家庭教師バイトはどんな仕事?仕事内容と評判 きつい&ラクなど体験談あり
大学生が選ぶバイトの中でも人気の家庭教師バイト。直接生徒の家に出向いて、勉強を教えるというのが主な業務内容です。時給がよく、稼げるバイトというイメージが強いですが、家庭教師のバイトってどんな仕事なのでしょうか。今回は実際に家庭教師バイトを経験した人の体験談をもとに、家庭教師バイトについて紹介します。
仕事内容
家庭教師は、生徒の家に訪問し、成績の維持・向上、受験対策での勉強のサポートをする仕事です。1人の生徒につき、週1~2回、90分~120分程度のペースが一般的です。教える科目は、「国語」「算数・数学」「英語」をはじめとする5教科の中から生徒のニーズに合わせ、「宿題の解説」や「苦手科目の指導」「模試の採点や指導」などを行います。塾での集団指導とは違い、生徒とのマンツーマンになるので、担当する生徒に寄り添った教え方が必要になります。最近では、オンライン家庭教師も増えています。
探し方
家庭教師のアルバイトを探す方法は、求人サイトなどで家庭教師センター(家庭教師を紹介する会社)を探して登録、その後紹介してもらうケースが多いです。登録してもすぐに派遣先が決まるとは限らないため、複数の会社に登録できる「家庭教師バイトの一括登録サイト」もあります。
登録の際には、学力試験と面接を行う会社が多いので事前に確認することをおすすめします。教えたい科目や生徒の年齢についても登録の際に伝えるのが一般的です。家庭教師として紹介される前に研修を行っている会社もありますので未経験で心配な人は調べておくのもいいと思います。
その他、大学のアルバイト掲示板に家庭教師の求人が貼り出されていることもあるので、定期的にチェックしてみてください。
時給や待遇
家庭教師の平均時給は首都圏で1,167円(※)となっていますが、地域や生徒の年齢、受験対策の有無などにより幅があります。また、時給は生徒の年齢や受験対策の有無などによって変わります。勤務形態は「週1日・1科目OK」「1日90分~」も多く、スケジュールを組みやすいのが魅力です。
個人で契約する場合は、保護者と直接相談で決めることになり、登録会社の時給より高めになることが比較的多いです。
※アルバイト・パート募集時平均時給調査(2025年3月度)リクルートジョブズリサーチセンター
家庭教師バイトの評判|よかった楽だったこと
やりがいがある
・生徒が苦手だと言っていた単元の問題が理解できるようになり、一人で解けるようになり、テストの結果がよかったときには達成感を得ることができます(22歳/大学4年生/女性)
・担当した生徒が「テストできたよ」「今回の授業でここが分かったよ」などと声をかけてくれた時は、生徒と同じように嬉しかったです(23歳/大学5年生以上/女性)
・私の教えたことによって成績が上がったと喜んでいたり、保護者に感謝されるとやりがいを感じて楽しいです(19歳/大学1年生/女性)
教えていた生徒の成績が上がった、志望校に合格した、など、自分が教えたことに対してはっきりとした成果が出るのがやりがいと答えた人が多かったです。生徒や親御さんが喜ぶ姿を見るのも嬉しさのひとつのよう。また、人に伝えるコツや教えるポイントが学べて今後にも生かせそうという声もありました。
時給が高い
・他のバイトと比べると時給が高く、コストパフォーマンスが良い。毎月シフト提出することもなく曜日と時間帯は固定されているため、プライベートな予定が立てやすいです(21歳/大学3年生/女性)
・移動時間はかかるが勤務時間が短く、時給も高いので効率よく稼げます。短時間で収入を得られるため、学業と両立しやすく無理なく続けることが出来ました(22歳/大学3年生/女性)
家庭教師を経験した学生の多くから、他のバイトに比べて時給が高いというメリットがあげられました。勤務時間に対しての給与がいいため、ラクに稼いでいるという感覚になるという意見もありました。保護者の評価で時給があがるシステムを設けているところもあるようです。
シフトの融通が利きやすい
・自分のペースで働けます。例えば大学の試験が近づいた場合は生徒さんと日程調整をして、振替授業を行います(20歳/大学2年生/男性)
・学校や自分の予定に合わせて自由にシフトを希望することができるため、バイトと学校とプライベートをバランスよく分けることができます(18歳/大学1年生/女性)
・多くの場合、時間帯や日程を柔軟に調整できるため、学業や他の予定と両立しやすいです(21歳/大学3年生/女性)
週に1~2回でもOK、勤務時間も生徒の親御さんと決められる場合があるので都合がつきやすいなど、シフトに融通が利きやすいのも忙しい学生にとっては嬉しいようです。テスト期間など、自分が忙しいときはプライベートを優先しやすいのはありがたいですよね。
仲良くなると楽しい
・生徒と仲良くなり、学校の話や好きなことを話したりするのも楽しいです。勉強を教えるだけではなく、一緒に成長していける感じがしてやりがいがあります(20歳/大学2年生/女性)
