ピッキング作業のバイトとは? きつい、楽の理由を体験談と合わせて解説
倉庫内の軽作業バイトでよく目にするピッキングのアルバイト。高校生や大学生の短期・単発バイトとしても人気です。この記事では、ピッキング作業の種類や時給、ピッキングバイトのきついところや楽な点について、アルバイト経験者の口コミと合わせて解説します。
ピッキングとは
ピッキングとは、倉庫などにある商品在庫の中から出荷指示のあった物を集める(ピックアップする)作業のことです。リストに沿って集めた商品は、検品や梱包などに引き渡します。ピッキングに似た作業で「仕分け」がありますが、仕分けは完成した商品や納品物を決められたルールに沿って仕分け、指示通りの場所に納めるので、ピッキングとは逆の作業になります。
ピッキングバイトの作業内容
ピッキング作業のやり方は主に2種類あり、作業員が倉庫や物流センター内を回って必要な商品を集めていく「摘み取り式/シングルピッキング」と、「商品をそれぞれの発送先の箱にいれていく種まき式/トータルピッキング」があります。ピッキングする商品は衣料品、食品、日用雑貨、電化製品など、会社によってさまざまです。
ピッキングで集めた商品は、問題がないか検品し、その後梱包して発送します。倉庫内の担当は、一般的にはピッキングや梱包などの作業別に割り当てられますが、小規模な倉庫の場合は、複数の作業を行う事もあります。
ピッキングの求人は、未経験者でも応募でき、資格も必要ないため、高校生や大学生の短期・単発バイトとしても人気です。
勤務時間、時給
物流倉庫のピッキングは1日中稼働している所も多く、1日4時間などの短時間シフトや、2交代制3交代制でのフルタイム勤務など、シフトの種類が会社によって異なります。また、すぐにお金が欲しい人向けに、日払いや週払い制のところや、繁忙期だけの短期バイトを見つけることもできます。時給は標準的な相場が平均ですが、深夜シフトに入ると手当が時給の25%以上つきます。
ピッキング作業がきつい理由、デメリット
ピッキングバイトのきつい理由は、立ち仕事で肉体的にきつい声が一番多く、同じ作業の繰り返しで飽きやすい、スピードと正確性が求められる、既存の人間関係に入りづらい、という声も目立ちました。
立ち仕事で肉体的にきつい
ピッキングは倉庫内を歩き回り、作業によっては重い荷物を持ったり、冷蔵室などでの業務もあり、体温調整に苦労することもあります。
「重い荷物を取り扱うこともあるので、ある程度の体力が必要です。」(22歳/大学1年生/女性)
「日ごろ運動などで体を動かす機会が少ない人は、最初は腰痛や筋肉痛などで疲労が蓄積します」(21歳/大学3年生/男性)
「重いものを運ぶのと、5時間ずっと歩きどおしなので体力がないとキツいです」(22歳/大学4年生/女性)
「倉庫内は、夏は暑く冬は寒いです」(22歳/大学4年生/男性)
同じ作業の繰り返しで飽きやすい
ピッキング作業自体は難しいことではありませんが、同じ作業の繰り返しになるので、人によっては飽きてしまいきついと感じることもあるようです。
「単純作業で同じことを繰り返すだけなので、それがつまらないと思う人はきついのではないでしょうか」(21歳/大学1年生/女性)
「単純作業なので、時間が過ぎるのが遅く感じます」(20歳/大学2年生/男性)
「同じ作業をただひたすら繰り返し、途中からしんどくなります」(22歳/大学4年生/男性)
スピードと正確性が求められる
荷物の中には配送日が決まっている急ぎの物や壊れやすい物があるので、スピードと正確性が求められ神経を使う場面があります。
「何回も同じことを繰り返すので、たまに間違えて注意を受けました」(21歳/大学3年生/男性)
「納品先のお店でイベントなどがあると、商品数も増えて仕事が大変になります。さらに当日に欠員が出たりすると、どんどん作業が遅れていきます」(20歳/大学3年生/男性)
「店舗ごとに送る品物が決まっているため、ミスをすると大変なことになります。間違いがないよう正確に数えなくてはならないため、精神的に疲れました」(23歳/大学4年生/男性)
チーム作業は既存の人間関係に入りづらい
作業現場によっては、長く働いているスタッフ同士で人間関係が出来上がっていて、入りづらさを感じることもあるようです。
「メンバーがいつも固定の作業場では、チームが出来上がっている感じで会話に入りづらかったです」(20歳/大学2年生/女性)
