アーティスト・藤原 樹さん（THE RAMPAGE）インタビュー 「活動休止を経験したことでより強い絆に！パフォーマンス力を武器に夢を実現させたい」

ダンス＆ボーカルグループ・THE RAMPAGEのパフォーマーとして活躍する藤原 樹さんが、「藤原 樹　マース フォトブック『Mars』」（幻冬舎刊）を発売。並々ならぬ愛猫・マースへの愛情を公言してきた藤原さんに、マースとの暮らしやフォトブック制作の裏側を聞いたほか、これまでの活動における心境の変化、アーティストとしての野望を尋ねました。

愛猫・マースの頑張りで大満足の出来栄えに

――念願の「藤原 樹　マース フォトブック『Mars』」が完成しましたが、特にこだわった部分を聞かせてください。

表紙はこだわりましたね。通常盤と限定盤の写真候補に６点ほどありましたが、僕自身も悩みましたし、家族やメンバーにも相談して、意見を聞きました。他に本体のサイズや表紙の書体、部屋に飾りたくなるようなデザインにもこだわった渾身の１冊です。

――表紙のカット選びに関して、意見は割れませんでしたか？

結構割れたんですよ。だけど、今回はあくまでもマースが主役なので、写真セレクトでは、最も“猫の本”っぽい写真をという点を重視しました。表紙は自宅で撮影しましたが、僕とマースの顔が密着していて、書店に並んでいる光景が一番想像できたのがこのカットだったので、表紙に決めました。

――マースとの撮影はスムーズに進行しましたか？

自宅での撮影は問題ありませんでしたが、スタジオとなると“場所見知り”してしまって、ケージに入って出てこなくなっちゃったり、抱きかかえた僕の服の中にもぐり込んで顔を見せてくれなかったり。手こずりましたけど、そんな中でもマースは頑張ってくれたので、満足のいくいい写真が撮れたと思います。

――2022年に発売した1st写真集では見事な肉体美を披露しましたが、今回の撮影でも体をしぼったり、筋トレをしたりなどの準備はしたのでしょうか？

僕のことは何も考えませんでした（笑）。とにかく今回はマースのことで頭がいっぱいで、マースのことしか見ていなかったです。でも、マースがいてくれたおかげで、僕自身もリラックスしたいい表情になっていると思います。

マースは僕の相棒！ うちのマースが一番可愛い

――親バカならぬ、猫バカな一面について聞かせてください。

うちのマースが一番可愛いです。上京したばかりの頃は「部屋にこんな家具を置きたい、こんな部屋にしたい」など高い理想もありましたが、マースをお迎えしてからはその理想もあっけなく途絶え（笑）、すべてマース仕様になりました。マースが可愛くてたまらないので、写真は毎日撮っています。

――マースのチャームポイントは？

30cmぐらいあるシッポです。他の猫よりも長く立派で、しかも、マンチカンという猫の特性上、手足が短いので、よりシッポが長く見えるんです。可愛すぎてキーホルダーにしたいくらいです（笑）。

――フォトブックの誌面では自身を“パパ”と表現していますが、マースは藤原さんをどう見ていると思いますか？

甘えん坊な性格で、甘えたい時はめちゃくちゃ甘えてくるけれど、僕が仕事でしばらく帰れないことがあるとスネちゃって、なかなかこっちに来てくれない頑固な一面もあるんですよ。５年間仲良く暮らしてきた親友であり、相棒でもあります。

――マースとの生活で藤原さん自身の変化もありましたか？

外出の回数が圧倒的に減りました。ライブの後とかにメンバーからお酒に誘われても「今日は１日家にいなくて、マースが寂しそうだから帰る」など、人付き合いは悪くなったかもしれません（笑）。

――藤原さんの中にも猫っぽい部分はありますか？

性格は猫っぽいと思います。気分屋だし、気まぐれだし、興味があることはやるけれど、興味がないことには一切ベクトルが向きません。

――マースに伝えたいことはありますか？

今はマースが健康で長生きしてくれることだけが願いです。末永く幸せに、一緒に暮らしていきたいです。

「LDHのアーティストとしてデビューする」という夢がモチベーションに

――これまで「挫折」を経験したことがあれば聞かせてください。

大きなものでいうと、武者修行を経てTHE RAMPAGEの正式メンバーに決まったものの、すぐにデビューとはならず、一旦活動休止になった時ですね。当時の僕は高校２年か３年生。「もしかしたらこのままデビューできないかもしれない」と先がまったく見えず、メンバーは皆、覇気のない顔をしていました。とりあえず、地元のEXPG STUDIOでスタッフ業務をして過ごしていましたが、その時期は本当にきつかった。だけど、その経験があったからこそ、今、こうやって活動できていると思いますし、それがなかったらヤバいグループになっていたかもしれません。

――順調にデビューしていたら天狗になったり、調子にのったりと、どこかに落とし穴があったかもしれませんね。

間違いなくそうなっていたと思います。その時期を乗り越えたことで16人それぞれが強くなって、こうして結成10周年を迎えることができた。グループの基盤はそこで作られました。

――しんどい思いをした時期のモチベーションになったものは？

「LDHのアーティストとしてデビューする」という強い夢です。応援してくれる家族や友人がいるのに、デビューできないまま実家に帰るわけにはいかない、頑張らなきゃという思いで乗り越えました。

――仕事をするうえで大事にしているものは何ですか？

まわりからどう見られているか、何を求められているかなどはすごく考えますね。16人という大所帯グループだからこそ、どんなふうに前に出ていくか、そのタイミングがすごく大事で、ここぞという時にどう個性をアピールするか、どんな発言をするか、どんなキャラでいくかなとは毎回意識するようにしています。

――何かきっかけがあってそんなふうに考えるようになったとか？

2014年にデビューしてからいくつかのツアーをまわり、そして、個人の仕事が徐々に入るようになってから、より考えるようになりました。グループではなく“藤原樹”としての仕事なので、求められるものも違いますし、現場を重ねるにつれて自分すらも知らなかった新たな自分を発見することにもつながりました。

東京ドーム２daysを必ず成功させ、ドームツアーにつなげたい

――現在、ダンス＆ボーカルグループが多数活躍していますが、その中でTHE RAMPAGEの強みは何だと思いますか？

パフォーマンス力です。ダンスのスキルは多分、どのグループにも負けてないと思うので強みですし、ただ、それをどう活かすかが大事。今はどのグループも歌って踊りますし、それぞれが素晴らしい実力を持っているから大変な部分もありますけど、僕らがもっとも得意とするライブに来ていただけたら絶対に楽しんでもらえる自信はあります。

――ライブといえば、9月11日、12日に待望の東京ドーム公演が決定しました。

東京ドームは2021年のツアーで２日間やらせていただきましたが、コロナ禍で半分しかお客さまを収容できなかったので、完全に成功とはいえなくて。リベンジじゃないけど、今回はフルキャパで大成功させたいです。

――現在の原動力は？

THE RAMPAGEとして売れたい、全国ドームツアーを実現させるという目標です。

――夢や目標に向かって奮闘する若い世代の皆さんへメッセージをお願いします。

僕の座右の銘でもある「継続は力なり」ですね。僕だったら幼い頃からダンスが大好きで、念願かなってこの仕事に就きましたが、皆さんも好きなものに対して熱量をもって努力を続ければ、着実に夢に近づけると思うので、継続することを大事に頑張ってほしいです。

編集：ぽっくんワールド企画
撮影：河井彩美
取材・文：荒垣信子