マッスルバーのバイトとは? 仕事内容、楽しいこと、大変なこと、筋肉のことなどを聞いてきました
筋肉自慢のマッチョなスタッフが接客をしてくれるマッスルバー。一体、どんな仕事なのか、バイトをしたい場合、筋肉はどれぐらいついていないといけないのか。そんな気になる疑問を「マッスルスナック」でバイトをするシュウヘイマッスルさんに聞いてみました。
シュウヘイマッスルさん/バイト歴5年
マッスルバーの仕事内容
お客様を喜ばすマッスルパフォーマンス
マッスルバーの一番の特徴に「パフォーマンス」があります。パフォーマンスとは半裸で筋肉を見せながら音楽に合わせて踊ったり、レモンサワーなどフルーツの生絞りのドリンクを頼まれたお客様に音楽にあわせて目の前でフルーツを絞ったりします。「筋肉」をコンセプトにして、非日常を感じられるパフォーマンスをスタッフ全員でします。
エンタメ度の高い「おもてなし」も仕事のひとつ
マッスルバーでは、チップ制でチェキを撮ったり、“床ドン”をしたり、お姫様抱っこをしたりなど、多種多様なおもてなしメニューを用意しています。これらはお客様からの指名制ですので、常連さんと仲良くしたり、顔を覚えていただけるように積極的なトークをしたりと自分なりの接客スタイルを確立するようにしています。
ドリンク作りや会計など通常業務も
パフォーマンス以外にも、通常のバーと同じでお客様からのオーダーをとったり、会話をしたりなどの接客や、ドリンク作り、会計、店内清掃なども行います。
マッスルバーバイトの楽しいところ、やりがい
バイトしているだけでアドレナリンが出る!
マッスルバーは非日常空間をお客様に提供しています。普段はテレビや動画の中でしか見ないマッチョなスタッフたちと触れ合えるのが売りなので、こちらも常にテンション高くお客様をお迎えしています。だから働いているだけでこちらもアドレナリン全開。お客様が来店されたら「いらっしゃいマッスルー!!」と大声で言いながらお出迎えですからね(笑)。自然にテンションもあがっていきます。
向上心が高まる
体をキレイに見せるために筋トレをはじめ、ムダ毛の処理、清潔感は常に心がけています。他のスタッフも同じく自分磨きを怠っていないので、自分も頑張らないといけないと刺激になりますね。ここで働くとどんどん垢ぬけていくスタッフが多いと思います。
このバイトだからこその出会いがある
珍しいコンセプトのバーなので、さまざまなお客様がいらっしゃるのも楽しいです。LBGTQフレンドリーですので、いろんな考えを持ったお客様から有名人の方など、ここで働いていないと出会えないようなお客様とお話ができるのが魅力ですね。実際に、幅広い層のお客様と話しをすることでトークスキルもあがったと感じています。
マッスルバーバイトの大変なところ
常にハイテンションが求められる
楽しいところである反面、体調が悪かったり落ち込んでいるときでも、仕事中は常に高いテンションでお店に立っていないといけません。それがときには大変だなと思うこともあります。働く側としては日常ですが、いらっしゃるお客様には非日常を提供するのが私たちの仕事でもあるので、自分があまりポジティブではない日に気持ちを上げていく努力を心掛けています。僕の場合は、とにかく声を出してテンションを上げていくようにしていますね。
自分の魅せ方を考えなくてはいけない
現在、スタッフは20名ぐらい在籍しており、それぞれが自分の武器を持って接客をしています。「おもてなし」はお客様からの指名制でもあるので、お客様から魅力あるマッスルスタッフだと思ってもらわないといけません。そこで自分が何をウリにするか、どう見せるかを考えて定着させるまでは、なかなか大変でした。僕の場合は細マッスルなので、しなやかで美しい筋肉をアピールするようにしています。
お客様に楽しんでもらえるトークスキルも必要
マッスルバーは通常のバーよりも常連様も多く、お客様との距離感がとても近い。その分、それぞれのお客様に喜んでもらえるようなトーク術を身につけるのは最初、苦労しました。先輩たちのトーク術を見ながら、こういうタイプのお客様にこう話しかければいいのか…と見ながら学んでいった感じです。お客様の中には付き添いで来られて「筋肉は興味がないし…」というお客様もいらっしゃいます。でも、せっかく来てくださったのなら楽しんでもらいたいというのが本音。そこで、まずは腕の筋肉を見ていただいたり、少しでも興味を持ってもらえるようなトークをしたり、少しでも「おもしろいかも」と思ってくださるような接客を考えています。
マッスルバーバイトに向いている人は?
ある程度ナルシストな人
スタッフのほとんどが「筋肉を見てもらいたい」という思いから働いています。そのためにジムに通ったり、肌の手入れやムダ毛処理など美容意識を高く持てる人が向いていると思います。もちろん、自分が一番で接客がおろそかになるようなナルシストはNGですが、お客様のために美しくありたい、キレイな筋肉を見せたいと思って努力できることはとても大事です。
周りの動きをよく見ている人
マッスルバーは通常のバーよりチームプレーが求められる職場です。パフォーマンスもひとりではなくスタッフみんなで盛り上げるので、周りをよく見て、今、自分が何をすればいいかを瞬時に判断する洞察力は必須。自分が前へ出たほうがいいのか、サポートにまわったほうがいいのか、お客様の求めていることとスタッフが考えていることを理解したうえで動ける視野の広さを持っているといいですね。
筋肉に対する向上心がある人
どれぐらいの筋肉がないと採用してもらえない?と不安に思う方もいるかもしれませんが、採用において、体重、身長、筋肉量などの細かい基準はありません。お店にはゴリマッチョから細マッチョまで、いろいろなタイプのマッスルスタッフがいるので、自分の強みがアピールできれば採用されやすいと思います。トレーニングやケアを含めて、その強みを維持できる向上心の高さの方が大切です。
まとめ
非日常を演出してくれるマッスルバーは、ただワイワイするだけでなく、スタッフの努力や向上心があるからこそ成り立っているのがわかりました。興味がある人はぜひ、チャレンジしてみてください。
マッスルスナック
住所 :東京都中野区弥生町2-32-15 STビルB1F
営業時間:日月水木 17:00〜23:00 金土 17:00〜25:00
定休日:火曜
HP:https://muscle-ent.jimdofree.com/
Twitter:@Muscle311
取材・文:中屋麻依子 撮影:八木虎造