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2023年10月31日

YouTuber・ナオキマンさんインタビュー「“真実”は一つじゃない。だからこそ、あらゆる情報を調べ尽くしたい」

Naokimanshow Youtuber インタビュー タウンワークマガジン townwork登録者数190万人のYouTubeチャンネル『Naokiman Show』を運営するNaokiman(ナオキマン)さん。動画ではミステリーやスピリチュアル、精神世界、宇宙、陰謀、都市伝説、さらには社会情勢や世界経済にいたるまで、多種多様なテーマを取り扱い、膨大なリサーチに裏打ちされた深い考察が人気を集めています。

SNSを中心に、あまりにも情報が溢れすぎている現代。ともすれば情報収集が受動的になり、情報を精査すること、自分の頭で考えること放棄してしまいがちです。今回はNaokimanさんに、主体的に情報を取得し、脳内で噛み砕くことの重要性について聞きました。

 

不安な人ほど「白黒」をつけたがる?

Naokimanshow Youtuber インタビュー タウンワークマガジン townwork――ナオキマンさんの動画は考察の深さだけでなく、扱うジャンルの幅がとても広いことに驚かされます。超常現象や宇宙の話、都市伝説や陰謀論、さらには社会情勢や経済の話まで多岐に渡っていますが、どうやってリサーチしているのでしょうか?

取り扱うテーマを決めたら、関連するWebサイトは可能な限りチェックしますね。テーマに関する情報が100個あるとしたら、とりあえず100全てをインプットするんです。ものによっては情報が乱立しすぎていて全てにあたれない場合もありますが、たとえば「地球平面説」の都市伝説であれば、日本語で書かれたサイトは20くらい。そのうち15サイトくらいをチェックすると重複する内容も増えてきて、そのテーマの傾向や一般的に語られている情報がどんなものか認識できます。

それに加えて、関連書籍にも目を通します。ネットでは語られないことが書かれていたりもするので、Amazonで見つかる限りの本を買って読んでいますね。それと、可能であればそのジャンルに詳しい人にも話を聞きたい。

――とてつもない労力ですね。

だから、最近は一つの動画をつくるのに時間がかかってしょうがない。とはいえ、都市伝説系であればまだラクなほうで、さらに大変なのは社会情勢や事件といった、さまざまな意見や見解が入り混じるテーマを取り扱うとき。テーマによっては日本のメディアと海外のメディアとで、真逆のことを発信しているケースがあります。国によって「真実」がまったく違うわけですよね。ですから、社会情勢のようなテーマを扱う場合は、海外からの発信も含めてなるべく幅広い情報と照らし合わせるようにしています。

Naokimanshow Youtuber インタビュー タウンワークマガジン townwork――テーマによっては「正解」がなく、言及の仕方が難しい場合もありますよね。

そうですね。特に、過去の事象については僕もその時代を生きていたわけではありませんから、本当のところは分かりません。ただ、僕は別に「白黒」をハッキリつけたいわけではないんです。真実は分からないけど、ある限りの情報をまとめた結果、僕はこういうことだったんじゃないかと思う。そのうえで「みんなはどう思いますか?」と、必ず視聴者自身に考えてもらうスタンスをとっています。80億人いれば80億通りの見解があるのに、白黒つけようとするのは不可能だと思います。

――確かに今の世の中は「白黒つけたがる風潮」があるように思います。

少しきつい言い方かもしれませんが、白黒つけたがるのは「不安な人」なんじゃないかと思います。未知なものを恐れるあまり、自分にとっての正解を早めに欲しがるのではないかと。

これまでの社会って「どの大学を出て、どの大学に入れば、これくらいの人生が送れる」みたいな「正解」がある程度は分かっていたじゃないですか。社会から提示された正解を生きることで、満足度の高い人生が送れた時代なら、それでよかったのだと思います。

でも、残念ながら今はそうではないですよね。未来が予測しづらくなり、社会が答えを与えてくれなくなった。だから僕が今の若い子によく言うのは「社会が与えた意味を生きるのではなく、自分が物事に意味を与えて生きよう」と。そうすれば、自分だけの答えを出せるはずですから。

 

陰謀論を信じやすい人の特徴とは?

Naokimanshow Youtuber インタビュー タウンワークマガジン townwork――社会問題について調べようとすると、最近は「陰謀論」やフェイクニュースなど、疑わしい情報や明らかな誤情報に出くわすことがあります。ナオキマンさんの場合、エンタメとして陰謀論を紹介することはあっても、こと社会情勢や時事問題を扱う際は、眉唾な情報を意識的に排除しているようにお見受けするのですが。

そこは意識しています。陰謀論のような話を不特定多数が見るYouTubeの動画で紹介してしまうと、信じる人もたくさん出てくるだろうし、それによる弊害もあると思うんです。陰謀論って、人を扇動しやすいですからね。僕が冗談で言ったことまで、すぐ信じてしまう人がいるので本当に危険だと思います。

だから、社会情勢にまつわる陰謀論を紹介するにしても、オンラインサロンのような閉じたコミュニティに限定しています。陰謀論を一つの情報として受け止めて、自分の頭で考えられるリテラシーを持った相手じゃないと、怖くて話せないなと。

Naokimanshow Youtuber インタビュー タウンワークマガジン townwork――実際、最近は陰謀論にハマってしまう人が増えているとも言われています。

陰謀論そのものは悪くないんですよ。それも一つの説であり、考え方ですから。ただ、それを受け取る一人ひとりが、どう考えるかという問題であって。陰謀論に限らず、たとえば「新聞やテレビで報じられていることは100%正しい!」と報道した内容そのまま受け取るだけしかしないのは、それはそれで危うい気がしませんか?そういう人って結局、どんな情報も受動的な受け取り方しかできないんですよね。

――どんな情報も鵜呑みにせず、まずは自分の頭で考えてみることが大事だと。

そうですね。ただ、そういう意味では、最近は若い世代を中心に自分の頭で考えられる人が本当に増えていると感じます。新聞やテレビの情報を斜めから見たり、自分軸で物事を考えたりできる若者が多くなっていますよね。だからこそ陰謀論が流行っているとも言えますが……。

それこそ自分の将来に関しても、昔は正解とされるモデルケースが限定されていたけど、今は一人ひとりが自分なりの正解を見つける時代に変わってきている。

――その変化の理由は何だと思いますか?

