オンライン家庭教師バイトとは。どう始める?メリットは?…実際のところを運営会社に聞いてみた
アルバイト募集の中で、目にする機会が増えてきたオンライン家庭教師のアルバイト。対面指導との違いやオンラインならではのメリットとしてどんなものがあるのでしょうか。オンライン家庭教師の運営を行っている『オンラインプロ教師のメガスタ』に、実際の仕事内容や、やりがいなどを聞きました。
木下さん…メガスタ カスタマーサクセス部
Hさん(大学生)…オンライン家庭教師歴3か月
オンライン家庭教師の仕事とは
オンライン家庭教師とは、教える先生が自宅などの遠隔からZOOMなどを使ってマンツーマンで生徒に勉強を教える仕事です。一般的に、授業時間は1回あたり60分~120分、時給は、生徒の家に行って教える対面の家庭教師と同程度のところが多いです。
「メガスタでは生徒さんの自宅に手元を映すカメラを設置し、PCのカメラと合わせて、画面に映します。教師は生徒の表情と問題を解いている手元やノートを見ながら授業を進めていきます。授業時間は対面と同じ80分から100分程度で対面の家庭教師と時給も変わりません」(木下さん)
オンライン家庭教師のメリット
・移動時間がないので時間を有効に使える
・日本全国から合う生徒に出会える
「オンライン家庭教師は、PCとネット環境があればどこでもできます。移動時間がかからないので拘束時間が短いこともメリットですね。また、オンラインでできるため、日本全国で相性や希望の合う教師と生徒を見つけられるのも良いところです。例えば、教師と同じ出身地の生徒を教えるなど、距離の問題がなく、教師と生徒のマッチングを重視することができます」(木下さん)
「移動時間がないので、バイトの前後すぐに別の予定を入れられます。場所も自宅なので、部屋にある教材をすぐに取り出したりでき、教える工夫もしやすいです。生徒の集中力が切れてきたら「今から10分、画面をオフにして休憩しましょう」とメリハリをつけて授業を進められるのもいいところだと思います。対面だと家にお邪魔しているので、お互いひとりで休憩を取るのが難しいので。私は福島県出身なのですが、今教えている中学生も福島県なので、自分が経験した福島県の入試対策が教えられるのも、双方メリットがあると思います」(Hさん)
オンライン家庭教師の始め方、登録から生徒を受け持つまでの流れ
必要なもの・研修内容
・安定したネット環境
「必要なのは、カメラが内蔵されているPCと安定したネット環境です。メガスタでは、PCの使い方やZoomに慣れていない人にも研修制度を設けているので、操作に不安のある人でもできるようになります。研修では、オンライン授業での指導方法や生徒さんや親御さんへのコミュニケーションの取り方なども丁寧に教えています。バイトを始めた後も教え方やテスト対策、コミュニケーションなど、悩みがあればサポートチームがいつでも相談に乗っています」(木下さん)
始め方・登録方法
「メガスタでは、まずオンライン登録会に申し込んでもらい、得意な科目など教えたい内容や、希望の日時を伺っています。ここで伺ったことは、合った生徒さんを探すための参考資料としています」(木下さん)
生徒とのマッチング
「メガスタでは、教師と生徒のマッチングをとても大切にしています。事前に生徒さんのご家庭から、希望科目や授業内容だけでなく、教師の人柄やタイプなどの希望もうかがい、より円滑に授業が進められるようなマッチングを行っています。生徒と教師、双方が“教えてもらいやすい”“教えやすい”と思えるような態勢を整えています」(木下さん)
オンライン家庭教師の大変なところ
「非対面だと『今、本当にわかっているのか?』が、掴みにくいのが大変というイメージがありました。でも、実際に体験してみると、手元と表情のカメラの両方を照らし合わせれば、想像していたより分かります。問題を解く手が止まっているときに、表情を見て、生徒が考えているのか、わからなくて止まっているのかがわかります。ただ、対面の時よりも生徒の表情をしっかり見るのは重要です。授業の進め方は、教材を使って問題を解いてもらい、つまずいている箇所を把握していきます。その上で、課題の箇所を教えたり、時にはテストなど問題を出したりと工夫をしています」(Hさん)
オンライン家庭教師のやりがい
「生徒とコミュニケーションを取るのは楽しいです。最初はお互い緊張していましたが、こちらから勉強以外にも「1週間で楽しいことあった?」「今日は部活だったの?」などと話しかけるようにして、最近では生徒さんから「こんなことがあった!」と話してもらえると、こちらまで楽しくなってきます。この仕事を通じて相手との距離を縮める力が少しはついたかもしれません。
また、授業後に生徒から指導報告書をもらい、授業の結果を確認しています。そこで「わかりやすかった」「先生と一緒に勉強した単元のテストの点数が満点だった」と報告されたときは、教えるやりがいを感じます」(Hさん)
オンラインで指導をうまく進めるコツ
「対面の時よりもできるだけ喜怒哀楽を出すようにしています。生徒から見て、教師の反応がわかりやすいほうが安心すると思うので、褒めるときは「よくできたね!」と少し大げさに声をかけるようにしています。
他には、移動時間がないからといって、時間ギリギリに始めたりはせず、10分ぐらい前からパソコンの前で画面を開くようにしています。背景も生活感が出ないように背後の家具に布をかけるなどして、できるだけシンプルな背景にするように心掛けています」(Hさん)
オンライン家庭教師に向いている人
「家庭教師というと学歴やこれまでの指導経験を気にする方が多いかもしれませんが、メガスタが見ているのは教える側の内面です。生徒や親御さんからの希望で一番多いのは学歴ではなく教師の人柄。明るさ、優しさ、おもしろさなどを重視される傾向が強いです。そのため、指導経験がなくても、人柄やオンライン指導をやりたいという熱意があれば採用します。先程、Hさんも言っていましたが、できるだけ喜怒哀楽がわかるような笑顔が素敵だったり、身振り手振りが大きかったりする方も向いていますね。もちろん、これまで勉強を頑張った経験がある方も生徒さんに教えやすいと思います」(木下さん)
取材・文:中屋麻依子