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2020年01月22日

花村想太(Natural Lag)インタビュー『好奇心が、新しいことを始める時の不安を払拭してくれる』

花村想太 インタビュー タウンワーク townwork花村想太さんのバンドプロジェクト・Natural Lag(ナチュラル・ラグ)が始動。Da-iCEのボーカルとしても活躍する花村さんに、バイトをしながら音楽の世界を目指していたという当時のお話を伺いました。全曲の作詞作曲を手がけたという、ミニアルバム『ナチュラルストーリー』の制作エピソードについてもインタビュー!

 

みんなの意見を取り入れて、バンドとしても成長していきたい

花村想太 インタビュー タウンワーク townwork――バンドプロジェクトとなるNatural Lag結成の経緯を教えてください。

ずっとソロ活動をしてみたい気持ちはありましたが、なかなか一歩を踏み出せなかったんです。でも、Da-iCEのメンバーがソロ作品を動画で上げたり、リリースをしているなかで、僕も自分なりの作品を世に出したいなと思って動き出しました。

――プロジェクト名の由来は?

ナチュラルラグは造語です。ラグはズレという意味なんですが、人が関わるうえで思いや行動、どれをとってもズレは自然と生まれてくるものだと思うんです。それをグループ名であり曲のテーマにしていこうと思っています。

――『ナチュラルストーリー』は、そのズレが、随所に描かれた作品になっていますね。

はい。たとえば、「蜃気楼」という曲は、蜃気楼という言葉自体がラグなんですよね。現象でいうと、光がダブって見えているだけ。だけど、その響きがロマンチックに感じる。今までは意味を理解せずに響きだけで使っていたものを、ちゃんと調べることで発見もありましたし、そんな語彙力のない自分でも、相手を思う感情に嘘はないという気持ちを表現したくて、この歌詞を書きました。

――物質としての光のズレだけでなく、思いについても描かれていると。

たとえば、好きな相手が知らない男性と話していたら、すごく仲が良い関係に見えて嫉妬するけれど、実際は友達と喋っているだけとか。好きの温度が違うと、見える景色も違ってしまうんだなという関係性のズレですよね。本当に見方次第で、全てにおいてズレはあるというのが面白いなと思います。

――「無愛想なベル」の歌詞は、すごくリアルでした。

よりパーソナルな部分……自分が上京してきた時の心境に近い楽曲になりました。地元で聞いていた新幹線のベルが、当時と今では全く違う意味を持って聞こえる。そんな情景もイメージしてもらえると嬉しいです。

――ラストの「Trust Me」は、サウンドも歌詞も強くてカッコイイですね。

この曲は、メロディ先行で書き始めたんですが、気づいたら2時間くらい経っていて、ハッと我にかえってみたら歌詞が出来ていました(笑)。自分でも気づかないうちに溢れてきた言葉に引っ張られたのは衝撃でしたね。自分自身に言い聞かせている部分もあるので、ライブで歌うのが楽しみです。

――作品が形になった今、どんなことを感じていますか?

方向性の違う濃い5曲が収録されていますが、アルバムを聴いて特に好きな曲とかフレーズがあったら教えてもらえると嬉しいです。けっこう意見は取り入れるタイプなんで(笑)。まだ新しいプロジェクトなので、みんなの意見によって今後の方向性も変化させていける。そういう自然体なプロジェクトであれたら面白いなと思っています。

 

初めての給料で、値段を気にせずに買えた焼き鳥がうれしかった

花村想太 インタビュー タウンワーク townwork――ここからは、バイト経験についてお伺いします。

バイトはたくさんしました。中学を卒業した頃から、音楽の世界でプロになると決めていたので、地元にいた頃はバイトをしながら休憩時間に家に帰ってきて歌を歌う生活をしていました。

――最初のバイトに選んだのは?

姉が働いていた中華料理店で働きました。今でも覚えているのが初給料ですね。僕は焼き鳥が大好きなんですけど、最初の給料で念願だった夢を叶えようと思って、バイト先の下にあった焼き鳥店に行って好きなだけ焼き鳥を買いました(笑)。それまではおこづかいで2本とかでしたけど、自分の働いたお金で値段を見ずに商品を買う醍醐味は忘れられないです。いつか、大好きな洋服で、それが出来るようになったら最高ですね(笑)。

 

CDショップで働いたことで、将来のイメージを身近に感じられた

花村想太 インタビュー タウンワーク townwork――長く続いたバイトはありますか?

上京して働いたCDのレンタルショップは2年ほど働きました。僕はCDのセル部署の担当だったので、その時々の最新の音楽を宣伝出来たのは楽しかったですね。POP(宣伝用のボード)を書いたり、売り場を作ったりするんですけど、最新の音楽が聴けるうえに、それを販売するお手伝いもできる。すごく恵まれた環境でしたし、自分が将来やりたいこと、なりたい姿を身近に感じることが出来ました。

――たとえば、具体的にはどんな作業があったのでしょう?