生まれた瞬間からインターネットやSNSがある環境の影響は、やはり大きいですよね。世界中の情報や多様な生き方、考え方をスマホ一つで瞬時に手に入れられる。だから、昔のように凝り固まった価値観に縛られず、自由な発想を養えるのだと思います。

 

口癖は「情報源どこですか?」。まずは自分で調べてみる

――とはいえ、SNSだけで情報収集をしていると、自分のタイムライン上の事象や意見、考え方が世界の全てであるかのように信じ込んでしまうリスクもあると思います。ナオキマンさんはSNSで情報を取る際に、心がけていることはありますか?

SNSに限らず、ネットの噂話であれ誰かから聞いた話であれ、自分で一次情報にあたるなどして出所を調べるようにしています。対談なんかだと、たまに相手がぶっ飛んだことを言ってきたりするわけですよ。その時は「それ、情報源どこですか?」って必ず聞いてしまいますね。

SNSは特に、フェイクが多いじゃないですか。だから、自分で調べるというワンクッションを置くだけでも、だいぶ精査できると思いますよ。

――SNSは自分がフォローした人だけでタイムラインが構成されているため、余計に無条件で信じてしまうのかもしれません。

どうでもいい情報だったり、自分や誰かに害を与えないのであれば、べつに信じてもいいと思います。この世の全ての情報を疑って、一つひとつ調べるのは大変ですからね。ただ、誰かの偏った意見を盲信してしまうことや、誤った情報を他人に届けてしまうのが怖いのであって。

ですから、一つの基準として「自分が好きなことや興味のある分野」、また「誰かに共有したい話」については、まず自分でも調べてみるといいですね。たとえば「1万円の特別な水」の情報がSNSで回ってきたときに「へー」って思うのはべつに構わないんだけど、それを自分が買って飲むとか、誰かに話したりするのであれば、徹底的に調べるべきだと思います。

Naokimanshow Youtuber インタビュー タウンワークマガジン townwork――ちなみに、ナオキマンさんはそうした疑わしい情報に接した場合、どのように真偽を確かめているのでしょうか?

先ほどもお話しした通り、いくら調べても「正解」や「白黒」をハッキリさせることは難しいです。ただ、それでもなるべく多様な情報や意見、見解に目を通してから考えるようにしています。

たとえば、ニュース一つとっても、報道番組も編集された情報なので10ある真実のうち1や2しか伝えていない場合があります。それだけを見ていると、ものの見方が偏ってしまいますよね。ですから、僕の場合はアメリカやイギリス、インドなど、なるべく色々な国のニュースに触れるようにしていて。そうすると、やはり日本の番組とは全く違う論点で解説していたり、真逆の真実を伝えていたりするんです。英語ができるだけでも、かなり視野は広がると思いますよ。

 

自分だけの「役割」をどうにか見つけてほしい

Naokimanshow Youtuber インタビュー タウンワークマガジン townwork――今の10代、20代は多様かつ膨大な情報に触れすぎていて、時に何を信じればいいか分からなくなったり、自分の道を見失ってしまったりすることもあると思います。そうした若者に向けて、ナオキマンさんから伝えたいことはありますか?

どんな情報も結局のところ、それをどう使うか、どんなふうに解釈するか、そして、自分の人生にどう生かすかはその人次第です。まずはそのことを自覚し、自分の軸をしっかり定めて生きてほしいと思いますね。

それは、どんな情報を選び取るかということだけに限りません。自分の個性や能力など、何でもいいから「確固たる何か」を見つけて、人生の軸にしてほしい。自分には何もないと思わずに、どうにか見つけてほしいんです。たとえば、人間の体はそれぞれの部位に役割があって、耳は音を聞くことはできてもペットボトルのキャップを開けることはできませんよね。それと同じで、誰にだって自分にしかできない役割が、きっとあるはずですから。

各々が自分の可能性に気づきそれを発揮し始めれば、社会は物理的にも精神的にも、もっと豊かになるんじゃないかと思います。

 

■Profile
Naokimanshow

Youtuber・作家
ミステリーやスピリチュアル、精神世界、宇宙、陰謀、都市伝説、社会情勢、世界経済などを扱うYouTubeチャンネル『Naokiman Show』を運営。登録者数190万人を突破。作家としても活動し、著書に「ナオキマンのヤバい世界の秘密」「BASHAR×Naokiman Show 望む未来へ舵を切れ!」「ナオキマンのヤバい日本の秘密」「ナオキマンのヤバい人類支配の秘密」がある。

◆Youtube:https://www.youtube.com/channel/UC4lN5sizuJraSHqy99xTy6Q
◆X(旧Twitter):@naokimanshow
◆Instagram:@naokimanshow

取材・文/榎並紀行 撮影/松倉広治

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