古着屋でバイトしたい！仕事内容、やりがい、大変なこと、探し方、面接対策について聞いてみた

オシャレな洋服に囲まれた古着屋でのお仕事。アルバイトスタッフには、どんな役割が求められるのだろうか。業務内容に加え、やりがいや苦労、どんな人が向いているかなど、気になるポイントを「WEGO VINTAGE 下北沢店（以下WEGO）」でバイトをする大学生の田地川さんに聞いてみました。

古着屋バイトの仕事内容とは

接客がメインの業務

WEGOでのアルバイトの仕事は接客が主な仕事になります。洋服選びに悩んでいたり、なにか商品を探されているお客様を見つけたら、積極的に話しかけにいっています。
その他にも、洋服を畳むことはもちろん、補充・整理・陳列など店内の商品管理も業務の一つです。また、営業前に店内の清掃、鏡拭きなどを行い、営業後には品出しを行っています。ちなみに私はレジ業務をまだ教わっていませんが、長く続けるとそれも任されますよ。
また当店では、隔週ペースでマネキンのコーディネートや、天井に飾る洋服を変更しています。洋服のセレクトは店長や先輩スタッフが担当していますが、実際にマネキンに着させたり、天井に飾るのもアルバイトの仕事です。

買取業務は店舗による

WEGOでは買取査定をしていないため、買取業務はそもそもありません。とはいえ、接客時に海外で買い付けたヴィンテージやブランド古着などの知識が求められるため、アルバイトスタッフもある程度はリサーチしておく方が仕事はスムーズです。私自身はまだ古着に詳しくないので、分からないときは他のスタッフに聞いたり、メモを取って休憩時間に調べています。

また、最近は店長に教わった「聞く接客」を心掛けています。ヴィンテージやブランド古着に詳しいお客様には、正直に「〜はあまり詳しくないのですが、教えて頂けますか？」などと言い、接客しながら知識を増やしています。

 

古着屋バイトのやりがい・楽しいこと

古着のコーディネートで感謝してもらえると嬉しい

「このアイテムには何が似合うと思いますか？」と聞かれ、私がセレクトした洋服がバッチリとお客様に似合ったときは嬉しかったです。さらに、その商品を即決で購入してくれたときは、古着屋スタッフ冥利に尽きました。以前、中学生の女の子が来店された時も、はじめは「何が似合うか分かんない」と言っていたのですが、私が洋服をオススメしたら「足が長く見える」と喜んでくれました。オシャレの第一歩をお手伝いできるのは、働いていてよかったなと思える瞬間ですね。

自由な髪色や服装で働ける

一般的なアパレルブランドだと服装を指定されることが多いと思いますが、古着屋はブランドにとらわれることなく、自由な服装で働けるので楽しいです。また、私は髪も染めたかったですし、ネイルやピアスもしたかったので、オシャレ好きの人にはもってこいの職場だと思います。

社割で洋服が買える

お店にもよりますが、WEGOはバイトにも社割が適用されます。気に入った洋服を安く手に入れられるのは嬉しいですね。ちなみに、このジャケットも最近、購入したものになります。…買いすぎには注意が必要です（笑）。

オシャレの幅が広がる

洋服好きの人であれば、デザイン、ブランド、年代などが異なる、さまざまな洋服がそろう古着屋での仕事は楽しいのではないでしょうか。たくさんの洋服を見たり、オシャレなお客様に対応していくうちに、ファッションセンスも磨かれますから。私は友人に「バイトをきっかけに古着の系統が増えたね」と言われ、自分のファッションのバリエーションが増えた気がします。

 

古着屋バイトの大変なこと・苦労したこと

土日やセール時は忙しい

アパレル店はどこもそうだと思いますが、WEGOも土日は多くのお客様が来られるので忙しいです。直近では年末年始のセールが大変でしたね。というのも、セール時は納品が多く、品出しも大量です。特に冬はアウターが重かったり、洋服もかさばりやすいため、いつも以上に時間がかかってしまいます。また平日であっても、古着の仕入れ日には一点ものの古着を手に入れたいというお客様で賑わいます。

