俳優・出口夏希さんインタビュー 「自分らしく、明るく元気に！ うまく行かない日だって笑って過ごすようにしています」
気象災害の最前線で、命懸けで救助に立ち向かうSDM（特別災害対策本部）メンバーの奮闘を描く、4月24日（水）よる10時スタートのドラマ「ブルーモーメント」（フジテレビ）に出演する出口夏希さん。気象庁気象研究所の研究助手・雲田彩を演じる心境や撮影の裏側、さらに、進境著しい22歳の出口さんが、普段、どのような思いで仕事に向き合っているのかを聞きました。
晴原先生と出会って成長していく彩はすごく素敵な女性
――まずは本作への出演が決まった時の心境から聞かせてください。
「ブルーモーメント」への出演が決まったと聞いて、最初は「どういうこと！？私ですか？」となりました。そして、原作の内容を詳しくお聞きした後に、「やってみたい」、「挑戦したいな」って思いました。
――「やってみたい」と思ったのはどのような部分からですか？
やりたいとは思ったものの、同時に「できるのかな？私がやっていいんだろうか」という不安もあって、たくさん悩んだんです。だけど、山下智久さん演じる主人公の気象研究官・晴原柑九朗との出会いによって描かれる彩の成長過程がすごく素敵で、さらに、内容をお聞きして、不安より「やってみたい」という意欲が勝ったので、頑張りたいと思いました。
――雲田彩をどんな人物だと捉えていますか？ また、共通点があれば聞かせてください。
彩は中国からの帰国子女で、自分の意見をズバズバとはっきりと口にする女の子なのですが、私自身との共通点はほぼありません（笑）。彩は困難にぶつかった時にすごく悩むし、一度は挫けそうになるけれども、それでも諦めず「今、自分にできることは何なのか」と考える姿勢がすごく素敵だなと感じたんです。だけど、私はすぐに諦めてしまうので（苦笑）、そんな彩の姿をカッコいいなって思いました。
――作品の中で初めて中国語を披露する心境はいかがですか？
劇中で中国語を話すと聞いた時は「発音、大丈夫かな？」と心配になりました。というのは、これまで家族間でしか話していませんでしたし、私の中国語には福建省のなまりがあるので心配になっちゃって。ドラマを見てくださる方が違和感をもったら……と思ったので、北京語の発音を聞いて、自分の中で何度も唱えています。だけど、それは日本語のセリフも同じで、イントネーションや滑舌、言い回しなど普段あまり使わない用語も登場するので、どちらの言語も練習中です。
視聴者の皆さんと同じ目線の彩を通して、災害現場のリアルをお伝えしたい
――彩を演じるにあたって勉強したことなどはありますか？
原作は読ませて頂きましたがこれといって勉強したことは特になかったです。彩は晴原さんの助手になったことで気象に関して一つずつ学んでいくので、私も彩と一緒に覚えていけたらなと。天気予報に関して、これまでは雨が降る、降らない、寒い、寒くないという程度のことしか気にしていなかったので、今回の台本を読みながら「そうなんだ」と新たに知ることだらけです。彩が救助の様子などを見ながら驚いているあたりは、視聴者の皆さんとすごく近いと思うので同じ目線で感じてもらえるのかなと思っています。
――これまであまり気にしたことがないと話していましたが、天気にまつわるエピソードがあれば聞かせてください。
「天気予報がない時代、当時の人たちはいろんな方法で天気を予測していた」と晴原先生のセリフにもあったのですが、私も雲の形を見たり、靴を投げたりして天気を予測したことがあります！（笑）今はスマホで簡単に確認できて、便利な時代になったなと思います。
――ちなみに出口さんは“晴女”ですか？それとも、“雨女”ですか？
私が外に出ている時は、晴れている日も雨が降っている日も少ないので、“曇り女”だと思います（笑）。
初めて知った空。「これがブルーモーメントだ！」と感激
――雪山でのロケもあったと聞いていますが、現場の雰囲気について聞かせてください。
雪が降っている現場はとても寒いですが、私は今のところ車（指揮車両）の中のシーンが多くて。私よりもSDMメンバーの優吾（水上恒司）や佐竹さん（音尾琢真）、そして、スタッフさんがとても大変な思いをされているところを、車の中から応援するような気持ちで見ています。実際の災害現場では、もっと大変な思いをされている方がたくさんいらっしゃると思いますし、このドラマを通して私もいろんなことを勉強したいと思っています。
――タイトルにもなっている「ブルーモーメント」は日の出前と日の入り後のほんのわずかな間だけ、街全体が濃い青色に染まる時間を指しますが、これまで見たことはありますか？
出演が決まるまでは、そんな空があることを知らなかったのですが、たまたま何週間か前に“ブルーモーメント”らしき空を見たんです。自宅のベランダからとてもキレイな空が見えて、「これがブルーモーメントだ！」と感激しました。
やりたいことがあるのならチャレンジ！楽しみながら生きていきましょう
――普段、仕事をするうえで大事にしているのはどのようなことですか？
自分らしく、明るく元気でいることです。どんな時でも笑っていたら、イヤなことが起きないような気がするので、うまく行かない日こそ笑って過ごすようにしています。
――現在の原動力について聞かせてください。
食べることがすごく好きなので、「この仕事の後は何を食べようかな？」と想像しては「よし！ 頑張るぞ」と気合いが入ります。一番好きなものですか？ 辛いものを食べると元気になりますね。辛いけど、ヒーヒー言いながら食べています（笑）。
――夢や目標に向かって奮闘する同世代の皆さんに伝えたいメッセージはありますか？
やりたいことがあるのなら、とりあえずチャレンジしてみてほしいです。そんな中、もし「何か違うかも……」と感じたときには、また新たな道を探してもいいんじゃないかなと思います。やりたいことがあるならまずは「挑戦する事から、そして楽しみながら！」と皆さんに伝えたいです。
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出口夏希（でぐち・なつき）
2001年10月４日、中国生まれ。「ミスセブンティーン2018」に選ばれ、「Seventeen」（集英社刊）の専属モデルに。現在はnon-no専属モデルとして活動中。主な出演作に、ドラマ「アオハライド」（WOWOW）、「いちばんすきな花」（フジテレビ）、「君が心をくれたから」（フジテレビ）、「舞妓さんちのまかないさん」（Netflix）、映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」など。今後はNetflix映画「余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。」の配信が控えている。
◆Official Site：https://incent.jp/junior/model/deguchi/
◆Official X（旧Twitter）：@natsuki_deguchi
◆Official Instagram：@natsuki_deguchi_official
■作品情報
「ブルーモーメント」（フジテレビ）
４月24日（水）よる10時スタート（初回15分拡大）
気象庁気象研究所の研究官・晴原柑九朗（山下智久）は、端正な顔立ちと爽やかな笑顔がトレードマークで、報道番組のお天気コーナーにも出演しているが、そんな姿からは想像もつかない別の顔があった。それは、気象災害から人命を守るために活動するSDM（特別災害対策本部）の一人として、災害現場で奮闘していること。そんな晴原の前に、求人募集を見た雲田彩（出口夏希）がやってくる。気象素人で、はっきりとものを言う彩を最初は拒絶する晴原だが、名前に“雲”がついていることから、彩を助手として仮採用する。
公式サイト：https://www.fujitv.co.jp/blue-moment/
公式X：@bluemoment_cx
写真提供：フジテレビ
編集：ぽっくんワールド企画
撮影：河井彩美
取材・文：荒垣信子