・その日学んだことや、学校であったことを楽しそうに話してくれるアイスブレイクが1番印象に残っています(20歳/大学2年生/女性)
・休憩中に学校での出来事や趣味の話をすることで信頼関係が深まり、リラックスした雰囲気で授業を進められるようになります。共通の話題が見つかると会話が弾み、積極的に質問してくれるようになります(20歳/大学2年生/女性)
仲良くなると会話が弾み、今、流行りのことが知れて楽しいなど、生徒との交流も楽しさのひとつです。生徒の自宅に行く場合は、家族ぐるみで仲良くなり良好な関係を築くことができたという人も。
座って仕事ができる
・座ったまま、エアコンのきいた快適な空間で仕事ができるのは体力的にとても楽でした(22歳/大学4年生/女性)
・座って授業ができるので、他のバイトと比べて体力的に楽でした(21歳/大学3年生/女性)
・オンラインの家庭教師バイトは、精神的にも体力的にも楽です。通勤が不要なため移動のストレスがなく、自宅で座って快適に仕事ができます(22歳/大学2年生/男性)
基本的には室内で椅子に座って授業をするため、体力的には楽なようです。また、最近ではオンライン授業も多く、移動時間がなく自宅でバイトができる良さをあげる人も多数。頭は使いますが、その分、体力はあまり使わないという声もあがりました。
生徒だけでなく保護者とも密接に付き合うためコミュニケーション能力が身についた、という意見もありました。小学生と中学生のように学年の違う生徒の掛け持ちは難しさ、教える年代によっても、楽さが異なってくる場合があるので、バイトをしたい人はチェックしておくといいでしょう。
家庭教師バイトの評判|きつい、辛かったこと
時給は良いが稼ぎにくい
・時給は高いけど働く時間が短いため、たくさん稼ぎたい人には向いていないかもしれません(20歳/大学2年生/女性)
・次の授業は授業後に日程を決めるので、回数が減ると収入が減るし、一回の授業が2時間なので3000円しか稼げません(20歳/大学1年生/女性)
・時給で見るとタイムパフォーマンスはとてもいいが、教えるのは2時間のため、移動時間など考えると他のバイト先で4時間働いた方が稼ぐことができます(20歳/大学3年生/男性)
メリットであげられた時給の高さですが、まとまった額にならないという全体給与のデメリットが。家庭教師をはしごするのは難しく、1回で1.5~2時間が主流のため時給が良くても1日の稼ぎは少ないとの声が多数。そのため、他にバイトをかけもちしている人もいるようです。
生徒に合う勉強の教え方を探すのが難しい
・どうやったら教えたら伝わるか、少しでも分かりやすく教えることが難しかったです(22歳/大学4年生/女性)
・オンラインでは生徒の理解度や反応を読み取りにくく、コミュニケーションが難しい場合があります(22歳/大学2年生/男性)
・自分が分かる説明が必ずしも相手に分かりやすいとは限らないため、どのように教えれば理解しやすいか考えながら教えることが難しかったです(18歳/大学1年生/女性)
・授業内容を毎回生徒に合わせて準備しなければならないのがきつい。生徒の理解度や進度に応じて指導方法を工夫する必要があります。また、生徒のやる気を引き出すのも難しいです(21歳/大学3年生/女性)
生徒ひとりひとりに合わせて教え方を工夫する必要があり、「自分が理解しているからこそ、生徒が理解できないとどう伝えればいいかわからない」というもどかしさを感じるよう。みんなバイトをする中で模索していっているようです。
また、成果が出るかは生徒のやる気に左右されるので、モチベーションを引き出すのも大変なようです。
精神的なプレッシャーがきつい
・高い給料をもらっている以上、成果を出さないといけないというプレッシャーがあり、生徒が言う通りにやってくれない時などはストレスです(21歳/大学2年生/女性)
・生徒の成績が下がったり、志望校に合格できなかったときは精神的に辛くなり、きついと感じます(20歳/大学2年生/女性)
目に見えて成果がわかるバイトだからこそ、成果が出ないときのプレッシャーがキツイと思う人もいるようです。特に生徒の保護者からの期待に応えられないときはツライ…という声が。そのプレッシャーに耐えるための高い時給なのかもしれませんね。
勉強が苦手な生徒に教えるのが大変、教えることの難しさや責任感をきついという声が多くみられました。また、比較的、保護者の方と良い関係を築いている声が多いですが、家庭の事情によっては連絡がうまくつかなかったり、生徒の自宅が遠方にあるなどでやりやすさが左右されることもあるようです。
2025年2月 大学生アルバイト調査/N=1577/調査企画リクルート/調査協力マクロミル
※2021年9月14日、2024年3月14日
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。