自分のコーディネートも一苦労

古着屋で働く以上はオシャレでいたいじゃないですか？　ただ、私自身、コーディネートを考えるのは好きなのですが、余裕がない時は面倒に感じる時もあります。働くとなると、ただオシャレをするだけでなく、動きやすさも考慮しなければなりません。それに、仕事中は埃が舞うため、髪を下ろしているとすぐ付着してしまうんです。

お金を稼ぎづらい

古着屋は夜の8時頃に閉店するところが多く、飲食店やコンビニと比べて営業時間が短いです。他のアルバイトより働ける時間が短い分、お金は稼ぎづらいと思います。私のように学生だと学校帰りにも入りづらいため、土日がメインになるでしょう。

長時間立ち続けなければいけない

バイトを始めたころはすぐに足が痛くなりました。立ち仕事なので仕方ないことですが…。でも、バイトを続けていくうちに慣れていきます。

 

古着屋バイトの探し方・向いている人

アルバイトの田池川さんと、店長の飯田さんに古着屋バイトの探し方、面接のポイント、向いている人を聞きました。

古着屋バイトの探し方

私はインターネットで探しました。ただ、古着屋は個人店が多いため、なかなかヒットしませんでした。好きなお店がある人はお店に出向いて、直接交渉してみてもいいかもしれませんね。

履歴書・面接で力を入れたこと

本気で働きたいと思っていたので志望動機は約400字、しっかりと書きました。あとは、全身のコーディネート写真を一枚添付しないといけなかったのですが、一枚じゃ足りないと思ったので、複数の写真を組み合わせ一枚の写真にし、一枚の枠のなかで4〜5枚のコーディネート写真を見てもらえるよう工夫しました（笑）。

アルバイトが思う、古着屋バイトに向いている人

古着に囲まれながら人と話す仕事なので、「古着」と「会話」が好きな人は向いていると思います。なお、当店の場合は呼び込みをすることもあるので、恥ずかしからずに声が出せることも重要ですね。

オシャレであることは必須？

必須ではないと思います。でも、オシャレに興味がないと仕事が楽しくないと思いますし、オシャレな人が商品をオススメした方が説得力はあるんじゃないですかね？たとえ今はオシャレに自信がなくても、興味さえあれば働く中で徐々に学んでいくことはできますしね。

店長から見た、古着屋バイトに向いている人

「洋服が好き」というのはマストだと思います。私は面接のとき「月にいくら洋服に費やしますか？」と聞きます。だって、生活費をやりくりしてまでファッションにお金をかける人は、きっと洋服に愛情がある人だと思うんです。個人的にはとても好印象ですね。

次に、社交的な人。「古着」と一口に言っても、そのなかには安いモノからヴィンテージ、ハイブランドまで幅広いジャンルがあります。そうなると、お客様の年齢層も幅広くなります。そのため、どの年齢の方ともコミュニケーションが取れる社交的な人はすごく向いていると思います。うちの採用条件も、そこは重要視していますよ。

洋服の知識は不要？

もちろん、知識はあったほうが良いですが、最初から詳しい人は珍しいと思います。デニム、ミリタリー、バンドTなどさまざまなジャンルがありますが、みんな働いていくうちに先輩やお客様から教えてもらったり、自然と興味が湧いて学んでいきます。最初はあまり気にせず、まずは応募してみてください。

学生も活躍できる？

もちろん学生バイトもいますが、実は全体の1割ほどです。古着屋は土日が忙しいのですが、学校が休みの日にアルバイトに入ってくれる学生はなかなかいないため、シフトが組みづらいというのも正直なところですね。ですから、せめて土日のどちらかだけでも入ってくれる、やる気のある学生さんであれば、十分に活躍できると思いますよ。

取材・文・撮影／小野洋平（やじろべえ）