砂田将宏（BALLISTIK BOYZ）インタビュー「叶えたい夢がある――それが原動力！　デビュー5年目を迎え、次なるステージへ」

9th single『SAY IT』を12月4日にリリースする7人組ダンス＆ボーカルグループ・BALLISTIK BOYZ。11月6日に開催される初めての日本武道館公演「BBZ EVOLUTION」に向けて制作されたニューシングルで、グループにとって記念すべきナンバーに。メンバーの砂田将宏さんに楽曲の聴きどころや公演への意気込み、さらに、アーティスト、俳優として急成長を遂げる砂田さんの次なる野望を聞きました。

武道館公演で「これまでで一番いいライブだった」と言わせたい

――初の日本武道館公演を目前に控えた心境から聞かせてください。

ツアーの制作はこれまでも経験してきましたが、1日だけのライブを作るというのは単独ではほぼ初めてなので、すごく難しくて。ツアーはやるごとにどんどんブラッシュアップされて良くなっていきますけど、今回は1日限定。ここ数ヶ月、移動中やサウナの中、寝る前など「何かいいアイデアはないかな」とずっと武道館ライブのことだけを考えています。

――どんな思いでニューシングルを制作しましたか？

夢のステージに立つにあたり、ただカッコいいだけのものにはしたくないと思いました。日本武道館は所属事務所であるLDHにとって縁がある大切な場所なので、観にきてくださった方にBALLISTIK BOYZの可能性を感じていただけるようにしたいし、さらにこれまで参加した中で一番いいライブだったと言っていただけるようなものにしたいという思いで臨みました。

――楽曲制作にあたり、砂田さんからリクエストしたこともありましたか？

完全にお任せでしたね。今回はT.Kuraさん、Chaki Zuluさん、DJ DARUMAさんプロデュースのもと、メンバーの深堀未来、奥田力也、松井利樹が制作に参加させていただいたのですが、グループとして変化を求める中、この方たちに作っていただくならすべてお任せしたほうが僕たちだけでは生み出せないものが生まれるだろうという期待もあって、結果、想像をはるかに超える素晴らしい楽曲が完成しました。

――「変化を求める」理由は何ですか？

デビュー5年目を迎え、もう一段、上のステージへ行きたいという思いがあるけれど、なかなか行けないという現実に直面していて。「武道館に立つにふさわしいアーティスト」だとお客様に納得していただけるものをお見せしなければというプレッシャーを抱えつつ、殻を破りたいという思いはメンバー全員に共通しているので、そんな願いを込めて今回の公演のタイトルを「BBZ EVOLUTION」に決めました。

アーティストはもちろん、俳優としてもグループに貢献できるように

――リード曲「SAY IT」の聴きどころについて聞かせてください。

「SAY IT」は、LDHにとっても僕たちにとっても大切な“夢”という言葉がキーワードになっていて、夢を持つことの素晴らしさをメッセージしています。これまでの楽曲で一番というくらい気に入っていて、歌詞の内容はもちろん、サウンドにはリピートしたくなる心地よさがあり、幅広い層の方に受け入れていただける曲になったのではないでしょうか。

――「声に出せばあり得ないような未来が引き寄せられる」というフレーズが登場しますが、実際、口に出したことで叶ったことはありますか？

いっぱいありますよ。NEXTステージへ行きたいというのはライブのMCなどでずっと言い続けてきたことで、今回の武道館公演が実現しましたし、デビュー前からやりたいと公言していた俳優業にも挑戦することができた。僕自身、普段からやりたいことや夢などは口にすることが大事だと考えているので、この歌詞には特に思い入れがありますね。

――次なる目標を聞かせてください。

数字がすべてではありませんが、目指したいもの、明確なものがあるとよりモチベーションが上がりますし、尊敬する先輩たちが次々と目標を実現させていく姿を間近で見ているので、先輩グループの皆さんのように、アリーナツアーができるグループになりたいです。