店内放送も新譜の音源の中から選べたんですが、CDや資料にアーティストやプロモーターさんの熱いメッセージが書かれていたりいると、多めにかけたり……。自分たちの音楽も手にとってくれた人が大事にしたいなと思えるものを作っていきたいと思っています。

――POP作りは好きでしたか?

好きでした。毎週月曜日に朝から売り場やPOPを作って、火曜日にCDを総入れ替えして陳列していくんです。そのなかでも、特殊な形状のCDケースが届くと、どうやって宣伝しようか悩みましたね。開くと特殊加工が現れたり、立体になっているものは、平面だと分かりづらいので、ダミーのボックスを作って商品を再現したりと色々と工夫をしていました。そこで、どうやったら伝わりやすいのかを客観的に考えるようになったかもしれないです。

――長く働いたということで、人間関係はいかがでしたか?

東京に出てきたばかりで一人だったので、そこで友だちも出来ました。同じ部署に音楽をやっていた子がいて、音楽の仕事が忙しくなった時は代わりに入ってくれたりと応援してもらいました。一度、一緒にカラオケに行ったんですけど、その男の子はめちゃくちゃ上手くて刺激になりましたね。まだ音楽での活動はしていて、今でもたまに連絡をとっています。

 

認められた経験と、人から受けたアドバイスは、知らない間に糧になる

花村想太 インタビュー タウンワーク townwork――ほかに、特に印象に残っているバイトはありますか?

古着店は楽しかったですね。仕入れ値を決める仕事も、半年ほどで任せてもらえたし、そこで知ったブランドも多いです。

あとは、ディスカウントショップでは、ブランドコーナーを担当して、交渉で高額商品を買ってもらえた時は嬉しかった! そういった接客の駆け引きも楽しかったんです。当時は人見知りもなくて、めちゃめちゃ冴えていた気がしますね(笑)。上司にも褒めてもらいました。

――認められたという経験は大きなパワーになりますよね。では、バイトを通して学んだことはありますか?

楽しいこと以外にも、教えられたことはたくさんありました。地元での話に戻りますが、中華店の後に、ファストショップで働いた時の店長に“大人にならないといけない瞬間がある”と言われたのが印象に残っています。まだ16〜17歳くらいの頃で考え方も子どもだったので、自分が悪いと思えないと謝れなくて。注意されても、“自分は悪くない!”っていう態度が出ていたんでしょうね。

その言葉を噛み砕くには時間がかかったので、すぐには理解できなかったんですが、今思い返せばすごくありがたい言葉だったと思います。人から言われた言葉を受け止める力や、視野を広く持つことを学べたと思います。

 

バイトを通して好きなものが見つかる可能性は大きい

花村想太 インタビュー タウンワーク townwork――経験値が自然と上がっていくと。

そうですね。僕は、音楽がやりたい一心でここまできたんですけど、バイトをしたことで、礼儀や多方向からの物の見方を学んだと思います。でも、もし色々なバイトをして、途中でもっと好きなものが見つかっていたら、それを選ぶのも間違いではないと思うんです。これから夢を探す人は色々なジャンルの仕事を経験してみるといいと思います。

――最後に、新しいことを始める方たちに向けてメッセージをお願いします。

今回のソロプロジェクトを始める時も、最初は上手く出来なかった時の自分を知るのが怖くて、僕もなかなか踏み出せませんでした。でも、それ以上に自分の好奇心が勝ったら動き出せると思うんです。まずはやってみる好奇心を持って一歩踏み出してもらえたらと思います!

 

■Profile
花村想太 (はなむら そうた)

1990年8月15日生まれ。兵庫県出身。A型。
5人組ダンスボーカルグループDa-iCE(ダイス)のボーカルとして活動中。 男性では珍しい4オクターブ高音ボイスを持ち、その特徴的なボーカルで人々を魅了する。舞台出演でも高い評価を得ており、主演舞台『駆けはやぶさ ひと大和』、『PHANTOM WORDS』ではテーマソングの歌唱と作詞も手掛ける。

1月22日には、構想2年をかけたソロでのバンドプロジェクト・Natural Lagが始動。デビュー作となる『ナチュラルストーリー』では、全曲の作詞作曲を担当した意欲作でデビュー!

◆花村想太 OFFICIAL Twitter:@Da_iCE_SOTA
◆Da-iCE OFFCIAL SITE:https://da-ice.jp/

企画・編集:ぽっくんワールド企画 撮影:河井彩美 取材・文:原 千夏

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