ホームヘルパーはパート・アルバイトで働ける?資格は必要?仕事内容、時給などを解説
年々、需要が高まる介護業界の中でも訪問介護を行うホームヘルパーはパートやアルバイト雇用も多い仕事。そこで、資格は必要なのかという疑問から具体的な仕事内容、時給などを詳しく解説していきます。
ホームヘルパー(訪問介護員)の仕事内容と資格
ホームヘルパーとは「訪問介護員」のこと。訪問介護で利用者の自宅に行ったり、特別養護老人施設などの入居型の介護施設で働く場合は、高齢者や要介護者を中心に食事や入浴、排泄などの身体介助や部屋の掃除、洗濯や買い物などの日常生活の介助を行います。介護施設に勤務した場合は、レクリエーションの準備や事務作業なども行います。通所施設であるデイサービスに勤務すると利用者の送迎などをすることもあります。
資格がなくても働くことができますが、身体に触れる介助を行うには資格が必要となり、資格がない場合は買い物や洗濯、掃除など、身体に触れない日常生活の介助がメインになります。
利用者の身体介助を行うための資格には、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)、介護職員実務者研修(旧ホームヘルパー1級)、介護福祉士(国家資格)などがあります。
国家資格である介護福祉士とホームヘルパーの違いは、ホームヘルパーは介助がメインなのに対し、介護福祉士は介助に加え、家族へのアドバイスや福祉用具の操作方法を教えたりすることができます。
パートと正社員の違い
有資格者であれば、利用者への介助内容は正社員もパートも違いはありません。資格がない場合は、利用者の生活介助や有資格者の補助的な役割になります。雇用形態で変わる業務は、正社員の場合、新人指導など人材マネジメントや管理業務も発生しますが、パートの場合は利用者の介助業務がメインで、管理業務はないことが多いです。社会保険は勤務日数や業務時間などの条件を満たせばパートでも加入できます。有給も条件を満たせば支給され、取得が可能です。ただし、ボーナスや賞与は出ず、長期雇用を前提とした福利厚生(住宅手当など)も対象にならないものがあります。
ホームヘルパーの時給は?
リクルートジョブズリサーチセンターの調査によると、首都圏・東海・関西の三大都市圏でのホームヘルパーの平均時給は1,328円、首都圏では1,324円となっています。
三大都市圏全体の平均時給は1,177円、首都圏全体では1,219円に対して高めです。介護事業所によっては、身体介助を行える有資格者の場合、時給がより高くなる傾向があります。
※アルバイト・パート募集時平均時給調査(2023年10月度)
パートでの働き方│シフトや残業など
パートで入る場合のシフトは、日中開所している訪問介護施設やデイサービスなどでは、勤務時間は1~2時間からの短時間勤務から8時間のシフト勤務などさまざまな働き方ができます。24時間体制の入居型介護施設の場合は6~8時間、週2日~の固定シフト制が多い傾向です。自分のライフスタイルにあわせた勤務先を選ぶといいでしょう。
残業に関しては、利用者相手の仕事のため、切りがつかないと帰れないこともありますが、業務を工夫したり計画的に効率よく動くなど、やり方次第で定時に帰ることもできます。
働きながら資格取得は可能?
ホームヘルパーとして利用者の身体介助を行うためひ必要な資格である介護職員初任者研修、介護職員実務者研修は通信教育でも受講可能なので、働きながらでも取得することができます。受験資格は特になく、事業所によっては資格取得支援制度がありサポートしてくれる場合もあります。介護の現場は無資格から介護補助として働き、実務経験を積みながら資格を取得する人も数多くいます。
ホームヘルパーに応募する際の志望動機の書き方
志望動機には、これまでの経験と、なぜその施設で働きたいと思ったのか具体的な理由、その施設でどのように働きたいと考えているかを書きましょう。
過去の経験は、未経験者の場合は、ホームヘルパーを目指そうと思ったきっかけとなるエピソードを、経験者の場合は、実務経験を具体的に記載すると良いでしょう。志望理由は、応募先の募集要項やWebサイトでサービス内容や企業理念などを確認し、共感した部分を伝え、さらに、応募先施設でどのように働きたいかなど、目指す将来像も合わせて伝えると、採用担当者の印象に残りやすくなります。
「前職はファミリーレストランでパートタイマーとして3年間、勤務しておりました。高齢のお客様の中で足が不自由な方がいらっしゃり、少しのお手伝いで笑顔で食事をしていかれる姿を見て、より深く高齢者の手助けをする仕事に就きたいと思い、ホームヘルパーに応募いたしました。現在、資格はありませんが、働きながら、 介護職員初任者研修を取得したいと思っております。貴社の利用者様に寄り添った訪問介護サービスと、企業理念に感銘を受けました。会社にとっても利用者様にとっても必要と思われるヘルパーになれるよう努力する所存です」
ホームヘルパーに応募する際の自己PRの書き方
自己PRには、自身の強みや実績と、応募先施設でやれることをアピールします。
未経験者の場合は前職の業務の中で、ホームヘルパーとして活かせるようなスキルや経験を思い出してみましょう。介護の現場はスタッフや利用者、利用者の家族など接する相手が多く、コミュニケーション能力が求められるため、人柄が見えたり、前職でスタッフと連携しながら働いた様子がわかる具体的なエピソードを添えると好印象でしょう。実際に評価を受けた実績などもあると説得力が増します。経験者の場合は、実務経験と、その中でも得意としていたことや利用者とのコミュニケーションで特に喜ばれたエピソード、評価された実績などを盛り込むといいでしょう。
「もともと人と接することが好きで、何気ないコミュニケーションでお客様の笑顔を見られたり、会話を交わすことにやりがいを感じ、これまで接客業として働いてきました。前職はファミリーレストランのホール業務を担当しており、様々な年齢層のお客様との触れ合いが多い店舗でした。お客様から「あなたと話すのを楽しみにこの店に来ている」と言われることも多く、コミュニケーション能力には自信があります。 また、アルバイトの教育担当を任されており、幅広い視野で業務を見られることや後輩から頼られる存在であると店舗責任者から評価されておりました。介護業界は未経験ではありますが、これまでのスキルを活かして、精一杯頑張りたいと思っております」