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2020年04月22日

「めんどくさいに勝つ方法はありますか?」→ 即できる対処法を精神科医に聞いてみた


4月は政府からの外出自粛要請により、休校となっている大学も多いですよね。課題などやるべきことはあるのに、ダラダラしてしまい、なにをするのもめんどくさい…そんな毎日を脱すべく、めんどくさがり屋さんの「めんどくさい」の原因と即できる対処法、生活習慣の変え方まで精神科医の樺沢紫苑先生に聞いてきました!

めんどくさいのは「イヤイヤやる」から!

こんにちは。布団は友達!ライターの宇野です。朝起きるのが苦手なめんどくさがりが、樺沢先生にお話を伺ってきました。

宇野:
どうして人は「めんどくさい」と感じてしまうのでしょうか。

樺沢先生:
いろんな考えがありますが、楽しいことは自発的にやりますよね。ところが、人は「やらなきゃダメ」と強制されることに関してはやる気が出ず面倒に感じてしまうんです。イヤイヤやることになるし、後回しにするから余計気が重くなる。人は嫌なことに対してストレスホルモンが出るので、集中力や記憶力が下がってしまいます。日本人、学生は特にこの負のサイクルにはまりやすい人が多いように思います。

宇野:
後回しにしてレポートの締め切りに間に合わなかったことがあります……。

樺沢先生:
大切なのは、自分から、自発的に行うことです。アイディアを盛り込んだり、自分で問題点や苦手なところを発見したりする。やれと言われたことでも自分で工夫したり計画してやると、やる気のもとであるドーパミンが出て、楽しく感じるようになってきます。反応速度が上がって、仕事もできるようになる。就活にも有利な能力ですし、一生役に立つスキルですよ。

今すぐできる!めんどくさいに勝つための対処法4

めんどくさいと思う心に打ち勝ちたい!今すぐできる方法を樺沢先生に伺いました。

用意して目の前に置いてみたToDoリスト。タスクを細かく書くことで、たくさんマルをつけられる!達成感があります。メール返信や買うものなど、「うっかり」を防げるのも便利。

その①:すぐ始める

まずは0を0.1にする。とにかく、始めましょう!脳には興奮すると集中できる箇所「側坐核」(そくざかく)があり、30分ほどで動き始めます。最初の5分は教科書を読む(眺めるでもOK!)、英単語のおさらいなど、簡単なことでウォームアップしましょう。徐々にエンジンが上がっていきますよ。また、脳のエンジンがかかったら、その後すぐに苦手なものに取り組むのも大切!脳のパフォーマンスが良いときに最も苦手なことを終わらせるのがおすすめです。

その②:声に出して宣言する

そうは言っても手をつけるまでが大変なんですよね……。そんなときは「勉強を始めます」「やる気があります」などと、声に出してみましょう!人間は口に出したことと、現実が違うと違和感を覚えるので、行動して現実を変えようと試みるのだとか。心理学では「認知的不協和」と呼ばれています。頭の中では効果がないので、声に出して言うのが重要です!

その③:To Doリストと目標を作る

今日一日のやるべきこと、目標をToDoリストにして書き出しましょう。漠然とした予定ではなく、具体的に書くのがポイント。1時間の勉強目標を立てる場合も、15分刻みでやることを細分化するのが成功のコツです。全て達成できなくても、1時間で2~3個はできるもの。達成感が得られますよ!

その④:「報告」する場所を作る

小学校の頃、友達と夏休みの宿題を協力してやりませんでしたか?「アイツには負けられない!」と思うと普段よりやる気が出ますよね。これは大人も同じ。レポートや試験勉強は良きライバル、仲間と報告しあうとはかどります。SNSで勉強用のアカウントを作るのもおすすめ。感想や記録を「書く」ことで文章力もアップします。勉強後のご褒美を用意するのもやる気が出ますので、うまく活用する
と良いでしょう。

