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2014年12月15日

石井一久インタビュー 「ゆるキャラ」として上手に生きる極意とは?

_MG_6751-2ドラフト1位、ノーヒットノーラン達成、メジャーリーグで活躍と輝かしい実績を持ちながらも、眠そうな顔をして面白いことを言う人…なんて印象のある石井一久さん。そんな彼が『ゆるキャラのすすめ。』という本を書いたそう。一体、どれだけゆるいのか実際に会ってきてみました!

早めに見切りをつけることは大切。でもそれまでは一生懸命努力する

インタビュールームに入るなり「あ、どうも~、よろしくお願いしまぁ~す」との~んびり挨拶をしてくれた石井さん。その格好は11月の終わり(取材時)だというのにTシャツにデニムパンツだ。ゆるい!ゆるすぎる!! とはいえ元メジャーリーガー、幼い頃から野球をバリバリやって、地元では天才野球少年なんて言われていたんでしょ!

石井「ぜ~んぜん。むしろ下手なほうしたよ。野球を始めたのも、小学3年生の頃に野球好きの父親から『入れ』って言われたから少年野球チームに入って、そこで監督に『練習しろ』と言われたから練習していただけで」

な…なんと…。野球を始めたきっかけまでゆるかった。でも、高校卒業後、すぐにプロ野球チームに入団するんだから、どこかで上手になったわけでしょ?

★メイン★_MG_6753_R石井「下手は下手なりに努力しましたよ。そうしたら、僕は野球では努力が報われるタイプだったみたいで次第に上手になっていきましたね。でも、報われない努力もあると思うんですよ。向かないとか相性が合わないとか。向かないのに長く続けていても自分がツライだけだから、早めに見切りをつけたほうがいいですよね。でも、大切なのは見切りをつけるまでは一生懸命努力すること。僕も6~7年努力して開花したから、努力しないで“向かない”と決めつけるのはもったいないと思う。それでダメならしょうがないけどね」

石井さんは学生の頃から努力して報われたけど、大学生や大人になってもやりたいことが分からなくて努力したことがない人って、やっぱりダメなんですかね。

石井「どの時点で努力するかは人それぞれですから。大学まで努力したことがなくても、これからできるわけですし。“この年齢になってもやりたいことが見付からない”とマイナスに考えるよりも“これから何をやろう!”とプラスに考えるほうがいいですよ。僕だって40歳から新しくやりたいことを始めましたし」

そうなんです! 石井さんは現在、お笑い芸人でおなじみの「よしもとクリエイト・エージェンシー」の社員さんなのです。念押ししますが芸人でなく社員ですよ。でも、野球選手から会社員って…やっぱり大人の世界で言うコネってやつですか?

石井「と、思う人多いと思いますが、僕はこの会社でやりたいことがあって入社したんですよ。たとえコネで入ったとしても大人の世界は甘くない。最初は優しくしてもらえても、仕事ができなければクビですよ。だって会社員ですから」

キッ!キビシィ~!! 汚れた目で見てしまって申し訳ございません(土下座)。ちなみに、やりたいことってなんですか?

石井「今はFA『ふるさとアスリート』制度というプロジェクトを進めていて、地方にスポーツ選手やコーチを派遣する事業をしています。地方活性化と同時に現役を退いたスポーツ選手たちのセカンドキャリアを応援できるシステムづくりを考えています。僕が仕事を選ぶ基準って“みんなが笑顔になれること”なんですよ。野球であれば球場に来てくれる人が喜んでくれたり、いいプレーができたらチームメイトが笑顔になったり。今であればアスリート生活を終えた人たちが、第二の人生を笑顔で歩めるようになればと思っています。“石井、カッコつけちゃって”なんて思うかもしれませんけど、本当に“笑顔”は僕の原動力なんですよね」

仕事を続ける秘訣は「やるべきことは外さず、上手に手を抜く」こと

そんな素晴らしい新規事業に挑戦していたんですね。でも、新しい仕事を始めると失敗して落ち込んだりすることも多いと思いますが…。

_MG_6629_R石井「落ち込む必要ってあります? 失敗は過ぎたことじゃないですか。大失敗しても時は戻せないんだから、失敗を挽回するチャンスを狙ったほうがいい。そのほうが、挽回できたとき評価もあがりますし」

なるほど! ピンチはチャンスってヤツですね。他にも仕事で評価を上げるポイントってあるんですかね?

石井「『やるべきことは外さず、上手に手を抜く』ですね。例えば、現役時代はすべてのバッターに対して全力では投げないけれど、チームの命運がかかる場面で強打者が出てきたら全力で真っ向勝負する。そこで抑えれば、いつもはボチボチでも要所で窮地を救ってくれる男という評価になりますから。毎日が完全燃焼だと息切れしちゃいますよ。絶対にやらなければいけないことをそのタイミングでちゃんとやる。それができれば時にはボーッとしていてもいいと思うんです。これが仕事を続ける秘訣じゃないですかね」

力まずにメリハリをつけて結果を残すことが大切なんですね。石井さんは“ゆるい”だけでなく信念のある“かっこいい”男でした。※ちなみに体は“でかい”です(185cm)

 

■プロフィール
石井一久
1973年生まれ、千葉県出身。1991年、現在の東京ヤクルトに入団。ノーヒットノーランを達成するなど輝かしい成績を収める。2002年には大リーグ進出。ロサンゼルス・ドジャース、ニューヨーク・メッツで活躍した後、日本球界に復帰。2013年9月に22年間の野球生活に幕を下ろした。
■著書
『ゆるキャラのすすめ。』
石井一久 著 幻冬舎
球界を牽引する存在感を持ちながらも、無理をせずマイペースに生きている彼自身の生き方やコツを紹介。ゆるいキャラでありながらも、力を出すときには外さないそのバランスやメリハリにうなずいてしまう一冊。