俳優・アーティスト／杢代和人さんインタビュー 「まもなく20代 “カッコつけないカッコよさ”をもつ大人になりたい」

Vシネクスト「仮面ライダーギーツ　ジャマト・アウェイキング」に出演する杢代和人さん。約１年半にわたって演じてきた吾妻道長／仮面ライダーバッファという役柄や作品への思いを聞いたほか、俳優、そして、ボーイズグループ「原因は自分にある。」のメンバーとして活動する杢代さんが、どのような心境で仕事に向き合っているのかを尋ねました。

ぶっきらぼうだった道長の成長に注目してほしい

――まもなく上映される「仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング」ですが、 どのような心境で撮影に入りましたか？

今作は「仮面ライダーギーツ」（テレビ朝日）の本編が昨年の夏に終了し、いくつかの劇場版を経て、シリーズの最後を飾る作品になるので、クランクインからいつもとは違う気合いが入っていました。さらに、僕が演じた仮面ライダーバッファが作品のキーを握る役柄ということで、作品全体を引っ張っていかないとといけないという意志をもって臨みました。

――完成した作品を観てどんなことを感じましたか？

本編では描くことができなかった家族や愛など、深いテーマが描かれているなと。そして、キャラクター一人一人がきちんと成長してエンディングを迎えているので、それぞれの役柄に対する愛情が、観てくださる方に伝わるのではないかなと思います。僕が演じた吾妻道長はもともとぶっきらぼうな人物でしたが、今作では優しさをもって行動している様子が描かれているので、「仮面ライダーギーツ」を好きな方はもちろん、「仮面ライダー」シリーズを愛してくださる皆さんにも観ていただきたいです。

――道長の変化が印象的な内容でした。撮影中の印象的なエピソードを聞かせてください。

今回、子役の湊都くん（春樹役）がキーパーソンの一人として登場していまして、撮影現場は酷暑で大変でしたが、湊都くんと励まし合いながら撮影したことが思い出深いです。僕はこれまで同世代や年上の方と共演することがほとんどで、年下の子との共演は久しぶりだったので、お兄ちゃんのような気分になれたことが新鮮でした。

「仮面ライダーギーツ」は僕にとって俳優業の原点

――簡秀吉さんをはじめとするレギュラーの皆さんとも親交を深めたことと思います。

今でも思い出し笑いをしてしまうような出来事がたくさんありましたし、仲がいいだけではないライバル感といいますか、ちょっとピリついたこともありました。それぞれが必死な姿を見てきたので、共演者という枠組みを超えた絆は間違いなくあると思います。これから10年後、20年後にもっと大きな俳優になって、笑顔で再会することが一つの夢ですね。

――「仮面ライダーギーツ」という作品は杢代さんにとってどんな存在ですか？

この作品に参加していなかったら、俳優業に対してここまで向き合えてなかったと思います。毎日、撮影をし、その反響が毎週届く。やりがいを感じていましたし、もっとお芝居がうまくなりたいという向上心も芽生えました。現場で多くのことを学べたからこそ、この先の自信にもつながりました。俳優業における、僕の原点といっても過言ではないと思います。

“レべチイケメン”から、さらにレベルアップするための秘策は模索中

――５月には20歳になりますが、どんな10代でしたか？

「原因は自分にある。」として歌ったり踊ったり、恋愛リアリティーショー番組に参加したり、「仮面ライダーギーツ」に出演したり、必死にもがきながら、様々ことを経験させていただいた10代でした。そんな中で、出会えた人たちや、自分との戦いによって根性もついた。夢中で走り抜けた10代に悔いはありません。

――その中で転機と感じた時期や出来事について聞かせてください。

所属事務所の研究生期間を経て、「原因は自分にある。」としてデビューしたことで、「もうプロなんだ」と自覚したことが最初の転機です。次は2021年に出演した「恋とオオカミには騙されない」（ABEMA）です。いまだに「オオカミの杢代くんですよね？」と声をかけていただくので、それだけ影響力のある番組に出演させていただいたんだなと。その次は「仮面ライダーギーツ」。長期間、一つの役柄に向き合い、必死に戦ってきたので大きな存在になりました。

――杢代さんの代名詞にもなっている「レベチイケメン」というワードですが、“レべチ”であるための秘訣を教えてください。

それは自分を好きでいるということです。何か失敗してしまった時でもそのマインドによって「大丈夫だよ、またチャンスはある」とポジティブになれますし、「こんな役を演じてみたい、こんな髪型をしてみたい」とその時々の変化を楽しめるのは、自分を好きでいるからなのかなと思います。

――レべチから、さらにステップアップするための秘策は考えていますか？

そこはまだ決めていなくて、とりあえず「レべチイケメン」をもっと日本中に浸透させることが目標です。僕的には２年前に浸透させたかったのですが、ここに来てやっと少しずつ広まってきました（笑）。

どんな仕事にも愛をもって取り組みたい

――では、これから先の20代をどう過ごしたいと考えていますか？

僕は平成にヒットしたドラマ「ごくせん」（日本テレビ）や「花より男子」（TBS）が大好きで。大好きだったドラマの登場人物たちのような熱さ、人間らしさをアピールしていきたい。カッコつけることも大切だと思いますが、カッコつけないカッコよさがある大人になりたいです。

――仕事をするうえで大事にしているのはどのようなことですか？

「仮面ライダーギーツ」の現場を経て感じたのですが、現場には撮影部や照明部、アクション部などたくさんの方々が携わっていて、皆さんが共通して目指しているのはカッコいいものを作ろうということ。どうしてそこまでこだわることができるかというのは、みんな「仮面ライダー」が好きだからなんです。その、作品に対する愛情は僕がこの先、違う現場へ行ってももたなければいけないものだと思うので、仮面ライダーのスタッフさんたちのように、僕もどんな仕事に対しても、愛をもって取り組みたいと考えるようになりました。

――現在の原動力は何ですか？

近所に行きつけのご飯屋さんができまして、どんなに疲れていても「あのお店に行こう」と思うとやる気が出ますし、最近、店員さんが僕のことを覚えてくださったみたいで、嬉しいことにゴハンを大盛にしてくださるんです。そのお店へ行くことが今のパワーの源です。

――杢代さんと同年代の方には「まだ夢が見つからない」というケースも多いです。そんな方たちにメッセージをお願いできますか。

夢が見つからないという方にも、ゲームやマンガなど何かしらの「好きなもの」があると思うんです。好きなものについて、誰よりも詳しくなろうとする意欲が大切なのではないでしょうか。あるジャンルで、飛びぬけた知識があるってすごいと僕は思うんです。好きなものだから知識もどんどん増えていくだろうし、どこまで追求するかは自分で決められるじゃないですか。自分の好きなものを「世界で一番詳しいです」と言えるぐらい調べ続けていたら、それが仕事につながる可能性もあると思うので、止まらずに動き続けてほしいです。

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Vシネクスト「#仮面ライダーギーツ　ジャマト・アウェイキング」に出演🎬#杢代和人(@mokudai_kazuto)さんインタビュー🎤

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— タウンワーク (@townworknet) March 7, 2024

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編集：ぽっくんワールド企画
撮影：河井彩美
取材・文：荒垣信子