クチコミに惑わされてない？ エアコンの節約術、ウソホント8連発！

暑〜い夏もそろそろ本番！　エアコンは快適だけど、使いすぎると電気代が大幅アップ。

気になって「エアコンの節約法」なんてクチコミも検索してしまうけれど、ぶっちゃけどのくらい電気代の削減効果があるの？　噂のアレは本当に節約になるの？　節約の専門家に聞き、検証してみました！

ウワサ1／エアコンのON/OFFを繰り返すのは節約の意味がない
→◎ホント　設定温度高めで、風量自動運転がトク！

「エアコンがもっとも電力を消費するのは、スイッチを入れて設定した温度まで室温を冷やすとき。設定温度まで空気が冷えたら、あまり電力は使っていないんです。

だから節約と思ってスイッチを切っても、すぐに室温があがってしまえば、また電気を使うことになり、逆効果。ちなみに、設定温度を1度高くすると10％節電になるといわれています。

ひとり暮らしのワンルームなら、室内の設定温度は27〜28度と高め、風量は自動運転がおトクになることが多いようです」

ウワサ2／外出するときも数時間ならエアコンONのままが良い
→△　ビミョー　部屋の断熱性能とエアコンの機種による

「住まいとエアコンによります。たとえば、窓も大きくなく、断熱性のしっかりした住まいなら使う電力も少量で済むため、エアコンつけっぱなしのほうが省エネ＆節約に。

でも、たとえば20年前などの古い機種で、きつい日ざしが入り込むような住まいだと、エアコンが常にフル稼働になるので節約になりません。

まずは自宅の状況、エアコンの機種を確かめて」

ウワサ3／夜、寝る前にタイマー設定にするくらいなら朝までONのままが良い
→◎ホント　部屋を閉めきって眠るなら、朝までエアコンをつける

「エアコンをかけて眠るときって、窓を閉め切っていますよね。するとタイマーが切れたあとに蒸し風呂状態になり、夜中に起きて、もう一度スイッチを入れていませんか？

ここでエアコンを再稼働させると、また室温を下げるときに電気を使ってしまい、無駄遣いになっていることも。エアコンを使うなら朝までつけっぱなしのほうが、節電になります」

ウワサ4／ドライより冷房のほうが電気代が安い
→◎ホント　夏の暑い時期は冷房のほうが電気代がかからない

「ドライ運転は、気温が低くて湿度を下げるときに使う機能です。

夏のように温度が高いときにドライ運転を使うと冷房より電気料金が高くなることもあるので、あまりオススメしません。

梅雨時や冬の室内干しのときに活用するとよいでしょう」

ウワサ5／室外機のまわりを日陰にするのがいいらしい
→◎ホント　室外機は直射日光が当たらないようにし、モノを置かない

「エアコンは室内機と家の外に置いてある室外機で1セットになっています。この室外機は直射日光にあてないようにするのが、節電のポイントです。

建物の構造上、日陰に置くのが難しければ、ひさしがついたエアコン室外機ガードを使うのもいいですよ。あわせて通風口の前にモノを置いたり雑草が生えたりしていませんか？

熱を排出する吹き出し口はふさがないようにしましょう」

ウワサ6／室内機はこまめに掃除すると節約効果大
→◎ホント　エアコンは2週間に1度、掃除機でホコリをとろう

「エアコンは使っていると、内部にほこりがたまるだけでなく、結露ができてしまい、とてもカビが生えやすい環境になっているんです。

カビが生えると健康にも害があるほか、余分に電力を消費してしまいます。エアコンは毎日、使い終わる5分くらい前に送風にして、結露ができないようにするといいですよ。

また、2週間に1度はフィルターを外し、掃除機でほこりを吸い取ってあげて。汚れが気になるようなら取説に従って手洗いしてもGOOD！」

ウワサ7／扇風機の併用、窓チョイ開けも効果的
→△ビミョー　扇風機は置く場所を工夫。窓は開けないで！

「扇風機と冷房の併用は多くの人が実践している節約ワザで、やっぱり効果的。まっすぐの風を起こすサーキュレーターを使っている人もいるかもしれません。

個人的にも、32度くらいまでなら扇風機でのりきっています。扇風機は、冷房の吹き出し口の対角線上に置くと、空気がよく撹拌されます。

ただ、窓のチョイ開けはNG。エアコンを使うときは、あくまでも窓を閉め切り、冷気が逃げないようにして使いましょう」

ウワサ8／よしずやすだれ、アナログでも節約効果大？
→◎ホント　窓の日除けをすると5%も消費電力が違うというデータも

「すごく原始的ですが、すだれやよしずで日光を遮り、室内の温度があがらないようにするのは節約にも効果大。窓の日除けをするのとしないのでは5％も消費電力が違ってくるというデータもあるほど。

ホームセンターや最近では100円均一ショップでも扱っていることもあるので、賢く使ってみてください」

 
※この記事は2015年7月22日にタウンワークマガジンに掲載されたものです。

取材・文：嘉屋恭子