「職場によっては怖いパートさんがいて、ミスすると嫌な顔をされることもありきつかったです」(18歳/高校3年生/女性)
「数人で組んで作業を行うこともあり、同じチームの人が昔からいる人で気が強いと精神的にしんどくなる時があります」(22歳/大学4年生/女性)
ピッキング作業の楽な点、メリット
ピッキングバイトの楽な点は、作業自体はシンプルなので慣れてしまえば楽であること、作業中は人と関わらなくて良いので楽などといった声がありました。
単純作業なので覚えてしまえば楽
ピッキングは、やり方を覚えてしまえば難しいことはありません。黙々と作業することが好きな人にとっては楽と感じるようです。
「単純で繰り返す作業が多いので、慣れるとスムーズにこなせます。マニュアルが整備されているので、作業手順が明確で、指示に従えば良いところが楽です」(20歳/大学2年生/女性)
「リストにある商品を集めて台車に積んでいく単純作業ですが、リストの商品を全て積み終えたときに達成感を得られます」(19歳/大学1年生/男性)
「単純作業であり、慣れてくると素早くできるようになるので爽快感があって楽しいです」(21歳/大学3年生/男性)
「慣れてくればスムーズに作業を行うことができます。人手が足りないので、テキパキ動けるようになると重宝してもらえて楽しいです」(25歳/大学1年生/男性)
人と接する機会が少ないので精神的に楽
ピッキングはスタッフ同士のコミュニケーションも必要最低限でよく、人と関わることは少ないため、接客が苦手な人にとっては楽なバイトと言えるかもしれません。
「必要なとき以外は一人で黙々と作業ができるので、コミュニケーションをとるのが苦手な人でもやりやすい仕事だと思います」(22歳/大学1年生/女性)
「人と関わることが比較的少ないので、人と会話することが苦手な人や、ひとりでやる作業が好きな人には向いていると思います」(19歳/大学1年生/女性)
「1人で黙々と作業をするので、周りの人にあまり気を遣わなくてもいいのが楽です」(22歳/大学4年生/男性)
「誰とも喋らなくて良かったのが楽でした。ひたすら作業をするだけでお金がもらえます」(22歳/大学4年生/男性)
深夜や早朝などシフトの選択肢が多い
物流倉庫など24時間稼働しているところでは、深夜や早朝のシフトが選べる場合もあります。時間を有効活用したり、深夜の時給アップを狙ったり、うまく活用している人もいます。
「休日もシフトを入れられるので、時間を有効に使えます」(21歳/大学3年生/男性)
「深夜・早朝シフトは手当があり、普通にアルバイトをするよりも稼げるのが魅力です」(21歳/大学4年生/女性)
「自分はいつも週末の朝シフトに入っていました。健康のために早起きして、バイトに歩いて行きました。朝からスッキリした気分にもなり、とても良かったです」(21歳/大学3年生/女性)
歩き回るので適度な運動になる
ピッキングは倉庫内を歩き回ることが多いので、普段あまり運動をしない人にとっては適度な運動になって良かったという声もありました。
「注文に基づいて商品を選び、出荷準備をするピッキングは体力を使う作業が多く、運動不足の解消になります」(20歳/大学2年生/女性)
「重いものを持ったり、ずっと歩いたりすることが続くため、運動不足の解消になります」(21歳/大学3年生/男性)
「立ち仕事かつ力仕事なので、筋力を鍛えられます」(21歳/大学3年生/男性)
ピッキング作業に向いている人
仕事内容は未経験の人でも覚えやすいですが、続けるには向き不向きはあります。ピッキング作業は、同じ仕事を黙々と続けることが好きな人に向いています。飲食店など接客やスタッフ同士のチームワークを前提に動くことが苦手な人も、ピッキング作業のような倉庫仕事は向いています。イレギュラーなことが少ない仕事なので、自分なりに作業効率を高める工夫が楽しめる人は、より長く続けやすいといえます。
2024年1月 大学生アルバイト調査/N=1575/調査企画リクルート/調査協力マクロミル
2024年1月 高校生アルバイト調査/N=1041/調査企画リクルート/調査協力マクロミル
2025年2月 大学生アルバイト調査/N=1577/調査企画リクルート/調査協力マクロミル
※初回公開:2017年4月11日、更新履歴2021年11月30日、2023年5月30日、2024年3月29日、2025年6月19日
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。