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2016年08月24日

全国から人が訪れるちょっと変わった書店の本ソムリエ・清水克衛さんがオススメ! 大学時代に読んでおきたい5冊

本ソムリエがオススメする、大学時代に読んでおきたい本_01

厳しい暑さが続く今年の夏。外に出て汗だくになるより、涼しい室内で本を読んで過ごしてみるのはどうでしょう?

そこで、本のソムリエとして全国にファンを持つ清水克衛さんに、学生時代に誰もが一度は通るであろう「将来に迷った時」「人間関係に悩んだ時」「自分に自信がなくなった時」「夢や目標を叶えるために動きたい時」「恋愛事情に行き詰まった時」のお悩み別「大学時代に読んでおくべき5冊」を紹介してもらいました。

 

本のソムリエ、清水克衛さんって?

本ソムリエがオススメする、大学時代に読んでおきたい本_02
東京の端っこ、江戸川区で「読書のすすめ」というちょっと変わった書店を営む清水さん。

本ソムリエがオススメする、大学時代に読んでおきたい本_03
いわゆるベストセラーではなく「本当に読んでほしい本」が手書きのPOPと共に置かれています。

本のソムリエでもある清水さんに本をすすめてもらうために全国から多くのお客さんが訪れるのだとか。清水さんが紹介した本はベストセラーになったり、映画化されるなど出版業界でも話題になるほどなんです!

 

1.迷いがないと人生はドラマにならない!

将来に迷った時におすすめの本
『スタンド・バイ・ユー』 岡根芳樹 著
 

スタンド・バイ・ユー
・簡単なストーリー
著書の岡根氏が携帯電話もインターネットもない時代に便利屋を開業。様々な依頼に取り組む姿をおもしろおかしく描いた実話。

・清水さんおすすめポイント
「著書の岡根さんは、コネもスキルもない中で『何もないということは、逆に何でもできることだ』と考えて便利屋を起業します。この姿勢は、今、迷っている人を後押ししてくれるはず。

開業後は難しい依頼に困難の連続ですが、岡根さんはそれをプラスに捉えて進んでいく。人生はドラマであり、苦難や困難がないとドラマにならないと言うんです。この実話を読めば、迷いが生まれたときは「よし、迷いがきたぞ!ドラマが始まる」と前向きに考えられるのではないでしょうか」

 

2.人間関係を築くことの基本や大切なことを教えてくれる

人間関係に悩んでいる時におすすめの本
『仙台四郎の物語 福の神になった少年』 丘修三 著
 

仙台四郎の物語 福の神になった少年
・簡単なストーリー
明治時代に実在した人物、仙台四郎は立ち寄る店が商売繁盛するため「福の神」と呼ばれるようになる。四郎が福の神と呼ばれるようになった理由を彼の半生ととともに描く。

・清水さんおすすめポイント
「四郎は知的障害を持っているため、バカにする人と優しくする人がいるのですが、四郎は誰に対しても同じ態度と笑顔で接します

でもこれは、人と関わるうえで一番大切なことだと思います。人間関係で悩むときはベクトルが常に“私”に向いているから悩みが大きくなってしまいがち。四郎の生き方を見ていると、自分のことばかり考えているよりも、もっと大切なことがあると気付き、人間関係の根本に立ち戻ることができるはずです」

 

3.自信のなさは自分が作り上げていることに気付くはず

自分に自信がなくなったときにおすすめの本
『ヤッさん』 原宏一 著
 

ヤッさん
・簡単なストーリー
田舎から上京したタカオは会社を辞めてホームレスになる。すると先輩ホームレスの“ヤッさん”と出会い弟子入りすることに。豪快な性格のヤッさんが様々な事件を解決し、弟子のタカオ自身も成長していく。

・清水さんおすすめポイント
「ホームレスのヤッさんがとにかく気持ちがいいほど豪快な人物。自信をなくしたり、迷ったりしている人たちによく言うのが『そんなありきたりの身の上バナシはするんじゃねぇ!』という言葉。そう言われると、今まで自信がなかったことや不安だったことも“ありきたり”のことに思えてくるはず。

また、ストーリー性のおもしろさも魅力なので、一度読み始めたら止まらなくなること間違いなしです!」

 

