【2022年春】大学生におすすめのパソコンの選び方。 家電芸人に聞いてみた
オンライン授業やレポート、課題の提出など、大学生生活にパソコンは欠かせません。大学生が初めてパソコンを買うとき、どのように選べば失敗しないのでしょうか。簡単に選べる方法やおすすめを家電芸人・iPhone芸人のかじがや卓哉さんに解説してもらいました。
大学生のパソコン選びで大切なこと
パソコン選びでいちばん大切なのはメーカー名やブランド名ではなくスペックで選ぶことです。大学生が授業で使うのは、ZOOMなどを使ったオンライン授業、Wordやパワーポイントを使ってのレポート執筆や作成、Excel使って表計算や図版の作成、メールやインターネットなどなので、家電量販店で販売されているノートパソコンや、Dellやhp、マウスコンピューターなどメーカーの直販サイトで販売されているパソコンであれば、スペック的に十分なものがほとんどです。メーカー直販サイトであれば10万円を切るパソコンを購入することもできます。
「パソコンは同じ性能でも価格に大きな違いがある商品です。もちろん高価格ほど性能もよくなる傾向にありますが、必ずしも高価格のパソコンが高性能とは限りません。だからこそ、わからないまま買うのではなく、必要なスペックを抑えて買うことが大切です。ポイントは(1)CPU、(2)メモリ、(3)ストレージの3つが自分の用途に合うかを判断するのがおすすめです。そのあと、重さや画面サイズ、サポート体制と価格とのバランスを見ながら選ぶと良いでしょう」(かじがやさん)。
大学生のパソコンに必要なスペック
CPU
「CPUはパソコンでもっとも大事な性能です。メモリやストレージは交換・外付けが可能ですが、CPUは一度、選んでしまうと基本的に変更できません。だから初めが肝心です。ZOOMなどのオンライン会議ツールを使う場合、動画処理がスムーズなintelのCorei5以上だと安心です」(かじがやさん)。
メモリ
「メモリはストレージと混同している人も多いのですが、メモリは、一時的に作業をするために必要な作業台のことです。作業台なので大きければ大きいほど便利ですが、あまり台が大き過ぎても使いきれないですよね。大学生であれば、8GBあれば十分でしょう。モデルによっては増設不可なので事前に確認しましょう」(かじがやさん)。
ストレージ
「ストレージはデータを保存できる容量です。メモリと同じように大きいほどよいですが、その分高額になります。大学生であれば256GB、余裕がほしい人は 512GBを選べばよいでしょう。ストレージについては、あとから外付けのHDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)を買って容量を増やすこともできます」(かじがやさん)。
OS
「OSはパソコンを動かす土台のソフトウェアです。Windows、mac OS、Chrome OSの3つが知られていますが、大学生であればWindows10または11がよいでしょう。Windowsは10であっても、今後4〜5年はサポート期間が続くと思うので、大学生活で困ることは少ないないはずです。長く使う、社会人になっても使いたい人であればWindows11を選んだおいたほうがよいでしょう」(かじがやさん)。
ディスプレイ(液晶画面サイズ)
「ディスプレイが大きいほど作業がしやすくなりますが、大きさと重さが増えてしまうため持ち運びは大変になります。大学へ持っていくなら12.0~13.3インチがおすすめです。13インチあれば見やすさも問題ないですし、A4サイズが入るバッグにも収まります」(かじがやさん)。
重量
「軽さを重視すると、液晶ディスプレイが小さくなって作業がしにくくなりますし、バッテリー駆動時間も短くなる傾向にあります。重さの感じ方は人によって異なりますが、持ち運ぶのであれば1kg程度、重くても1.5kg以下を選ぶのがおすすめです」(かじがやさん)。
バッテリー駆動時間
「バッテリーは基本的に重量と比例します。軽くなるほどバッテリーの作動時間が短くなるので、重量とのバランスを考えて選ぶのがいいでしょう。電源ケーブルを持ち歩かないなら最大動作動間が8時間前後のものがおすすめです」(かじがやさん)。
Microsoft Office
「WordやExcel、PowerPointなどのアプリが使えるMicrosoft Officeを使う場合は、搭載済みのパソコンを買うか、パソコンを買ったあとで月額制の365(Microsoft 365®)を利用するか、製品版を購入してインストールするかになります。大学生で初めてパソコンを買うのであれば、搭載済みモデルが無難です。搭載していないモデルと比べると、およそ+2万円程度高くなるようです。ただ、月額制だと大学4年間で5万円くらいかかるので、卒業まで使うのであれば搭載モデルを購入したほうがトクですよね」(かじがやさん)。
※大学によっては学部単位で無償のOffice 365を契約していることもあるので、そうした大学であれば、搭載していないモデルを購入し、入学後にアカウントを取得してOfficeを使う方法もあります。
SurfaceやChrome bookはおすすめ?
「Surfaceはスペックと価格のバランスを考えると、やや高めな印象です。ただデザイン性や重量が軽いなどのメリットもあるので、予算やデザインの好みが合えば、検討してもいいと思います。
Chrome bookはOSがChrome OS になっており、Windowsとは異なります。パソコンの操作に慣れていて、自分がパソコンで何がしたいのか、それに必要なスペックがどれくらいかを分かっている人の選択肢になるパソコンです。大学生で初めてパソコンを買う人には避けたほうがいいかもしれません」(かじがやさん)。
MacbookやゲーミングPCは?
「Apple社のMacBook(M1モデル)やゲーミングPCは性能の高いハイスペックなパソコンです。動画編集や3Dゲームを快適に行なうためには必要な性能がありますが、通常の大学の授業でそこまでの性能は必要ありませんし、価格も高額です。ただし建築系や美術系、アート系など、動画や3Dを扱う学科の学生や、授業以外のプライベートで動画編集やゲームがしたいという人は選択肢に入れてもいいと思います」(かじがやさん)。
かじがや卓哉さん
「iPhone芸人」「家電芸人」と呼ばれる芸人の中でも屈指のガジェット知識を誇るピン芸人。家電製品総合アドバイザー、税理士資格保有。最新著書に「iPhone芸人かじがや卓哉のスゴいiPhone 13 超絶便利なテクニック133 13/mini/Pro/Pro Max/12/SE第2世代/11/XS/XR/X対応」(インプレス刊)など。
Twitterアカウント:@kajigayatakuya
YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/c/kajigaya
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取材・文:嘉屋恭子 撮影:八木虎造