――ここから進化していくためには何が必要だと思いますか？

グループ力やメンバーとの絆は年々高まっていると感じていますが、その先へ行くためには個々をもっと強くし、グループ全体を底上げする作業が必要だと感じています。

――そのために個人で頑張っていることはありますか？

BALLISTIK BOYZは“セルフプロデュースができるグループ”をテーマにしているところもあるので、SNS戦略やファンクラブの活動、楽曲制作などグループのことを一番に考えて、引っ張っていきたいという思いがあります。ほかには、俳優としても知名度を上げ、グループに貢献したいと強く思っています。

同世代の俳優の芝居に圧倒され、実力の差を痛感

――仕事をするうえで大事にしているのはどんなことですか？

謙虚でありながら、誰とでもフレンドリーに接することのできる関係性を意識するようにしています。コミュニケーション能力はどちらかというと高いほうだと思いますね。

――ということは友だちも多い？

多いのかな…。ただ、大阪出身ではあるものの、中高をアメリカで過ごしたので、青春をともに過ごした仲間がこっちにはいなくて、友だちと呼べる人はほとんどアメリカにいるんです。

――とはいえ、夏にドラマ「ビリオン×スクール」（フジテレビ）に出演したことで新たなクラスメイトができましたね。

日本の学生生活を経験していないので、制服に身を包み、誰かの机に集まっておしゃべりをして、スタッフさんの「再開します」の声で自分の席に戻ってというのがすごく新鮮でした。日本で学生時代を過ごしていたら、こんな感じだったんだろうなと浸っていました。

――これまでの活動において転機になった出来事を聞かせてください。

これも、やはり「ビリオン×スクール」に出演したことです。ごく最近のことですし、この先、どんなことが起こるかまだわからないけれど、10年後、20年後に半生を振り返った時、あの作品を思い出すんじゃないかな。それぐらい貴重な経験となりました。

――教師役の皆さんをはじめ、同世代の俳優との共演でどんなことを感じましたか？

皆さんのお芝居に圧倒され、たくさんの刺激を受けました。ドラマ自体の出演は2度目ですが、前回から約5年空いているのでほぼ初心者みたいなもので。多くの経験を積んでいる役者さんと同じ空間でお芝居をしながら、自分に足りないものに気づかされたり、実力の違いを思い知らされたり、逆に「自分の強みはここだからもっと伸ばしていきたい」など、多くのことを考えさせられた期間でした。

BALLISTIK BOYZは僕の大切なHOME

――では、実際の仲間であるBALLISTIK BOYZは砂田さんにとってどんな存在ですか？

劇中のクラスメイトと約4ヶ月間、濃密な時間を過ごし、クランクアップの日にまだ収録は終わっていないのに途中から泣いている子がいて、それまで毎日のように会っていたのが明日からは会えなくなってしまう。もしかしたら、今後、会えない子だっているかもしれないと考えると、途端に寂しくなって。役者さんの場合は普段、一人で活動しているから、僕も同じ立場だったとしたら悲観していたかもしれませんが、自分には帰る場所があると思うと、すごく安心できたんです。BALLISTIK BOYZは僕にとって大切なHOMEです。

――現在の原動力は何ですか？

叶えたい夢がある――そんな思いが原動力です。例えば、こんなステージに立ちたいというアーティストとしての夢、プライベートでいうと、いつかあの車に乗りたい、こんな時計が買いたい、○○に住みたいなどの細かな夢のため、今は努力の時期だと思っています。

――夢や目標に向かって奮闘する皆さんにメッセージをお願いします。

僕自身が子どもの頃から実際行ってきたことですが、「○歳までにこうなっていたい」などの具体的なプランを立てることが大事だと思っています。可視化によって今の自分に足りないものや課題がきっと見えてくるはず。新曲「SAY IT」の歌詞ともリンクしますが、夢はどんどん口に出すべきなのではないでしょうか。僕は目前に迫った武道館公演を成功させ、次のステージへとつなげたいと思います。

編集：ぽっくんワールド企画
撮影：河井彩美
取材・文：荒垣信子