4.「自ら動くことは楽しいこと」。そう素直に思える物語

夢や目標を叶えるために動きたい時におすすめの本
『「また、必ず会おうと」と誰もが言った。』 喜多川泰 著
 

「また、必ず会おうと」と誰もが言った。
・簡単なストーリー
熊本に住む高校生の和也はひょんなことからついたウソが原因で、ひとりで東京に来るが、帰りの飛行機に乗り遅れてしまい所持金もほぼナシ。途方に暮れる和也に、空港で出会ったおばさんが自力で熊本に帰る方法を教えてくれ、和也は実践することになる。

・清水さんおすすめポイント
「お金のない高校生が熊本まで自力で帰るとなると、車に乗せてもらったり、家に泊まらせてもらったりなど、必ず誰かに助けてもらわないといけない。助けてもらうために主人公が自発的に動き、どんどん成長していく物語です。

つまり、自分で動かないと縁も生まれないし、物語も始まらないということが分かるはず。読み終わった頃には夢や目標を叶えるには自分から動かないと!と自然に思えるのではないでしょうか」

 

5.恋愛は要求する“くれない族”になるな! 相手を喜ばすことが恋愛成就の近道

恋愛事情に行き詰まった時におすすめの本
『まず、人を喜ばせてみよう』 清水克衛 著
 

まず、人を喜ばせてみよう
・簡単なストーリー
多くの著書を出している清水さんが「人生がよくなる30のヒント」を書いた一冊。

・清水さんおすすめポイント
「手前味噌で恐縮ですが、拙著をおすすめできればと(笑)。この本は僕が店を経営する中で一番大切にしている“人を喜ばせる商売をする”という『あきんど感覚』について書いています。商売と恋愛はとても似ていて、素敵なお店に人が集まりお金を落としていくように、素敵な人には異性が集まり恋愛がうまくいくはず。

恋愛に悩んでいる人は『連絡をしてくれない』など相手にばかり要求する“くれない族”が多いのでは。要求する前に、まずは相手を喜ばせようと自分から動いてみてはどうでしょうか。恋愛も商売も見返りを期待せずに、まずは動いてみること。そんなヒントを書いた一冊です」

 

おまけ

清水さんに読書の楽しさを教えてくれた一冊
『生くる』 執行草舟 著
 

生くる
・簡単なストーリー
実業家、著述家、歌人の顔をもつ著者が現代社会における人間の生き方に対して疑問を投げかけ、古来から持つ日本人の心や志を説く一冊。

・清水さんおすすめポイント
「6年前に読んだ本ですが、最初に読んだときに“とにかくびっくりした”一冊です。人間の生き方についた本は多くありますが、この本にはいままでに考えたこともなかった思想や考え方が詰まっています。その考え方は思いもつかないけれど、とても普遍的なこと。だからこそ頭と胸に染み入るのだと思います」

 

清水さんが教える「本を読む楽しさ」とは

本ソムリエがオススメする、大学時代に読んでおきたい本_04
「読書には『縦糸の読書』『横糸の読書』があります。縦糸の読書とは時代が変わっても変わることのない事実や人の在り方などを書いている本。横糸の読書とは時代の流行などにのっている本です。

私がおすすめしたいのは縦糸の読書。学生のみなさんも日々、いろいろなことで悩んでいると思いますが、時代を超えても変わらないことを知ることは悩みへの解決のヒントになることが多々あるはず。悩みが多い人は視野が狭いから悩むことが増えてしまいがち。縦糸の読書で視野を広げれば、自分では思いつかなかったような答えが見つかるかもしれません。

 

まとめ

本ソムリエがオススメする、大学時代に読んでおきたい本_05
読んでみたい本はありましたか? 読書はネットでは得られない知識や視野の広がりを教えてくれるもの。いつもより時間のある夏休みに読書の魅力を再確認してみてはどうでしょうか。

本ソムリエがオススメする、大学時代に読んでおきたい本_06
本ソムリエがオススメする、大学時代に読んでおきたい本_07

■プロフィール
清水克衛 「読書のすすめ」主宰
清水さんブログ:http://ameblo.jp/dokusume/

取材・文 中屋麻依子
撮影 樋木雅美

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