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2019年01月10日

俳優・三浦宏規さんインタビュー 「必ずしも努力に見合う結果が出るものではないけれど、努力は続けるべき」

三浦宏規
5歳から始めたバレエを武器に、多くの舞台で活躍する三浦宏規さん。2019 年最初の出演作は、8人のパフォーマーが歌とダンスで魅せる「Nostalgic Wonderland♪」シリーズの第2弾。今年、新成人となる三浦さんにステージへの意気込みと仕事に向き合う現在の思いを直撃してきました。

 

ノスワンでバックストリート・ボーイズにハマりました

三浦宏規
――今回上演される「Nostalgic Wonderland♪(以下=ノスワン)」は2018年の公演に続く第2弾ですが、前回の思い出から聞かせてください。

ノスワンはタイトルのとおり、ちょっと懐かしい洋楽をメドレーで披露するショーだったんですが、昔の曲といってもヒット曲が多いので、知ってる曲もあって楽しいステージでした。またやりたいなと思っていたところに第2弾が決定したので嬉しかったですね。

――前回のセットリストの中で印象に残っている曲はありますか?

実はバックストリート・ボーイズの存在を知らなくて、曲もまったく知らなかったんです。ノスワンで初めて触れたんですがすごくいい曲だなと思って、違う曲も聴いてみたらハマってしまった。YouTubeでの再生回数もかなりの数で、こんなに有名なグループだったんだと後から知って驚きました。

――ステージで披露したのは’60~’90年代のポップスですから、世代的にはご存じないですよね。

でも、父が車の中でよく、その頃の音楽を聴いていたので、意外と知っていました。なかでも、好きなのはマイケル・ジャクソンです。実家にはCDやDVDがたくさんあって、ダンスを真似たりしていました。
 

作品のキャラクターではない“三浦宏規”を観に来てください

三浦宏規

――マイケルの曲を踊る三浦さんを観てみたいです。今回はどんな内容になってるんですか?

まだ最終的にどんな曲が選曲されるかは聞いていないんですが、僕が歌いたいと希望を出した曲が入っているかもしれない…と密かに期待しています。でも、今ここで曲名を言って、その曲が入ってなかったらガッカリするので(笑)、僕がリクエストした曲がセットリストに含まれていた時にはМCでお話ししたいと思います。

――本番が楽しみです。ところで、今回の舞台をファンの方にはどういうふうに観てほしいですか?

まず、三浦宏規を観に来てほしいです。そして、僕のファンの皆さんに、今回共演する役者さんたちの素晴らしさを知ってほしいし、逆に他のキャストさんのファンの皆さんには僕のことも知ってほしいです。それで、今後それぞれのファンがお互いの舞台を観にいったりするようになれば何よりですね。

――それは素敵な相乗効果になりますね。

「ノスワン」には普段、洋楽はあまり聴かないという方でも必ず知っている曲があると思うんです。何より選曲が素晴らしいので、ぜひステージを観て曲を覚えて帰ってほしいですね。人って、良い音楽にふれると心が豊かになるじゃないですか。そして、自分の人生もちょっと豊かになったような気になるので、僕ら演者が感じていることをお客様にも感じとっていただけたら嬉しいです。

 

公演中に成長していく喜びを「テニミュ」で知りました

三浦宏規
――三浦さんは「テニスの王子様」や「刀剣乱舞」など多くの作品に出演されていますが、転機となった作品や役柄について聞かせてください。

初めての大きな舞台はミュージカル「テニスの王子様」でした。それまで何千人というお客様の前で演技をしたことがなかったので、最初は緊張しましたね。でも、その舞台を経験したことで、大勢の人の前で演じるということに対して意識が変わったんです。毎日、自分の変化や成長を感じることができましたし、どんどん舞台が楽しくなっていきました。開幕したらあとは演じるだけではなく、そこからまたさらにやることがあるんだということも学びました。

――キャストの成長を見守ることはお客さんにとっても楽しみの一つです。ステージに立つ時はどんなことを意識しているんですか?

演じる前に、この作品では何を伝えたいか、何を表現したいかということを自分の中で明確にするようにしています。ただ歌うのでも、ただ踊るのでもなく、そのことで何を伝えたいのか、何を見せたいのかをすごく考えるようになりました。最近になってようやくそこまで考えられる余裕ができたんでしょうね。

 

煮詰まった時は過去の自分の姿を見て喝を入れます

三浦宏規
――自分の中で、うまく役がつかめなかったり、落ち込んだ時などはどんなふうに対処しているんですか?

(芝居に)煮詰まって「わからない、わからない」となった時って、逃げ出したくなるんですよ。そんな時は過去に出演した作品の映像を観るようにしています。未熟だった自分の演技を観ながら「あぁ、もっと練習しなきゃ」って無理矢理やる気を引き出します。

――なるほど。自分に喝を入れるんですね。今の三浦さんにとって原動力になっているものはなんですか?

“もっと売れたい”、“もっとうまくなりたい”、“もっといろんな作品に出たい”という野心ですね。

 

ビビったら負けなので、謙虚にズケズケといきたい

三浦宏規

――三浦さんは2019年4月から上演される「レ・ミゼラブル」のマリウス役に最年少で抜擢されたことでも注目を集めています。

そう言っていただくことが多いんですけど、自分の中ではそこは重要だとは思っていないんです。演じる俳優が歴代最年少だろうが最年長だろうが、役には関係ありません。共演の皆さんと比べてまだまだ経験不足ですが、ビビったら負けだと思うので謙虚でありつつもズケズケいきたいと考えています。足りない部分はいろんな方のお話を聞いて取り入れて、どんどん自分を出していきたいと思っています。

――臆することなくアピールしてくださいね。最後に三浦さんと同世代の皆さんへ、実りある将来を迎えるためのアドバイスをお願いします。

“運”というものは確実にあると思います。努力しても叶わないこともあるし、苦労せずとも願いが叶う人もいます。例えば僕らの世界であれば、実力がなくとも売れる人もいたりする。けれども、売れたとしても努力をしなければ役者としてはいずれ萎(しぼ)んでいってしまうと思うんですね。人生って、努力に見合う結果が必ずしも出るものではないのかもしれませんが、「努力はしたほうがいいんじゃない?」って思いますし、僕はそういう人間でありたいです。

 

■プロフィール
三浦宏規
(みうら・ひろき)
1999年3月24日、三重県生まれ。テレビで見た熊川哲也に憧れ、5歳でクラシックバレエを始める。主な出演作にミュージカルコンサート「恋するブロードウェイ♪」、ミュージカル「テニスの王子様」3rdシーズン(跡部景吾役)、ミュージカル「刀剣乱舞」シリーズ(髭切役)など。2019年は「月刊×新世代俳優シリーズ」の最終章「月刊 三浦宏規×小林裕和」が1月16日に発売されるほか、ミュージカル「レ・ミゼラブル」、ミュージカル「刀剣乱舞『髭切膝丸 双騎出陣2019』」に出演する。

◆OFFICIAL SITE:http://www.miurahiroki.com/
◆OFFICIAL Twitter:@hirokimiura0324

編集:ぽっくんワールド企画
撮影:井野友樹
取材・文:荒垣信子

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