからいくらでもチャレンジできて、やり直せることは若い人の特権だと思うので、皆さんにはどんどん“当たって砕けろ精神”でぶつかってほしいです。
宮崎あみさ(みやざき・あみさ)
2002年10月28日、東京都生まれ。2019年にアイドルグループのメンバーとして芸能活動を開始。2020年「週刊ヤングジャンプ」(集英社刊)主催の「制コレ’20」でファイナリストに選出される。終了したばかりの「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」(テレビ朝日)では、敵組織の脳人・ソノニ役で出演。
◆Official Instagram:@miyazaki_aa
◆Official Twitter:@miyazaki_amisa

宮崎あみさ 1st写真集 1920(集英社刊)
撮影:小塚毅之
編集:ぽっくんワールド企画
撮影:河井彩美
取材・文:荒垣信子