めんどくさいから卒業する、おすすめ生活習慣5

「夜ふかしはダメ」と怒られたので、朝起きてストレッチやラジオ体操をすると頭がすっきり!気分転換として習慣づけるのも良さそうです。

その①:朝日を浴びる

皆さん、朝ちゃんと起きられていますか?寝坊すると、一日ダラダラしてしまいますよね。起きたらまずカーテンを開けて、朝の光を浴びましょう!精神を安定させる脳内物質「セロトニン」が分泌されます。くもりでも雨でも効果がありますよ。
布団の中で起きられない時は「5、4、3、2、1……GO!」と口に出す、メル・ロビンスが提唱する「5秒ルール」も効果があります。こちらも「認知的不協和」を活用した方法。布団の中でゴロゴロしがちな人は試してみてください。

その②:規則正しい生活をする

勉強していて……、友達とやり取りしていて……、夜ふかしってついやってしまいますよね。樺沢先生によると、できるだけ同じスケジュールで生活することが、一番脳のパフォーマンスが上がるそうです。午前中は集中力が最も高まる時間帯、ゴールデンタイム。有効活用したいですよね。先程のセロトニンも午前中に作られるんですって!

その③:軽い運動をする

セロトニンはリズムのある運動をすると分泌されることもわかっています。樺沢先生のおすすめは「朝散歩」。朝の光も浴びられます。外に出られないという人には、ラジオ体操やストレッチなども効果があります。思えば、小学校で朝にラジオ体操をやっていたのは理にかなっていたんですね。

その④:起きたらシャワーを浴びるか顔を洗う

夜はおやすみモード「副交感神経」が優位に働いています。勉強や仕事に集中するためには昼モード「交感神経」優位に切り替えることが重要。起きたらシャワーを浴びるか顔を洗うとさっぱりして、モードが切り替わります。冷水だとよりしゃっきりします。冷水で手を洗うだけでも効果があるそうですよ。
夜は寝る90分以上前にぬるめのお風呂に入るといいですよ。体温がちょうど下がり、上質な睡眠を取れるそうです。
中々寝付けないという方は「寝たいのに寝れない!」の記事も参考にしてみてくださいね。

寝たいのに眠れない! ネットで話題の“すぐ寝落ちできる方法”を大検証してみた! 

その⑤:環境を整える

集中するためには、環境がとても大切です。人間は誘惑に弱いもの。机に置いたスマホが光って、ちょっと見たらいつの間にか時間が経っていた!なんて経験ありませんか?スマホの誘惑に勝つには、遠ざけるのが一番。まずは機内モードに設定。鞄の奥にしまう、台所など別の部屋に置くなど、わざと「めんどくさく」しておきましょう。逆に、問題集や参考書は手に届くところに置くのがすぐ始めるコツです。

大きな目標を小さく刻むことがやる気を上げる秘訣!

めんどくさがらないために大事なのはハードルを上げすぎないことです。目標やToDoリストを書く時、向上心ゆえについ無理な計画を書きがちですよね。でも、大きな目標と同じくらい、達成感も大切なもの。できなくて落ち込まないように、小さく刻んだ目標を立ててみましょう!少しゆるくて大丈夫です。できたことに目を向け、自分を褒めてあげてくださいね。
行動や生活習慣を変えるように心がけ、1ヶ月もすると自分の変化を感じられるそうです。人間の細胞は3ヶ月で入れ替わるので、3ヶ月頑張れば「脱・めんどくさがりな自分」です。
とはいえ、目標やハードルは低めに。やってみようかな、と楽しむことが一番大切ですよ。

■Profile
樺沢紫苑先生

精神科医、作家。SNS、メールマガジン、You Tubeなどで累計40万人以上に情報をアウトプットしている。著書『学びを結果に変えるアウトプット大全』『学び効率が最大化するインプット大全』をはじめ多数を出版している。
Twitter:@kabasawa
■書籍紹介
学びを結果に変えるアウトプット大全
樺沢紫苑(著)

結果を出し続ける人は、インプットよりもアウトプットを重視している。アウトプット力を上げれば説明・アイデア・雑談・交渉など、すべての能力が最大化する…精神科医が贈る、脳科学に裏付けられた、伝え方、書き方、動き方。

取材・文 宇野なおみ

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